事務職就職・転職に有利な資格はある?

事務職には、一般事務・営業事務・貿易事務など様々な種類があります。
事務職を目指して転職活動を進める人でも、それぞれ関わりたい分野は異なると思います。
しかし、事務職として共通してパソコンスキルやコミュニケーションスキルは重要視されています。これらのスキルを高めるために取得すべき資格、それ以外でも勉強しておいた方が良い資格について紹介していきます。

日商簿記

会社の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする知識をつける試験です。企業の活動を適切かつ正確に情報公開するとともに、経営管理能力を身につけるためにも必須の知識です。

企業活動には必ずお金が関わってきているので、どのような場面でも簿記の知識を役立てることができます。
特に、経理や財務部門への転職を希望している人、中小企業の事務職への転職を希望している人におすすめの資格です。

社員数の少ない中小企業は、事務職が経理も兼務していることが非常に多いです。
そのため、簿記の資格を持っていると転職の際にも有利に働きます。
また、3級は一般企業の簿記ではないので、履歴書に書いて評価されるのは2級以上になります。

ランキングも確認する
出典:出版社HP

TOEIC

TOEICとは、英語の「聞く」と「読む」の能力を測定するテストです。10〜990までのスコアで評価され、点数によって英語力がどの程度あるのかを証明できます。

最近では海外とも関わる企業が増加しているため、英語でビジネスを行うことも多くなってきています。
そこで、「英語で仕事ができる」ということを重視している企業も多くなってきています。
事務職でも、貿易業務や海外支社との連携などで英語が必要な場面はたくさんあります。
転職をするならば、TOEICを受験して英語がどの程度できるかを数値化させておいた方が良いです。

どのくらいのスコアを取れば転職で有利になるかは企業により異なります。
社内公用語が英語、英語で業務をすることが多いという場合は、最低800点以上は必要になります。
たまに英語が必要になるレベルだと、700点以上あれば高評価を得ることができます。
自分の転職したい企業がグローバル人材を求めているのか、そこまで英語は重要視していないのかを事前に調べておきましょう。



最新Amazonクーポンも確認する

 

秘書検定

事務処理や会社の中での人間関係など秘書的業務についての理解や知識があるかを評価する資格です。準1級からは面接試験もあります。

秘書検定は、秘書業務についての知識や理解を評価する試験です。
この試験では、敬語の使い方やビジネスマナー、文書作成などを学んでいきます。
そのため、秘書を目指す人だけではなく事務職の人にも役立つ知識を多く身につけることができ、面接での評価も良くなります。

準1級から実技試験があり、実践的な技能も評価の対象となるので、履歴書に書くとしたら準1級以上を取得しておくことが望ましいです。
2級や3級と比べると難易度が高くなりますが、準1級や1級を持っていると履歴書を読んでいても目を引きます。

実用マナー検定

ビジネスシーンや日常生活に即したマナーが身についていることを認定する検定です。電話のマナーや敬語の使い方なども評価されるため、コミュニケーション能力も高めることができます。

ビジネスシーンにおけるマナーや敬語の使い方などを評価する試験です。
秘書検定と似ている試験ですが、この試験では日常生活に即したマナーについての知識も問われます。
社内だけではなく、社会人としてのマナーとして食事や結婚式のような場面も試験範囲に含まれています。
ビジネスで利用できない知識は必要ないと思うかもしれませんが、普段の生活でもマナーがしっかりしている人というのは、仕事をする上でも信用される振る舞いをすることができます。
秘書検定の方が知名度も高く評価が高いですが、この資格の勉強も転職に活かすことができるでしょう。

MOS

Microsoft Office製品の利用スキルを証明する世界共通の資格試験です。Excel、Word、PowerPointなどの操作技能を実技試験で評価しています。

前職でもExcelやWordを利用していたといっても、どの程度できるかを面接中にアピールするのは難しいです。
しかし、事務職ではパソコンが使えないと話にならず、次にどのレベルでパソコンが使いこなせるのかが重視されます。
そこで自分のパソコンスキルをアピールするために役立つのがMOSです。
Excel、Word、PowerPoint、Access、Outlookの5つの科目があり、1科目ずつ受験できます。
どの企業でも、事務職ではExcelを使用する頻度がとても高く、スキルのあるなしが顕著に出やすいです。
そのため、まずはExcelから受験することがおすすめです。

ビジネス文書検定

文書の作成上必要な知識や技能(用事用語・書式・敬語など)が審査され、文書作成能力を評価することができます。

パソコン操作が上手くても、ビジネス文書を作成するのが苦手という人も多いです。
事務職では特にビジネス文書を作成することが多くなるので、文書作成業務についてのスキルをアピールできる資格があると面接で評価されますし、実際の業務にも活かすことができます。

1〜3級までありますが、評価されるのは1級です。
3級の合格率が90%近く、2級の合格率も60%ほどあり、ほとんどの人が合格できる試験です。
審査レベルを見ても、3級は「文書作成の知識と技能の基本を身につけている」、2級は「文書作成の知識と技能の全般を身につけている」とあり、どちらもレベルが高いとは言えない基準です。
1級になると、合格率30%を切る試験で、「文書作成技能について知識と技能を十分に身につけている」という審査レベルになります。
履歴書に書いてアピールするのであれば、1級取得をおすすめします。

日商PC検定

Microsoft Wardを活用して正しいビジネス文書の作成や取り扱いができる能力を判定する試験です。

事務職では、パソコンソフトを利用して、効率的・効果的に業務を遂行することが求められています。
そのため、転職の面接では自身のパソコンスキルをアピールする人もいるかもしれません。
しかし、パソコンソフトが利用できることと効果的に業務を遂行できることは異なります。
日商PC検定では、効率的に業務を行なったり、今後の戦略や方針を立てたりできる能力も評価されます。

試験は文書作成・データ活用・プレゼン資料作成の3分野に分かれており、それぞれ1〜3級まであります。
転職の際に資格をアピールするなら1級取得が望ましいです。
3級や2級はあまり難易度が高くなく、企業で働いてパソコンソフトを使用していれば合格できるレベルの試験です。

新卒の就職活動ではそれでも評価されるかもしれませんが、転職ではあまり評価されません。
1級はテキストで勉強をしなければ合格は難しいというレベルで、転職でも評価されます。



最新Amazonクーポンも確認する

 

AWS認定

Amazon Web Services(AWS)というクラウドサービスについての知識や技能を評価する認定資格です。

最近では、インターネットを経由してデータベースやアプリなどを利用できるクラウドサービスを導入する企業も増えてきています。
そのため、エンジニアなどIT系の職種だけではなく、事務職でもクラウドサービスを使いこなしていくことが求められています。
AWSはクラウドサービスの中でトップシェアを誇るサービスで、企業での導入実績も多くあります。
そのため、クラウド系の資格を取るならまずAWS認定の取得をおすすめします。
基礎レベル・アソシエイトレベル・プロフェッショナル・専門知識という4つの段階があります。
プロフェッショナル以上になると、エンジニアや開発者向けのレベルになってくるので、事務職であればアソシエイトレベルまで取得すれば十分です。

ビジネス・キャリア検定

人事や経理、企業法務、総務など全8分野の試験に分かれており、自分に合った分野を選択し、実務能力を評価します。

この検定には「営業・マーケティング」など様々な分野がありますが、事務職を志望している人に適しているのは「人事・人材開発・労務管理」「経理・財務管理」「企業法務・総務」の3つです。
大企業の事務職でしたら自分の希望する部門に近い分野を選んで受験して、中小企業の事務職でしたら3つ全ての分野を受験することをおすすめします。
中小企業の事務職は担当業務が明確に決まっているわけではなく、様々な業務を兼務しなければいけない場合も多いです。
そのため、事務職が関わる業務全般ができるというアピールは非常に有効です。

履歴書に書けるレベルとしては、2級以上が良いでしょう。
2級のレベル感は実務経験5年程度なので、2級を取得しておくと転職の面接の際に自信を持ってアピールできます。



最新Amazonクーポンも確認する

 

プレ検

自分の考え方や意思を相手に伝える力を認定する検定です。2級以上には一般常識や時事問題も出題され、実技試験も追加されます。

プレゼンテーションスキルは営業に大切なことだと考える人も多いですが、事務職でも伝える力が重要になる場面はたくさんあります。

また、社内や社外の人に向けてプレゼンテーションをする場面も、少ないですが実際にあります。
さらに、面接においてもプレゼンテーションスキルは大切です。
資格をアピールするというよりも、プレ検で学んだことを実践して自分をうまくアピールするというところで活かしていくことができます。

面接や実際の業務にも役立つコミュニケーションの知識を得ることができるので、自分の話に自信がないという人は取得をしてみてはいかがでしょうか。

 

今回は、事務職の転職を考えている人向けの資格を紹介しました。

務職を希望する人には、「楽で単純作業」な仕事を期待して面接を受けに来る人も多いです。しかし、事務職はただ単純作業をするだけではなく、高いスキルを活かしながら仕事をする場面がたくさんあります。

そのため、資格を取得しておくと非常に高く評価され、良い企業に転職できる可能性が高くなります。

上記の資格を活かしてぜひ転職活動を成功させてください!