メンタルヘルスマネジメント検定はⅠ種,Ⅱ種,Ⅲ種に分かれており、それぞれⅠ種 – 選択問題:2時間、論述問題:1時間、Ⅱ種 – 選択問題:2時間、Ⅲ種 – 選択問題:2時間という問題構成になっております。ここでは問題に慣れるためにざっと問題を読んでみましょう。試験対策では法制度の改正などもあり古い問題からかわっているところもあり、最新のテキストで学んでみましょう。

大阪商工会議所 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 中央経済社、出典:出版社HP

 

 

 

 

第1章メンタルヘルスケアの意義

1労働者のストレスの現状

1

 

 

厚生労働省が5年おきに実施している「労働者健康状況調査」(2007年)の結果で、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩みス、トレスがある」と回答した労働者が挙げた原因のうち、男性で最も多かったものを次の中から一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1事故や災害の経験

2仕事の質の問題

3雇用の安定性の問題

4仕事への適性の問題

 

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第1章の解説・解答

1

 

 

2

1誤り。10項目中一番少ない。

2最も適切である。

3誤り。10項目中8番目に多い。

4誤り。10項目中7番目に多い。

「労働者健康状況調査」(2007年)では、男性の最も多かった原因は、「仕事の質の問題」、2番目が「職場の人間関係の問題」、3番目が「仕事の量の問題」となっている。女性では最も多かったのは「職場の人間関係の問題」であり、男性との原因の違いをおさえておくこと。

 

 

 

 

 

2

労働者のストレスの現状 (「労働者健康状況調査」、厚生労働省、 2012年)に関する次の記述のうち、最も不適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1「労働者健康状況調査」は5年おきに実施されている。

2「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」労働者の割合は、約6割であった。

3仕事や職業生活に関するストレスなどの原因として、男女合計で最も多かったのは、「職場の人間関係の問題」であった。

4仕事や職業生活に関するストレスなどの原因として、女性で最も多かったのは、「仕事への適性の問題」であった。

 

 

 

 

 

解答・解説

2

1正しい。

2正しい。厚生労働省「労働者健康状況調査」(2012年)参照。

3正しい。厚生労働省「労働者健康状況調査」(2012年)参照。

4最も不適切である。女性で最も多かったのは「職場の人間関係の問題」である。厚生労働省「労働者健康状況調査」(2012年)参照。

「労働者健康状況調査」(2012年)では、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある」労働者の割合は60.9% (2007年調査58.0%)となっている。強い不安、悩み、ストレスの内容として、男女とも「職場の人間関係の問題」が最も高くなっているおり、2番目が「仕事の質の問題」、3番目が「仕事の量の問題」となっている。

2007年のデータでは、男性の最もストレスに感じる内容は「仕事の質の問題」であったが、2012年では男女とも「職場の人間関係の問題」が高くなっており、職場の人間関係をよりよくすることがメンタルヘルス対策での重要な課題になっているといえる。

「労働者健康状況調査」(2007年)が掲載され ているが、第17回試験以降では2012年のデータで問題が出されているので、厚生労働省のホームページからチェックをしておくこと(http://www.mhlw.gujp/toukei/list/dl/h24-46-50_01.pdf参照)。

 

 

 

 

第2章ストレス及びメンタルヘルスに関する基礎知識

1ストレスの基礎知識

1

 

産業ストレスに関する次の記述のうち、最も不適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1職場におけるストレス要因として、交替勤務や仕事への適性、職場の雰囲気などが挙げられる。

2職場におけるストレス要因として、降格があるが、昇進はない。

3最近社会的に関心が高いハラスメントの問題として、セクシュアルハラスメントとパワーハラスメントがある。

4米国立労働安全衛生研究所(NIOSH)の職業性ストレスモデルでは、家族からの支援などのストレスを緩和する緩衝要因が取り入れられている。

 

 

第2章の解答・解説

1

 

 

2

1正しい。「職場におけるストレス要因」にあげられている。

2最も不適切である。昇進もストレス要因としてあげられている。

3正しい。厚生労働省のワーキング・グループが作成したパワーハラスメントの定義が掲載されているので確認しておく

こと。

4正しい。

 

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2

米国立労働安全衛生研究所(NIOSH)の職業性ストレスモデルで個人的要因として挙げられているものに関する次の記述のうち、最も適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1年齢、性別、結婚生活の状況、勤務継続年数、職種(肩書)性格(タイプB)、自己評価(自己効力感)

2年齢、性別、結婚の有無、雇用保証期間、職種(肩書)性格(タイプA)、自己評価(自己効力感)

3年齢、性別、結婚生活の状況、雇用保証期間、職種 (肩書)性格(タイプA)、自己評価(自尊心)

年齢、性別、結婚の有無、勤務継続年数、職種(肩書)性格(タイプB)、自己評価(自尊心)

 

 

 

 

 

解答・解説

2

 

 

3

NIOSH職業性ストレスモデルで個人的要因として挙げられているものは、以下のとおりである。

年齢、性別、結婚生活の状況、雇用保証期間、職種(肩書)、性格(タイプA)、自己評価(自尊心)

他の図の項目、「職場のストレッサー」、「仕事以外の要因」、「緩衝要因」、「急性のストレス反応」、「疾病」についてもおさえておくこと

1誤り。勤務継続年数、性格(タイプB)、自己評価(自己効力感)が不適切。

2誤り。結婚の有無、自己評価(自己効力感)が適切

3最も適切である。

4誤り。結婚の有無、勤務継続年数、性格(タイプB)が不適切。

 

 

 

 

 

第3章セルフケアの重要性

1過重労働の健康への影響

1

 

 

 

過重労働の背景と労働者の健康状態に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1過重労働の発生は景気にはまったく左右されない。

2非正規人材を適時採用して事業状況に合わせて人員構成を調整することは、過重労働を緩和させるための人事的な取り組みといえる。

3定期健康診断結果における有所見率は毎年上昇しており、7~8割にまで達している。

4定期健康診断結果において有所見率の最も高い項目は血糖検査である。

 

 

 

第3章の解答・解説

1

 

 

2

1誤り。過重労働の発生は景気に左右されるところと、景気と関係なく継続的に過重労働状態が起きるところがある。

2最も適切である。他にも、勤務制度を見直しして、裁量労働制や在宅勤務制度を導入するなどの取り組みがある。

3誤り。厚生労働省発表「平成23年度定期健康診断結果」では、定期健康診断結果における有所見率は52.7%となっている。

4誤り。有所見率の最も高い項目は血中脂質である。

 

 

 

 

 

2

過重労働の背景及び労働者の健康状態に関する次の記述のうち、最も不適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番 号をマークしなさい。

1成果主義や能力主義の導入が、結果的に労働者の過重労働状態を招いていることもある。

2裁量労働制や在宅勤務制度の導入は、労働生産性向上の施策の一つであり、過重労働緩和の取り組みとは別の取り組みである。

3定期健康診断結果における有所見率は、毎年上昇しており、50%を超えている(厚生労働省発表「平成23年度定期健康診断結果」)。

4定期健康診断結果における有所見率の高い項目は、血中脂質である。

 

 

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解答・解説

2

 

 

2

1正しい。

2最も不適切である。過重労働を緩和させるために、勤務制度を見直しして、裁量労働制や在宅勤務制度を導入するなど、 人事的な取り組みもされている

3正しい。

4正しい。高脂血症は、高血圧、高血糖とともに動脈硬化を促進する危険因子であり、健康管理の面では過重労働による脳・心臓疾患の予防の観点から注意しなければならない項目である。

 

 

 

 

 

4章ストレスへの気づき方

1注意すべきリスク要因

1

 

 

ストレスに関する次の記述のうち、最も適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1同じ仕事上のストレス要因であれば、それを受け取る労働者の評価の仕方によってストレスの深刻度合いやダメージが変わるということはない。

2職場のストレスは、仕事で要求される度合いが大きく、自由裁量の度合いも大きく、社会的支援が得られないような状況が最もストレスが強くなる。

3仕事のストレスは、個人の受け取り方の問題なので、所属する組織の経営の悪化にまでは影響しない。

4ストレス要因は、業種や職種、職位などによっても異なる。

 

 

 

第4章の解答・解説

1

 

 

4

1誤り。同じ仕事上のストレス要因でも、それを受け取る労働者の評価の仕方、コーピング方略、問題解決能力、対人関係スキルなどの違いによって、ストレスの深刻度合いやダメージが異なってくる。

2誤り。自由裁量の度合いが小さいとストレスが強くなる。

3誤り。仕事のストレスは、労働者のモチベーションや職務生産性の低下を招き、結果として組織の競争力低下にもつながりかねない。

4最も適切である。

 

 

 

 

 

2

ストレスに関する次の記述のうち、最も不適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1仕事の過剰なストレスは、所属する組織の健全な経営という観点からも懸案事項となる。

2仕事で要求される度合いが大きく、自由裁量の度合いが大きく、社会的支援が得られない場合に最も職場ストレスが強くなる。

3ある現象がストレス要因となるかどうかは、人がその状況を「どう認知するか」に規定される。

4情動焦点型コーピングは、否定的な情動そのものを軽減しようとするコービングである。

 

 

 

 

解答・解説

2

 

 

 

2

1正しい。

2最も不適切である。自由裁量の度合いが小さいとストレスが強くなる。

3正しい。ストレス要因に対する反応の仕方やその程度は、ストレスを受ける労働者一人ひとりによって大きく異なる。

4正しい。情動焦点型コーピングは、回避、静観、気晴らしなど、否定的な情動そのものを軽減しようとするコーピングである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5章ストレスの対処、軽減の方法

1ストレスへの対処、軽減の方法

1

 

 

 

自律訓練法に関する次の記述のうち、最も不適切なものを一つだけ選び、解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1「気持ちが落ち着いている」と暗示する。

2「両腕両脚が軽い」と暗示する。

3「両腕両脚が温かい」と暗示する。

4静かなところで、椅子にゆったり座って行う。

 

 

 

 

第5章の解答・解説

1

 

 

2

1正しい。背景公式である。

2最も不適切である。第1公式では 「両腕両脚が重たい」と暗示する。

3正しい。第2公式である。

 

 

 

 

2

ストレスへの対処、軽減方法としての運動の効果に関する次の記述のうち、最も不適切なものを一つだけ選び解答用紙の所定欄にその番号をマークしなさい。

1抑うつを予防する。

2寝つきを良くする。

3時間を短くする。

4睡眠を深くする。

 

 

 

解答・解説

2

 

 

3

1正しい。

2正しい。

3最も不適切である。運動は、睡眠時間を長くする。

4正しい。運動は、睡眠の質の改善にも効果がある。

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