at・inはどう違う? 場所を表す前置詞はイメージで使い分けよう

 

TOEICのパート5でも頻出な品詞が前置詞です。何となく感覚で覚えてしまっている人も多い分野ではないでしょうか? イメージを持つことは大切ですが、意味を理解していないと異なった文意になってしまいます。ここでは混同しやすい場所を表す前置詞について学んでいきましょう。

 

場所を表す前置詞は、at・in・on・for・from・to・intoと種類が多くあります。TOEICの文法問題でも頻出な分野なので、しっかりと覚えたいところでもあります。ここでは、各前置詞のイメージと使う場面を解説していきます。また、atとinの違いについても実際の問題を使って説明します。

 

 

場所を表す前置詞の種類は?

何となくイメージはできるけれども、しっかりとした使い分けが難しいのが前置詞です。中でも場所を表す前置詞は、「at」「in」「on」「for」など多く存在しますが、多くの人は感覚に頼って使い分けをしているのではないでしょうか。しかし、同じような役割だからと意味を理解していないと、異なった文意で受け取ってしまいます。それでは、場所を表現する前置詞にどのような意味があるかを見ていきましょう。

 

 

 

【1】「at(地点)」
I am at the station. (私はその駅にいる)
→駅の中か外か分からないが特定の駅にいる。

【2】「in(空間・中にいる状態)」
I am in the station. (私はその駅の中にいる)
→駅の中におり、外にはいない。

【3】「on(接している状態)」
I am on the platform. (プラットフォームの上にいる)
→プラットフォームに足が接している。

【4】「for(方向)」
I am leaving for the station. (駅の方へ去っていく)
→駅の方角へ向かっている。

【5】「from(起点)」
I am leaving from the station. (駅から去っていく)
→駅を起点として去っていく。

【6】「to(向かう方向)」
I am leaving to the station. (駅へ去っていく)
→forは「~の方へ」という訳になるが、toは「~へ」という訳になる。

【7】「into(位置と動き)」
I am entering into the station. (駅の中へ入っていく)
→in「~の中で」と、to「~へ」の二つを組み合わせた前置詞。

 

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出典:出版社HP

 

 

場所を表す前置詞「at」と「in」の違い

前置詞の中でも混同しやすいのが「at」と「in」です。理由は、どちらも「~で(場所)」と訳せてしまうからです。この2つの違いとして、「at」の方は特定の地点を表すという役割があります。それに対して、「in」は空間を指し、大まかな場所のことを表します。

 

 

例えば上記の例文の場合、「I am “at” the station」は地図を見ていて、特定の駅を指しているのに対し、「I am “in” the station」の方は、大まかにどこか駅構内にいるというイメージを表します。TOEIC®の問題には、このような前置詞の特性の違いを問う問題が出てきます。それでは、次の問題を見てください。

 

問題1:Intergree Inc. is planning to expand its market ______ South Africa where its product is significantly demanded.
(A)from
(B)with
(C)among
(D)into

 

 

この問題で見るべきポイントは、“前置詞が場所の何を表すものか”ということです。問題文は「『Intergree Inc.は南アフリカに市場を広げる」という内容なので、南アフリカという「位置」と広げるという「動き」を表す前置詞が必要になります。

 

 

この2つのことを考慮すると、(D)intoが答えになります。もし、(A)fromが入った場合、「南アフリカから市場を広げる」という位置を表すことにはなりますが、後に続く「会社の製品の需要がとても高い南アフリカ」からどこへ広げるのか動きを読み取ることができません。また、(B)withと(C)amongは明らかに違うので、すぐに消去が出来ます。

 

このように場所に関する前置詞は、同じように見えて微妙な違いがあり、正しく理解しないと文の意味が変わってしまいます。特に注意を払わずに前置詞を使う癖をつけてしまうと、違いを判断できずに誤答を選んでしまいます。この記事の内容を理解するだけでも、より正確に正答を判断できるようになると思うので参考にしてください。