メンタルヘルスマネジメント検定はⅠ種,Ⅱ種,Ⅲ種に分かれており、それぞれⅠ種 – 選択問題:2時間、論述問題:1時間、Ⅱ種 – 選択問題:2時間、Ⅲ種 – 選択問題:2時間という問題構成になっております。ここでは問題に慣れるためにざっと問題を読んでみましょう。試験対策では法制度の改正などもあり古い問題からかわっているところもあり、最新のテキストで学んでみましょう。

 

大阪商工会議所 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 中央経済社、出典:出版社HP

 

 

【1種】

 

○×チェック

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

 

第1章企業経営におけるメンタルヘルス対策の意義と重要性

1.「労働者健康状況調査」(厚生労働省、2002年)の調査結果によると、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスの原因は、男女あわせた全体で「職場の人間関係の問題」が最も多い。

 

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

1○男女あわせた全体では、「職場の人間関係の問題」が最も多い結果となっています。なお、2002年の調査では、男性の1位は「会社の将来性の問題」であり、2007年の調査では「仕事の質の問題」です。また、女性の1位は、2002年、2007年とも「職場の人間関係の問題」になっています。

 

 

 

2.1999年9月に「心理的負荷による精神障害に係る業務上外の判断指針」が公表されてから、精神疾患の労災請求は一気に急増した。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

○1999年を境に、精神疾患による労災(労働災害)の請求件数が急増しています。近年では、自殺による請求の件数を大きく上回っています。

 

 

 

 

○×チェック

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第2章メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部の役割

1.予防医学における第一次予防とは、健康づくりと病気の早期発見・早期治療のことである。

 

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

×第一次予防は、病気にならないための取組みであり、職場環境づくりなどが該当します。 病気の早期発見・早期治療は、第二次予防にあたります。

 

大阪商工会議所 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 中央経済社、出典:出版社HP

 

 

2.メンタルヘルス不調を早期に発見しさえすれば、円滑な職場復帰を促進したり、自殺などの不幸な結果を避けることができる。

 

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

×職場復帰を円滑にしたり、自殺などを避けるためには、メンタルヘルス不調を早期に発見するだけでは不十分です。 治療や就業上の措置など、適切な対策を行うことが求められます。

 

 

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第3章ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識

1.「ストレスがたまっている」とは、ストレス反応が発散されずに蓄積されていることである。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

○「ストレスがたまっている」と言った場合は、ストレス反応が蓄積されていることを示します。また、「ストレスが多い」と言った場合は、ストレッサーが多いことを示します。

 

 

 



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次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第4章人事労務管理スタッフに求められる能力

1.メンタルヘルス問題で悩んでいる社員と接触する場合、コミュニケーションスキルなどの観点から、職場管理者が本人と接触することは避け、最初は人事労務管理スタッフが本人と対話することが望ましい。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

×最初から人事労務管理スタッフが本人と接触することは避けます。まず、職場管理者が本人と対話することが望まれます。

 

大阪商工会議所 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 中央経済社、出典:出版社HP

 

 

2.人事労務管理スタッフがメンタルヘルス不調が疑われる従業員と面談を行う際には、病気であるか否かの視点より、職場で問題が起きているかどうかの視点を重視して受診を勧める。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

○病気であるかどうかの医学的判断 (疾病性)と、本人や周囲が困って治療を求めること(事例性)とは、一致しないことがあります。職場で受診を勧める場合は、事例性を重視して進めることが必要となります

 

 

 

○×チェック

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第5章メンタルヘルスケアに関する方針と計画

1.メンタルヘルスケアに関する方針を事業者が表明することによって、活動の推進に結びつくことが期待される。<第3回公開試験>(○×)

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

○メンタルヘルスケアは、 福利厚生といった任意性の高い活動ではなく、事業活動として積極的に取り組むことが必要となります。そのためには、企業が方針を明確に表明することが重要となります。方針を明確にすることで、事業活動における位置づけを明確にしたことになり、従業員が活動に一定の時間をあてることの正当性が生まれます。

 

 

 

 

○×チェック

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第6章産業保健スタッフ等の活用による心の健康管理の推進

1.労働安全衛生規則第16条により、労働者50人以上の場合、事業主は産業医を選任しなければならない。<第1回公開試験>(○×)

 

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

1×政令で定める規模の事業所(労働者数 50人以上)の場合、事業主は産業医を選任しなければならない旨が規定されているのは、労働安全衛生法第13条第1項です。

大阪商工会議所 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 中央経済社、出典:出版社HP

 

 

 

2.ある社員がうつ病のため3ヵ月の休職が必要となったが、休職して2ヵ月目に主治医の 「復職可能」という診断書を提出し復職を希望してきた。その場合、産業医の立場で復職を拒否する意見を述べることはできない。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

2×産業医は、従業員の職務内容や社内制度等を理解できる立場にあります。したがって、 従業員の疾病状況と業務内容に応じた復職の判断や、就業上の配慮に関する意見が可能です。設問の場合、復職を拒否するなどの意見を述べることができます。

 

 

 

3.産業医がメンタルヘルス不調者の診療行為を行うと情報管理などに支障が生じやすく治療がうまくすすまない場合には企業としてリスクを抱えることになりうる。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

3○産業医が診療を行うと、2つの役割を同時に果たさなければならなくなります。産業医の職務は、メンタルヘルス不調の従業員の就業に関することにとどめ、メンタルヘルス疾患の診療に関しては、外部の医療機関で行うことが望まれます。

 

 

 

 

 

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第7章相談体制の確立

1.保健所は地域住民の施設であるので、労働者に対する精神保健の相談対応、訪問指導などは行っていない。

 

 

 



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確認問題と解答・解説

解答解説

1×保健所は地域住民の精神保健の相談対応、訪問指導などを行っていますが、労働者も地域住民ですのでこのようなサービスを受けることができます。

 

 

 

 

2.独立行政法人労働者健康福祉機構は、労働者の健康と福祉の増進を目指し、勤労者医療 (労災病院、勤労者予防医療センターなど)、 産業保健活動(産業保健推進センター)などを行っている。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

2○設問のとおりです。

 

 

3.健康保険組合は、保険を給付するだけではなく、健康保険法にもとづき、被保険者や被扶養者の健康の保持増進のために、健康教育、健康相談、 雇い入れ時健康診断など予防に関わる事業も行うよう努めることになっている。

 

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

3×健康診査などの予防に関わる事業も行うように努めることになっていますが、雇い入れ時健康診断を行うように求められているものではありません。

 

 

 

 

 

○×チェック

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第8章教育研修の企画・推進

1.厚生労働省が策定した「労働者の心の健康の保持増進のための指針」で、事業者がセルフケアを促進するため、すべての労働者に対して行うことを推奨している教育研修、情報提供の項目に職場環境等の評価及び改善の方法が含まれている。

 

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

1×「職場環境等の評価及び改善の方法」は、すべての労働者に対して行うことを推奨している項目ではなく、管理監督者への教育研修・情報提供の項目に含まれています。

 

 

 

2.労働者に対するメンタルヘルスケアの教育研修では、ストレスおよびメンタルヘ ルスケアに関する基礎知識などの項目を取り上げることになるので、講師は臨床心理士や心療内科医ら事業場外専門家が望ましい。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

2×その後の相談につながりやすいので、教育研修の講師は、できるだけ事業場内の産業保健スタッフを選ぶとよいといえます。

 

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出版社 ‏ : ‎ 中央経済社、出典:出版社HP

 

 

次の記述のうち、適切と思われるものは○に、不適切と思われるものは×に、それぞれ丸を付けなさい。

第9章職場環境の改善

1.仕事の要求度が低いにもかかわらずコントロール(裁量権)が高い状態は、最も心理的ストレス反応が高く、疾病のリスクが高いと想定される。<第3回公開試験>(○×)

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

1×仕事の要求度が高く、仕事のコントロールが低い状態が、もっとも心理的ストレス反応が高く、疾病のリスクが高いと想定されます。

 

 

 

 

2.職務拡大によって、労働者は自分の仕事についての裁量権を持ち、仕事の仕方を自ら計画し、管理・統制することができる。

 

 

 

確認問題と解答・解説

解答解説

2×自分の仕事についての裁量権を持ち、仕事の仕方を自ら計画し、管理統制することができるという考え方は、職務拡大ではありません。職務充実の考え方になります。

 

 

 

 

 



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第10章メンタルヘルス・マネジメント検定試験I種模擬

 

 

【第1問】次の[1]~[7]の設問に答えなさい。

第1問[1]労働者健康状況調査(2007年厚生労働省)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号を記入しなさい。

1「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」と回答した労働者の割合は、8割を超えている。

2「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」と回答した男性労働者の原因では、「職場の人間関係の問題」が一番高くなっている。

3「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」と回答した労働者のうち、 就業形態別では契約社員より一般社員のほうが上回っている。

4 相談できる相手として、男性は上司・同僚が多く、女性は家族・友人が多い。

解答欄

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解答・解説【マークシート方式】

第1問(各2点×7=14点)

第1問[1]正解3

1 8割ではなく、58.0%になっています。

2 男性労働者の原因で一番高いのは、「仕事の質の問題」です。「職場の人間関係の問題」は二番となっています。

4相談できる相手として、男性・女性ともに家族・友人が多く、次いで上司・同僚となっています。

 

 

 

 

第1問[2]労働者のストレスに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号を記入しなさい。

1 2007年「国民生活基礎調査」(厚生労働省)の結果では「悩みやストレスがある」割合は、15歳以上の有職者に比べ、無職者のほうが高率になっている。

2 2007年「国民生活基礎調査」の結果では「悩みやストレスがある」割合は、職種別にみると男性・女性ともに専門的・技術的職業従事者が高率になっている。

3 2008年「日本人の意識調査」(NHK放送文化研究所)の結果では、「なにかにつけ相談したり、たすけ合えるようなつきあい(全面的つきあい)」を望む人の割合は、減少傾向にある。

4 2008年「産業人メンタルヘルス白書」(財団法人社会経済生産性本部)の結果では、最近3年間で企業内の「心の病」が増加しているとする割合は、およそ8割になっている。

 

 

 

 

解答欄

第1問[2] 正解: 3

1 15歳以上の有職者のほうが高率になっています。

2 女性は専門的・技術的職業従事者が高率ですが、男性は販売従事者、事務従事者、管理的職業従事者の順で高率になっています。

4 最近3年間で企業内の「心の病」が増加しているとする割合は、2008年の調査では56.1%になっています。なお、2002年の調査では48.9%、2004年の調査では 58.2%、2006年の調査では61.5%でした。

参照:公式テキスト(書籍/PDF/無料等)

 

メンタルヘルス・マネジメント検定対策サイト