多くの人は放射線と聞くと危ないものというイメージをもつのではないでしょうか。実は、放射線は身の回りに普通に存在し、様々な分野で応用されています。病院におけるレントゲンやCT検査もその例です。しかし、やはり放射線は取り扱いを間違えると人体に悪影響を与える一面もあります。そのため、現場の保安監督を行うのが放射線取扱主任者です。

ここでは、放射線取扱主任者に合格するために必要な勉強時間についてご紹介していきます。

放射線取扱主任者としての選任を受けるためには、公益財団法人 原子力安全技術センター主催の同名の資格試験に合格する必要があります。この資格試験は、業務範囲の違いによって第1種〜第3種に分けられています。第1種と第2種は筆記試験に合格後に講習を修了することで免状の交付が受けられます。第3種は講習の受講のみで取得が可能です。

級別の勉強時間

第2種は200時間、第1種は300時間程度の学習時間が必要であると言われています。第3種は筆記試験がありませんので、きちんと講習を受講していれば特に勉強時間を確保する必要はないでしょう。

第1種は、密封されていない放射性同位元素の取り扱い法なども試験範囲となるため、第2種に比べて必要な学習時間が長くなる傾向があります。

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出典:出版社HP

前提知識の有無

先ほどの勉強時間は、あくまで目安でした。既に前提知識がある方でしたら、第2種は150時間、第1種は200時間ほどで十分合格することができる可能性があります。
中には第1種試験に100時間程度で合格したという方もいます。

自分の今の知識力をチェックして、しっかりと対策を練っていきましょう。

必要な学習期間

それでは、一体どれくらいの期間勉強を続けたらよいのでしょうか。

1日3時間の勉強をすることで2か月~4か月程で合格することができるという計算です。

1日に確保できる勉強時間が短ければより長い学習期間が必要となります。毎日少しずつでも継続していくことが大切です。

学習スケジュール

先ほど、200〜300時間が必要だと分かったため、実際のスケジュールについて考えていきましょう。

まずは参考書を使って基本的な知識をインプットしていきます。この際には、『第1種放射線取扱主任者試験 マスター・ノート』などの簡潔にまとめられている参考書を使用するのをおすすめします。

『放射線概論―第1種放射線取扱主任者試験受験用テキスト』などの詳細に書かれている参考書は、理解を深めるための辞書的なものとして活用しましょう。
また、法令は完全な暗記科目となるため後回しにして、先に理論分野から学習を始めるのが良いでしょう。

一通り知識を身につけた後は、過去問を使ってひたすら問題演習に取り組むのがおすすめです。
放射線取扱主任者の試験では過去問の類似問題が出題されることも多いので、過去問レベルが完全に解けるようになるまで演習を繰り返しましょう。

放射線取扱主任者の勉強時間についてのまとめ

ここでは、放射線取扱主任者の勉強時間についてご紹介していきました。

放射線取扱主任者の資格試験は、物理、化学、生物など広い分野にまたがった学習が必要となります。しかし、問題が選択式で出題されることや、過去問の類似問題も多く出題されることから、しっかりと対策をすれば合格可能な資格試験です。
ぜひこの機会に取得を目指して勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

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