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「放射線を取り扱うときの資格が欲しい」
「工場で役立つ仕事を取得したい」
このような方におすすめなのが「放射線取扱主任者」という資格です。
本資格は、放射線発生装置などの取り扱いの保安監督を行うための国家資格です。
本記事では、放射線取扱主任者の合格を目指す上でおすすめの参考書をご紹介していきます。
放射線取扱主任者試験について
放射線を発する元素や装置は使用者に健康被害をもたらす可能性があります。一方で、その利用価値は高く、病院をはじめとして様々な現場で使用されています。そこで、放射性同位元素や放射線発生装置を安全に取り扱うための保安監督を行うのが放射線取扱主任者です。
放射線取扱主任者の資格を得るには試験に合格したのち所定の講習を受講する必要がありますが、ここでは試験の概要について取り上げます。
第1種 | 第2種 | |
受験資格 | なし | |
受験料 | 19,800円 | 14,124円 |
試験方式 | 五肢択一式、多肢択一式 | |
試験科目 | ・放射性同位元素等の規制に関する法律に関する課目
・第一種放射線取扱主任者としての実務に関する課目 ・物理学のうち放射線に関する課目 ・化学のうち放射線に関する課目 ・生物学のうち放射線に関する課目 |
・放射性同位元素等の規制に関する法律に関する課目
・第二種放射線取扱主任者としての実務に関する課目 ・物理学のうち放射線に関する課目 ・化学のうち放射線に関する課目 ・生物学のうち放射線に関する課目 |
問題数 | ・法律に関する課目:30問
・実務に関する課目:6問 ・物理学:32問 ・化学:32問 ・生物学:32問 |
・法律に関する課目:30問
・実務に関する課目:12問 ・物理学:11問 ・化学:11問 ・生物学:11問 |
試験時間 | ・法律に関する課目:75分
・実務に関する課目:100分 ・物理学:110分 ・化学:110分 ・生物学:110分 |
・法律に関する課目:75分
・実務に関する科目:75分 ・物理学/化学/生物学:120分 |
合格基準 | 課目ごとの得点が5割以上かつ合計得点が6割以上 |
放射線取扱主任者の資格は第1種〜第3種の3つの区分があり、第1種が一番業務範囲が広いです。また、試験が行われるのは第1種と第2種で、第3種は講習の受講のみで取得することができます。受験資格は特に設けられていません。
試験は全てマークシート形式で、五肢択一式または多肢択一式で出題されます。
試験科目は、法律、実務、放射線に関する物理・化学・生物の5科目です。
合格基準は、課目ごとの得点が5割以上かつ合計得点が6割以上となっています。
続いて、放射線取扱主任者の合格率を見てみましょう。
放射線取扱主任者試験の合格率
2021年 | 2020年 | 2019年 | 2018年 | 2017年 | |
第1種 | 33.0% | 41.9% | 23.5% | 23.7% | 21.7% |
第2種 | 24.7% | 32.5% | 14.9% | 23.6% | 20.7% |
放射線取扱主任者試験の合格率は、第1種・第2種ともに25%程度となっています。
放射線取扱主任者試験の対策ポイント
上記項目で見たように、放射線取扱主任者試験の合格率は第1種・第2種ともに25%程度と難関資格であることがわかります。
学習期間の目安としては4〜6ヶ月程度です。物理・化学など理系の前提知識がある場合は多少短くなる可能性はありますが、長期的な学習が必要となるのでしっかりと計画を立てて臨みましょう。
それでは、放射線取扱主任者の対策ポイントを見ていきましょう。
放射線取扱主任者の対策としては、一般的な試験対策と同じようにテキストでの勉強をしてから過去問で演習という流れになります。
注意したいのは勉強する順番です。まずは物理学・化学・生物学から勉強するのがおすすめです。これらの科目を先に勉強しておくと基礎的な知識が身につくので、実務科目が勉強しやすくなります。
また、法律科目は完全な暗記科目なので、試験が近づいてから勉強を始め、一気に覚えてしまうのが効率的です。
過去問演習を行う時は実際に時間を測りながら解いていきましょう。放射線取扱主任者試験は問題数が多いので、しっかりと時間配分を行うことが大切です。過去問演習の中で感覚を掴んでいきましょう。
放射線取扱主任者試験のおすすめ参考書
それでは、放射線取扱主任者試験の対策におすすめの参考書をご紹介します。
1.第1種放射線取扱主任者試験 マスター・ノート−4th edition
試験の出題内容についてわかりやすくまとまっているテキストです。内容ごとに章分けされているので勉強がしやすく、重要項目がまとまっているのでこれ一冊で要点を抑えることができます。
2.一発合格! よくわかる 第1種放射線取扱主任者試験 テキスト&問題集 第2版
第1種用の対策本です。テキストと問題集が一体となっているので、知識がどの程度身についたかを確認しながら学習が進められます。
3.第1種放射線取扱主任者試験 完全対策問題集
5年分の過去問が内容別にまとめてあります。重要知識や頻出の問題がわかるので、分野別に対策したいときにおすすめの一冊です。
4.第1種放射線取扱主任者試験問題集
第1種用の過去問集です。放射線取扱主任者試験では時間配分が重要です。時間を測りながら演習を行い、時間内で解けるようにしていきましょう。
5.第2種放射線取扱主任者試験問題集
上記問題集の第2種用です。
放射線取扱主任者試験のおすすめ参考書のまとめ
ここでは、放射線取扱主任者試験のおすすめ参考書をご紹介しました。
放射線取扱主任者は、病院をはじめとした放射線装置を利用している事業所で役立つ資格です。
是非この機会に放射線取扱主任者の受験を検討してみてはいかがでしょうか。