患者さんの病気を調べるためには超音波検査や心電図検査など様々な検査が行われています。このような検査を実際に行い、医師にその結果を報告するのが臨床検査技師の役目でもあります。臨床検査技師は検査の専門家として医療現場に欠かすことはできない存在とも言えます。

現在、日本ではコロナウイルスが非常に流行しています。コロナウイルスに感染しているか調べるためにも臨床検査技師は関わっています。今回はそのことについて詳しく説明していきたいと思います。

コロナウイルスとは?

連日ニュースで放送されているコロナウイルスについてみなさん一度は耳にしたことがあると思います。コロナウイルスの感染力はとても強く最近では変異株も流行しています。人によって症状は異なり、ほとんどの場合軽度から中度の症状で入院せずに回復することが多いです。
このコロナウイルスに感染しているか調べるためにPCR検査というものが実施されていますがどのような検査なのでしょうか。

PCR検査について

PCR検査とは、ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction)の略称です。
PCR検査では目的の遺伝子を抽出しそのDNAを増やし、ウイルスを検出しやすくしてから、実際にそのウイルスを持っているかどうか確かめています。
その検査を行なっているのが臨床検査技師なのです。

具体的にはどのような役割を担っているのでしょうか。

コロナ禍における臨床検査技師の役割

そもそも臨床検査技師の仕事は目に見えない患者さんの身体の中を検査する生理学検査と血液や唾液を調べる検体検査を行っています。非常に様々な検査が含まれており幅広い業務内容となっています。

コロナウイルスの検査は検体検査に含まれています。
コロナウイルスを検出させるためにはPCR検査が主体と思われていますが、その他に簡易的な検査も実際に行われています。そのような検査を行うことも臨床検査技師の務めとも言えます。

臨床検査技師は医師や看護師などと比較すると実際に患者さんに直接関わる機会は少ないかもしれません。しかし検査を行うために検査方法の仕組みやその検査によって何がわかるのかというような原理を知っておく必要があります。

コロナウイルスが大流行している今、その検査を担う臨床検査技師は医療を支えている存在とも言えるのではないでしょうか。

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出典:出版社HP

臨床検査技師の男女比は?

医療現場に欠かすことができない臨床検査技師ですが実際に男女比はどのようなものになっているのでしょうか。

臨床検査技師として働いている方の男女比は3:7ぐらいと言われています。女性の方が多いですね。
検査の中には乳がん検診などのような患者さんの体に直接触れるような検査や衣服をぬいで行うような検査もあります。そのため女性の方がそのような検査をしやすいという理由が挙げられるようです。

さらに女性にとって働きやすい職場となっていることが多いようです。力仕事が含まれず、体力が男性と比べると無い女性でも働きやすいと感じます。また、日中決まった時間で働けることから子育てをしている女性にとっても嬉しいポイントです。

そのようなことから実際に働いている比率は女性の方が多くなっているのではないでしょうか。

臨床検査技師が活躍している職場

臨床検査技師は病院やクリニック、健診センターなどで活躍していることは容易に想像できると思います。しかし、検査を行う以外にもこの資格を活かせる職場はあるのです。
それが臨床開発モニター(CRA)や治験コーディネーター(CRC)としての仕事です。

医薬品開発において、臨床試験を行うことは必須です。本来、製薬メーカーが行う治験にかかわる業務を代行・支援する企業があります。その中で医療機関が適切に治験業務を行っているかどうかを監視・確認する仕事が臨床開発モニター(CRA)です。

また製薬メーカーから医薬品開発の治験業務をまかされた病院と契約し、新薬を人に適用する治験業務を支援する企業があります。その中で被験者や医師、治験依頼者などの間に入って全体を調整する役割を担っているのが治験コーディネーター(CRC)です。

このように臨床検査技師は検査をするという役割に目が向けられることが多いですがその他の業務にも広く関わっているのです。

臨床検査技師のコロナ禍での役割のまとめ

今回は今世間で騒がれているコロナ禍の中で臨床検査技師はどのような役割を担っているのかを中心に紹介してきました。臨床検査技師はもっともっと高い認知をされるべき仕事のように感じます。私たちが健康でいられるのは臨床検査技師という存在のおかげでもあるのではないでしょうか。

私たちの生活と密接に関わる臨床検査技師を目指してみてはいかがでしょうか。

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