「茶道に関する知識を身につけたい」

「日本文化について学びたい」

 

このような方におすすめなのが「茶道文化検定」という検定です。

本検定では、長い年月をかけて受け継がれてきた日本を代表する伝統文化である茶道を、美術、工芸、建築、庭園など幅広い分野から学べます。

 

本記事では、茶道文化検定の合格を目指す上でおすすめの参考書をご紹介していきます。

 

茶道文化検定について

日本の伝統文化である茶道は、深い精神性と独自の哲学のもと、長きにわたって受け継がれてきました。茶道文化検定では、価値観が多様化する国際化社会の現代こそ、立ち返って自国の文化を深く広く身につけてほしいとの考えから実施されています。

 

本検定は、茶道文化に関して学ぶことを目的としているので、点前の手順などについては問われません。これから茶道を始める方から長年携わっている方まで、幅広く受験いただけます。

 

それでは、茶道文化検定の概要に関して以下にまとめていきます。

 

4級 3級 2級 1級
受験資格 なし 3級合格者 2級合格者
試験方式 選択式 選択式

入力式

問題数 50問 60問 80問 80問
試験時間 30分 45分 60分 80分
受験料 1,000円 2,000円 3,000円 5,000円
合格基準 正答率70%以上 正答率80%以上
レベル 茶道の文化に関する基礎的な知識 茶道の文化に関する一般的な知識 茶道の文化に関するやや高度な知識 茶道の文化に関する高度な知識
出題内容 茶のこころ、茶の歴史、茶事・茶会、茶道具、茶室・露地の分野から出題 茶の歴史、茶事・茶会、茶道具、茶と禅、茶席の花、懐石、菓子、茶室・露地、茶業の分野から出題

 

茶道文化検定は、1〜4級のレベル別で実施されていています。3・4級には受験資格は設けられていませんが、2級は3級合格者、1級は2級合格者のみ受験することができます。

 

試験は、令和3年度よりオンライン形式となっています。受験申し込みをするためには、公式サイトにてマイページ登録を済ませておく必要がありますのでご注意ください。問題形式は、2〜3級は選択式、1級は選択式と記入式です。

 

合格基準は、2〜4級で正答率70%以上、1級は80%以上となっています。

 

本検定は、茶道文化に関する内容が問われるため、点前の手順などは試験範囲に含まれていません。また、流儀に関係ない問題となっているのでどなたでも受験できます。3・4級では、茶のこころ、茶の歴史、茶事・茶会、茶道具、茶室・露地の分野から、1・2級では、それに加えて茶と禅、茶席の花、懐石、菓子についても出題されます。

 

続いて、茶道文化検定の合格率を見てみましょう。

 

【合格率】

 

4級 3級 2級 1級
第12回 65.8% 67.6% 26.0% 2.0%
第11回 86.6% 77.4% 44.0% 12.5%
第10回 87.7% 68.5% 45.1% 5.5%
第9回 89.4% 79.0% 39.9% 10.9%
第8回 90.2% 77.3% 49.1% 0.9%

 

茶道文化検定では、4級で80%程度、3級で70%程度、2級で40%程度、1級で10%程度の合格率となっています。公式サイトでは、受験者数や最高得点など詳しい情報が公開されていますので、気になる方はチェックしてみてください。

 

茶道文化検定の対策ポイント

上記項目で見たように、2級までは易しい〜普通程度の難易度なのに対して、1級では急激に合格率が下がり、難しくなることがわかります。必要な勉強時間も、1級とその他で大きく異なると思いますのでしっかりと考慮して学習計画を立てましょう。

 

それでは、茶道文化検定の対策ポイントについて見ていきましょう。

 

茶道文化検定では、公式テキストと問題集が出版されています。そのため、テキストで大体の知識を身につけ、問題集を使いながら演習形式で学習を進める、といった一般的な資格試験対策方針で取り組むのが良いと思います。

 

ただし、1級試験ではテキスト外からも出題されるため、書籍のみで完結させることは難しいです。日々、お稽古や茶会、美術館の展示などから茶道文化に関する知識を吸収していくことを心がけておくと良いでしょう。

 

また、公式サイトには級別、分野別に学習のポイントが掲載されています。学習計画を立てるのに非常に役立つと思いますので、ぜひ参考にしてください。

 

茶道文化検定のおすすめ参考書

それでは、茶道文化検定の対策におすすめの参考書をご紹介します。

 

1.茶の湯をまなぶ本 改訂版 茶道文化検定公式テキスト 1級・2級

一般財団法人 今日庵 茶道資料館 (監修)
出版社 ‏ : ‎ 淡交社、出典;出版社HP

 

本書は、茶の湯の専門図書館の今日庵茶道資料館が監修している1.2級用の公式テキストです。

より深い内容になっていますが、まとまりがあり、末巻の年表も分かりやすいようになっています。公式テキストなので本書から多くの問題が出るので熟読し知識が定着するようにする必要があります。

「茶道文化検定」用のテキストですが、受験しない方も茶道文化を知る事ができます。

 

2.茶の湯がわかる本 改訂版 茶道文化検定公式テキスト3級

一般財団法人 今日庵 茶道資料館 (監修)
出版社 ‏ : ‎ 淡交社、出典;出版社HP

 

本書は、茶の湯の専門図書館の今日庵茶道資料館が監修している3級用の公式テキストです。

充実した内容で分かりやすいです。公式テキストなので本書を何度も読み直し知識を定着し受験に挑むことをお薦めします。

「茶道文化検定」用のテキストですが、もう少し茶道を知りたいという方や受験しない方も楽しめます。

 

3.茶の湯をはじめる本 改訂版 茶道文化検定公式テキスト4級

一般財団法人 今日庵 茶道資料館 (監修)
出版社 ‏ : ‎ 淡交社、出典;出版社HP

 

本書は、茶の湯の専門図書館の今日庵茶道資料館が監修している4級用の公式テキストです。

茶道初心者にもわかるようにカラフルで充実した内容でまとめられています。

「茶道文化検定」用のテキストですが、茶道のことに興味を持ち始めた方や、受験はしないけど趣味で知りたい方にもお薦めです。

 

4.茶道文化検定公式問題集12 1級・2級・3級・4級

一般財団法人 今日庵 (監修), 茶道資料館 (監修)
出版社 ‏ : ‎ 淡交社、出典;出版社HP

 

本書は、茶の湯の専門図書館の今日庵茶道資料館が監修している1.2.3.4級用の公式テキストです。

想定された問題と過去問や解説がついているので試験の傾向がわかります。全部の級が一緒になっているので復習や弱点克服になります。公式テキストと併用して学習することをお薦めします。

 

5.茶道文化検定公式問題集11 3級・4級 練習問題と第11回検定問題・解答

一般財団法人 今日庵 (監修), 茶道資料館 (監修)
出版社 ‏ : ‎ 淡交社、出典;出版社HP

 

本書は、茶の湯の専門図書館の今日庵茶道資料館が監修している3.4級用の公式問題集です。

想定された問題と過去問がついているので試験の傾向がわかります。公式テキストと併用して何度も学習すれば知識が定着し弱点克服になります。

 

茶道文化検定のおすすめ参考書のまとめ

ここでは、茶道文化検定のおすすめ参考書をご紹介しました。

 

茶道文化検定は、これから茶道をはじめたい方も、長く茶道に携わっている方も、作動を通して日本文化について学べる検定試験です。

 

是非この機会に茶道文化検定の受験を検討してみてはいかがでしょうか。