「天体や宇宙が好き」

「宇宙に関して楽しく学んでみたい」

 

このような方におすすめなのが「天文宇宙検定」という資格です。

本検定は、科学を牽引していく重要な分野である天文分野における知識を身につけるだけでなく、科学の楽しさを知ってもらうために行われています。

 

本記事では、天文宇宙検定の合格を目指す上でおすすめの参考書をご紹介していきます。

 

天文宇宙検定について

天体観測が趣味といった方も多いかと思います。一方で、宇宙の勉強と言うと「難しそう…」と思われる方も多いのではないでしょうか。

 

天文宇宙検定では、科学を楽しく学ぶことを大切にしていて、「楽しく」、「広がりを持つ」、「考えることを通じて何らかの行動を起こすきっかけをつくる」を目指した検定となっています。その影響もあってか、小学生からご高齢の方まで、幅広い人に受験されている人気の検定です。

 

それでは、天文宇宙検定の概要に関して以下にまとめていきます。

 

4級 3級 2級 1級
受験資格 なし 2級合格者
試験方式 四肢択一式(マークシート形式)
問題数 40問 60問 40問
試験時間 50分
受験料 4,400円 5,000円 6,200円 6,700円
合格基準 100点満点中60点以上 100点満点中70点以上
出題内容 星博士ジュニア

小学生が学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天体観測や宇宙についての基礎的知識を得たい方を対象

星空博士

中学生で学ぶ程度の天文学知識を基本とし、正座や暦などの教養を身につけたい方を対象

銀河博士

高校生が学ぶ程度の天文学知識を基本とし、天文学の歴史や時事問題等を学びたい方を対象

天文宇宙博士

理工系大学で学ぶ程度の天文知識を基本とし、天文関連時事問題や天文関連の教養力を試したい方を対象

 

天文宇宙検定では、レベル別に1〜4級に分かれて試験が実施されています。4級が小学生程度、3級が中学生程度、2級が高校生程度、1級が理工系大学で学ぶ程度のレベルを想定していて、1級のみ受験資格が設けられています。

 

試験は四肢択一形式で出題され、問題数は1・4級が40問、2・3級が60問となります。試験時間は、全級共通で50分間です。

 

受験料については、上記表には基本となる料金のみ記載していますが、併願割引、団体割引も用意されています。団体割引は2名から適応されるので、ご家族で受験される場合も利用できます。

 

合格基準は、3・4級で100点満点中60点以上、1・2級で100点満点中70点以上に設定されています。また、1級試験で60〜69点の場合は準1級に認定されます。

 

続いて、天文宇宙検定の合格率を見てみましょう。

 

【合格率】

4級 3級 2級 1級
第12回 88.5% 82.0% 31.8% 4.3%
第11回 78.5% 81.1% 46.7%
第10回 85.6% 79.0% 36.2% 1.0%
第9回 83.0% 81.1% 40.0% 7.0%
第8回 76.1% 64.6% 29.2% 0.8%

 

天文宇宙検定の合格率は、3・4級で80%程度、2級で30〜40%、1級だと10%未満となっています。

 

2021年度試験では最年少受験者が4歳、最高齢受験者が88歳となり、このデータからも幅広い方に受験されている検定であるとわかります。詳しいデータをご覧になりたい方は公式サイトをご参照ください。

 

天文宇宙検定の対策ポイント

上の項目で見たように、天文宇宙検定では級によって合格率に大きな開きがあります。3・4級は易しい部類に入る一方、1級は大学レベルの知識が求められ、合格率も10%未満の難関試験です。

 

そのため、勉強時間も受験する級によって異なるかと思います。天文宇宙検定では、30時間程度が目安の勉強時間とされていますが、3・4級を受験される方はそこまでの時間を必要としない可能性があります。逆に、1級を受ける場合はもっと余裕を持った学習計画を立てることをおすすめします。

 

それでは、天文宇宙検定の対策ポイントを見ていきましょう。

 

天文宇宙検定でも、公式テキストでひと通り学習してから、過去問や問題集を使った問題演習という一般的な流れが基本方針になるかと思います。

 

公式テキストは各級ごとに出版されていますので、受験する級に合わせたテキストを使いましょう。4級テキストはふりがな付きとなっていて、お子様でも勉強できるような配慮がされています。

 

過去問は公式サイトに掲載されていますので、そちらを利用すると良いと思います。問題と解答だけでなく、答えに至るまでの解説も詳しく書かれているのでこれだけで演習が完結できます。

 

また、1・2級を受験する場合に鍵となるのが時事問題です。テキストや問題集は最新のものを使うようにしましょう。また、テキストには載っていない問題も出題される場合があるので、自分で最新の動向に注目し、気になったものを調べるなどしてフォローする必要があります。

 

天文宇宙検定のおすすめ参考書

それでは、天文宇宙検定の対策におすすめの参考書をご紹介します。

 

1.天文宇宙検定公式テキスト《4級 星博士ジュニア》

天文宇宙検定委員会 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣、出典:出版社HP

 

天文宇宙検定委員会執筆の、宇宙検定4級向けのテキストです。

全頁カラーで小学生から読めるようにふりがなもついています。写真や図が多めで分かりやすく丁寧な説明がされています。このテキストからの出題になるので何回も熟読すれば4級は合格できる内容です。

 

2.天文宇宙検定公式テキスト《3級 星空博士》

天文宇宙検定委員会 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣、出典:出版社HP

 

天文宇宙検定委員会執筆の、宇宙検定3級向けのテキストです。

中学3年生までに学ぶ天文学の基礎的な知識が学べます。全頁カラーなので分かりやすく分かりにくいところも解説が付いているので丁寧です。本書から出題される問題ばかりなので繰り返し学習し、問題集と併用すれば合格できる内容です。

 

3.天文宇宙検定公式テキスト《2級 銀河博士》

天文宇宙検定委員会 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣、出典:出版社HP

 

天文宇宙検定委員会執筆の、宇宙検定テキスト2級向けのテキストです。

高校生までに習う天文学の内容です。全頁カラーでみていて楽しみながら学習できます。天文宇宙検定受験者には必読書ですが、地学を学び直したい方にもお薦めです。

 

4.天文宇宙検定公式問題集《1級 天文宇宙博士》

天文宇宙検定委員会 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣、出典:出版社HP

 

天文宇宙検定委員会編集の天文宇宙検定1級対応の公式問題集です。

理工系大学の授業レベルの内容です。実際に出題された問題の中から出やすい問題を抜粋し、解答と解説がページごとに掲載されているので見やすいです。1級用の公式テキストと併用し何回も問題を解く必要がありますが、出やすい問題の傾向が分かり試験に備えることができます。

 

5.天文宇宙検定公式問題集《2級 銀河博士》

天文宇宙検定委員会 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣 、出典:出版社HP

 

天文宇宙検定委員会編集の天文宇宙検定2級対応の公式問題集です。

高校の地学で学ぶ内容です。実際に出題された問題の中から出やすい問題を抜粋し、解答と解説がページごとに掲載されているので見やすいです。充実したラインナップで宇宙開発や、歴史なども掲載されているので受験をしない方でも楽しめます。

 

6.天文宇宙検定公式問題集《3級 星空博士》

天文宇宙検定委員会 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣、出典:出版社HP

 

天文宇宙検定委員会編集の天文宇宙検定3級対応の公式問題集です。

中学の天文学で学ぶ内容です。実際に出題された問題の中から出やすい問題を抜粋し、解答と解説がページごとに掲載されているので分かりやすいです。写真や図が多く天文学のことや、宇宙開発のことが掲載されているので楽しみながら学習できます。

 

7.天文宇宙検定公式問題集《4級 星博士ジュニア》

天文宇宙検定委員会 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣、出典:出版社HP

 

天文宇宙検定委員会編集の天文宇宙検定4級対応の公式問題集です。

太陽系や星座など天文学の基礎の内容です。実際に出題された問題の中から出やすい問題を抜粋し、解答と解説がページごとに掲載されているので分かりやすいです。小学生でもわかるようにふりがな付きで、楽しみながら学習し、問題の傾向にも慣れることができます。

 

8.天文宇宙検定1級公式参考書 極(きょく)・宇宙を解く-現代天文学演習

福江 純 (編集), 沢 武文 (編集), 高橋 真聡 (編集)
出版社 ‏ : ‎ 恒星社厚生閣、出典:出版社HP

 

天文学の第一線で活躍する教授陣が編集した天文宇宙検定1級用公式テキストです。

天文学大学卒業レベルの内容です。深い知識とセンスが必要になってきますが、本書を何回も熟読し、学習すれば力がついてきます。

 

天文宇宙検定のおすすめ参考書のまとめ

ここでは、天文宇宙検定のおすすめ参考書をご紹介しました。

 

天文宇宙検定は科学を楽しく学べる、幅広い年齢層に受験されている検定試験です。取得することで、天体観測や天体イベントをより一層楽しめるようになります。

 

是非この機会に天文宇宙検定の受験を検討してみてはいかがでしょうか。