みなさん、「ITコーディネータ」という資格を耳にしたことはありますか。

ITコーディネータとはITC(Information Technology Coordinator)とも呼ばれており、ITと経営のどちらの専門知識も有している専門家のことを指します。そんなITコーディネータになるための資格が「ITコーディネータ試験」といわれる資格試験です。

本記事では、ITコーディネータに独学で合格するためにおすすめの参考書・問題集9選を詳しくご紹介していきます。

ITコーディネータ試験について

ITコーディネータ試験とは、ITと企業経営の両方に精通したプロフェッショナルであるITコーディネータの知識・スキルを問うための試験で、国家試験のうちの1つです。

試験時間は120分、問題数は100問です。全てCBT方式で行われています。合格基準は非公表となっていますが、大体6割程度と予想されています。受験資格は特になく、どなたでも受験することが可能です。

またITコーディネータになるには、試験合格後にケース研修に受講する必要があります。4日間の座学と11日間の課題演習で構成されており、こちらの研修を修了することで初めてITコーディネータ資格を取得することができます。ITコーディネータ資格が認定されると、毎年更新料である22,000円を支払う手続きをしなければなりません。

合格率は60~70%前後です。そこまで難易度の高くない試験であることが分かります。

ITコーディネータの対策ポイント

ITコーディネータに合格するために必要な勉強時間の目安は、30時間ほどです。学習期間としては、大体1か月~1か月半ほどを確保しておくとよいでしょう。

それでは、ITコーディネータの対策ポイントについてみていきましょう。

1つ目は、参考書を繰り返すことです。試験範囲の重要キーワードをしっかりとインプットすることが必要です。自分の言葉で説明できるレベルになったら、問題演習を繰り返して知識を定着させていきましょう。

2つ目は、ITコーディネータとしての心構えを持つことです。実際にITコーディネータとして働くにあたってどのような視点を持つことが重要であるかを常に意識しておきましょう。試験対策に必要な知識だけを身に付けるのではなく、IT経営における考え方の基盤を整えられるようにしましょう。

ITコーディネータのおすすめ参考書

ITコーディネータの勉強を始める上でおすすめの参考書9選をご紹介していきます。

1.ITコーディネータによるIT経営の戦略企画書づくり

IT経営の戦略はどのように作るのか、具体的な戦略企画書の事例がわかる実践的な1冊となっています。さまざまな事例を扱っているため、実際の業務におけるイメージがしやすいです。ITコーディネータとして働く上での必要な知識やスキルが身に付きます。

井上正和 (著)
出版社 ‏ : ‎ 有限会社 情報戦略モデル研究所、出典:出版社HP

2.ビジュアル解説 ITコーディネータテキスト

ITコーディネータ試験の出題範囲が網羅されている、公式のテキストとなっています。ITコーディネータ試験を受験する方向けの入門書で、実践的なスキルが身に付く1冊となっています。IT経営プロセスを知り尽くしたGIメンバーによる解説がされているため、合格に必要なスキルが身に付きます。

ITC-PRO-GI (編集)
出版社 ‏ : ‎ 日本経済新聞出版、出典:出版社HP

3.図解ですぐわかる ITコーディネータ資格試験

ITコーディネータ試験に必要な基本知識が身に付く入門書です。ITコーディネータやITコーディネータ試験の概要を分かりやすく解説しています。またIT経営については実例を挙げながら解説されているため、具体的なイメージを持ちながら知識をインプットすることができる1冊です。

新谷 文夫 (著)
出版社 ‏ : ‎ 二見書房、出典:出版社HP

4.ITC試験合格を目指す方のための「ITコーディネータ資格試験対策本」

ITコーディネータ試験の基本原則、プロセス、そして試験のテクニックが重点的に解説されている対策本となっています。プロセスごとの試験対策のポイントも詳細に説明されています。試験に必要な知識を効率よく身に付けることができるため、こちらでインプットして問題集と併用して演習を行うのがおすすめです。

井上 正和 (著)
出版社 ‏ : ‎ 情報戦略モデル研究所、出典:出版社HP

5.ITコーディネータ実務ガイドVer.2.0

ITコーディネータの実務のためのガイドブックです。ITCとして働いている方々に対して、さまざまな事例に触れながらIT経営のアプローチ方法や考え方を解説しています。実務に直結するスキルを向上させることができる1冊です。

特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会 (著, 寄稿, イラスト)
出版社 ‏ : ‎ 特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会、出典:出版社HP

6.ITコーディネータに1回で受かる本―IT時代の最先端資格を取ろう!

ITコーディネータ試験合格のための対策本です。取得メリットからITコーディネータ試験の概要まで詳しく解説されています。出題範囲も網羅されており、試験の攻略方法も分かるため、最短合格が目指せる1冊となっています。

高梨 智弘 (著), 西村 克己 (著)
出版社 ‏ : ‎ 中経出版、出典:出版社HP

7.ITコーディネータによる全社的ITシステムのRFP作成ポイント解説

ITコーディネータに必要な知識の1つであるRFPの作成方法が分かる解説本となっています。ITシステムを選定するためのRFP(提案依頼書)を効率的かつ効果的に作成するポイントがよく分かります。どのような観点でプロジェクトをまとめていけばいいのか、IT経営に対する考え方も身に付く1冊となっています。

情報戦略モデル研究所 井上正和、小松道文  (著)
出版社 ‏ : ‎ 有限会社 情報戦略モデル研究所、出典:出版社HP

8.ITコーディネータ資格試験模擬問題集

ITコーディネータ試験の全出題範囲をカバーしている厳選された290問が収録されている模擬問題集です。解説が詳細で、問題演習を繰り返すほど知識を深めることができます。要点整理もできるため、試験直前の総仕上げとして最適の1冊となっています。

森口 文生 (著), 草田 浩介 (著), 小山 仁 (監修)
出版社 ‏ : ‎ アスキー、出典:出版社HP

9.ITコーディネータ資格試験模擬問題集―完全合格

ITコーディネータ試験の全分野からの300問が収録された模擬問題集となっています。経営とITの橋渡しをするITコーディネータに必要な知識を、問題演習を通じて身に付けることができます。第一線で活躍している著者陣による丁寧な解説がされているため、効率よく要点整理をすることができます。

森口 文生 (著)
出版社 ‏ : ‎ アスキー、出典:出版社HP

ITコーディネータの試験対策には「2・3・4・5・6」のいずれかがおすすめです。補助教材として、「1・7」との併用がおすすめです。1~7のどれかを使ってインプットができたら、「8・9」を使って試験の総仕上げをするのがよいでしょう。

ITコーディネータのおすすめ参考書のまとめ

ここでは、ITコーディネータのおすすめ参考書9選について解説してきました。

ITコーディネータの平均年収は600万円ほどと言われています。需要も高いITコーディネータ資格の取得は、就職や転職の際に役立つためメリットの多い資格と言えます。

ITコーディネータに少しでも興味のある方は、ITコーディネータの受験を検討されてみてはいかがでしょうか。