アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者について、興味のある人は多くいらっしゃるのではないでしょうか?

今回の記事では、アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者について、おすすめの参考書などを紹介します!



アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者の概要

アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者は、軽金属溶接協会が同協会の規格にもとづいて認定する民間資格です。階級は1級・2級・3級の3種類があります。

 

内容

受験料(税込)

1級

書類審査

口述試験

アルミニウム合金構造物の溶接に関連する、材料・溶接法・溶接機器・溶接設計・溶接施工・品質管理・安全衛生・非破壊試験など、溶接工学全般

9,130円

2級

書類審査

筆記試験

(必要に応じて口述試験あり)

3級



アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者のおすすめ参考書

 

アルミニウム合金ミグ溶接部の気孔防止マニュアル

 

軽金属溶接構造協会
出版社: 軽金属溶接構造協会、出典:出版社HP

 

 

このマニュアルは、昭和46年6月に設置された気孔防止研究委員会の満8年、延べ90回に及ぶ研究委員会で発表された200件にのぼる各種資料をとりまとめたもので、気孔の防止策が具体的かつ系統的に記述されており、ミグ溶接を主対象としていますが、ティグ溶接にも準用できるものです。

 

アルミニウム合金ミグ溶接部の溶接割れ防止マニュアル

 

※軽金属溶接協会のHPから購入可能

 

アルミニウム合金の溶接割れに関しては本協会発足以来、重要な研究課題として採りあげられ、貴重な研究成果を挙げるとともに、これらに基づいた多くの有益な資料が機関誌に掲載され、溶接割れ発生機構の解明及び割れ発生防止対策に払われている有形、無形の努力は計り知れません。これらの成果を薄板加工法委員会でとりまとめたものが本書で、既刊の「気孔防止」、「ひずみ防止」、と併せ、防止マニュアル三部作となったもので、各種溶接割れの発生機構、検査方法、補修方法等について述べています。

 

アルミニウム合金薄板における交流ティグ溶接及び直流パルスミグ溶接の基礎的技法

 

※軽金属溶接協会のHPから購入可能

 

技術検定受験者の貴重な実技指導書としての位置付けで、近年適用が特に増加しつつある薄板(板厚3mm)を対象とし、進歩著しい溶接機器に関する解説と同時に、ティグ溶接においてはデジタルインバータ制御の交流溶接機を、ミグ溶接においてはデジタルインバータ制御の直流パルスミグ溶接機を用いての最新データによりとりまとめた1冊。



アルミニウム合金構造物の溶接施工管理

 

※軽金属溶接協会のHPから購入可能

 

LWS A 7601(アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者資格認定規定)に基づく資格認定のための1冊です。テキストとしても使用されますが、溶接管理技術者必携の書としてもおすすめです。

 

アルミニウムブレージングハンドブック

 

※軽金属溶接協会のHPから購入可能

 

工業的に極めて重要であるアルミニウムのろう付技術をまとめた指導書です。ろう付の原理及び手法の解りやすい解説書であり、開発された最新の材料、ろう付技術を盛り込んであります。アルミニウムのろう付に係わる技術者、研究者、学生等に必携の書です。

 

アルミニウム溶接構造の疲労設計

 

※軽金属溶接協会のHPから購入可能

 

合金の高サイクル疲労に限定し、軸荷重S-Nデータを主として最近の海外における文献も含めて整理し、疲労設計で考慮すべき各因子と注意事項をまとめたものです。また、欧米における疲労設計規格等について制定に至る経緯も含めて詳述しています。なお、本書は「軽金属溶接」Vol.33No.1からVol.35No.3まで24回にわたり連載した講座をまとめたものです。

 

アルミニウム合金製漁船の建造技術

 

※軽金属溶接協会のHPから購入可能

 

アルミニウム合金製漁船の建造技術に関して、著者の豊富な毛件に基づいて実用面を主に解説したもので、詳細設計を含む細部の施工について図と写真を多様して詳述しています。主な項目は、材料、工場設備、設計、加工及び溶接工作法、建造、腐食防止対策、艤装、進水、き裂発生例と補修、疲労設計に対する指針などで16章にわけて解説しています。なお、本書は「軽金属溶接」Vol.29(1991)No.9からVol.32(1994)No.3まで28回にわたり連載した講座を取りまとめたものです。



アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者のメリット

官公庁が発注する工事や認定工場には、溶接管理技術者の資格を持つ人が常駐することが要求されます。つまり、資格を持つことで官公庁発注の工事を請け負う企業への転職が有利になります。溶接技術が必要な仕事は多く、多くの産業分野で活躍できる可能性を秘めています。

 

アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者としての年収の情報はありませんが、溶接管理技術者としての収入は、全国平均よりやや高めの傾向があります。アルミニウム溶接工の年収は低めですが、本資格は溶接管理技術者ですので、溶接工よりも収入は期待できるでしょう。溶接関連の求人件数は多く、工場からのニーズが高いのが特徴です。アルミニウムは強度がありながら重量が軟鋼の半分のため、特に自動車関連の工場においてニーズが高まっています。技術の正確さが要求されるアルミニウムの溶接を行う技術者は、慢性的に人材が不足しており、業界のニーズはつねにあります。また、溶接技術は幅広い分野の産業で活用されているため、今後も活躍の場が広がるでしょう。将来性を考えても溶接管理技術者資格の需要は高くなるといえます。

 

アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者はどんな人におすすめ?

・管理・運営の仕事に携わりたい人

・スキルアップを目指したい人



アルミニウム合金構造物の溶接管理技術者のまとめ

溶接作業は近年機械化が進んでいますが、人間の手による作業も多いため、溶接技術管理者が活躍できる場面はいろいろあります。

今回の記事で紹介した参考書からご自身に合ったものを選んで、ぜひ資格所得を目指しましょう!