不動産関係における資格は、たくさんあります。

その中から自分の目的に合ったものを見つけるのは一苦労ですよね…。

 

今回は「土地家屋調査士」に注目して行きます。

仕事の特徴や気になるお給料についてまとめました。ビビッとくるかどうか、この記事を参考にしてみてください。

 

 

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1土地家屋調査士について

 

建物を新築する、増改築・土地の分割などを行った後には必ず登記をしなければなりません。

そこで活躍するのが土地家屋調査士です。

 

具体的にどのような資格なのか見ていきましょう。

 

∟独占業務がある国家資格

土地家屋調査士は、不動産登記における「表示に関する登記」を独占業務として行うことができます。

 

不動産の登記には2種類あり、「表示に関する登記」と「権利に関する表記」が必要です。一般的には「名義変更」などの権利に関する表記がポピュラーであり、こちらは有資格でなくても自力で申請することが可能です。

しかし、「表示に関する登記」では正しい図面など必要な資料が多く、一般の人が自力で登記を行うことはほぼ不可能です。

 

 

∟仕事内容は「土地に関わる申請手続き・そのための測量を行う」こと

では、その具体的な仕事の範囲を見ていきましょう。

 

土地家屋調査士の主な仕事は、表示に関する登記の申請・そのための測量を行うことです。

建物や土地の現物を測量して、正しく図面に書き起こします。

その他にも登記に必要な書類を用意して、法律面・現地調査の双方から依頼者を助けることが仕事になります。

 

∟ダブルライセンスとして人気のワケ

土地家屋調査士は、建築士・測量士などの資格を合わせたダブルライセンスとして非常に人気です。

 

理由としては

 

・ダブルライセンス持ちになることで、一人の依頼者から複数の仕事を請け負える可能性が広がる

・建築士や測量士の資格を持っていることで、試験の半分が免除される

 

という点が挙げられます。

 

勤務先でダブルライセンスを取得し、その後独立するといったプランを描けるもの魅力的ですね。

 

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2.給料について

 

では、土地家屋調査士の資格をとった場合年収や給料はどのようになるのでしょうか?

 

∟年収600万程度がメイン

土地家屋調査士は独占業務のある仕事のため、一定の需要があり安定的に稼ぐことができます。

ただし、会社勤めの場合は現場中心の仕事になってしまうため役職などがつきにくく、年収は頭打ちになってしまうことも。

 

年収アップのためにこの資格を狙うのであれば、独立開業までを視野に入れた方が良いでしょう。

 

 

∟資格手当の有無

募集段階で土地家屋調査士に資格手当てを出す企業の情報は、決して多くありませんでした。

しかし、中には3万円/月という会社もあるようです。

 

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3. 取得までの流れ

 

土地家屋調査士の資格を取るためにクリアすべき試験や、その概要についてまとめていきます。

 

∟試験概要

土地家屋調査士の試験は、記述式と口述式の2段階に分かれています。

また記述式も図面作成と筆記試験に分かれており、かなり広い範囲で学習をする必要があります。

 

 

出題範囲は以下の通りです。

 

・図面作成

土地家屋調査士法第3条第1公第1号から第6号までに規定する業務を行うのに必要な測量

作図(縮図及び伸図並びにこれに伴う地図の表現の変更に関する作業を含む)

 

・筆記試験

民法に関する知識

登記の申請手続

筆界に関する知識

その他土地家屋調査士法の業務に関わる知識及び能力

 

・口述試験

登記の申請手続きをメインとした知識・能力について

 

 

 

∟試験日程

年に1回、法務局が実施団体となって試験が行われます。

例年10月の第三日曜日に筆記試験日が行われ、翌年1月に合格発表がされます。

筆記試験合格者のみ、口述試験の日程・場所の案内が送られます。

 

 

∟費用

受験には8,300円の費用が必要です。

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4.難易度について

 

合格率は7〜9%とかなり低い数値が続いています。

不動産関係の資格の中でも難易度が高めとなっており、しっかりと対策をすることが大切です。

 

∟学習方法

初学者の学習目安時間は「600時間〜700時間」です。

測量に関する知識や経験を積むことで、机上での学習時間はもう少し減らすことができるかもしれません。

 

 

∟取りやすさ

取りやすさは×。かなり厳しいです。

 

受験資格自体は年齢や職歴もなく、幅広く受け付けています。

しかし、実際には専門的な実地による経験値が合格を大きく左右します。

未経験者がいきなりこの資格を目指すのはほぼ無謀でしょう。

 

先に測量士などの資格を取っておくと、試験の一部の免除などの特典も受けられます。

 

 

∟活かしやすさ

活かしやすさは◎です。

 

測量という仕事は、ドローンやAIなどの先端技術を駆使することで業務を大幅に短縮することができています。

しかし、最終的には人が現地に行って実際に確認する作業がなくなることはないでしょう。

今後も需要は減らず、また資格を持つことが直接仕事につながりやすい面から◎とさせていただきました。

 

 

 

土地家屋調査士ってどんな仕事?給料は?難易度や試験日程についてのまとめ

 

以上、土地家屋調査士の資格についてまとめました。

この資格は、不動産関係の資格の中でも現場志向が強い資格になります。

右も左もわからないまま業界に入ってしまった人などは、このような資格を取ることで確実なステップアップを目指すことも可能です。

合格率で躊躇ってしまうこともあるかもしれませんが、ぜひ取得を考えてみてはいかがでしょうか?