法務・法律資格・検定通関士

通関士試験の日程と学習のスケジュール

通関士は、通関業務(貨物の輸出入が行われる際に必要となる税関への手続き)に従事する仕事・国家資格です。
通関士になるには、通関士試験に合格後、勤務している通関業者の申請に基づいて財務大臣の確認を受けることが必要です。

通関士資格の受験を検討している方にとって、通関士試験のスケジュールは気になっている要素の一つだと思います。なぜなら、日程がわかることで、1日何時間勉強すればいいかの逆算ができるからです。そこで、通関士試験の日程と学習のスケジュールの目安について紹介したいと思います。

 

通関士試験の日程

通関士試験の日程は、税関のホームページから確認することができます。

例年は

受験案内・願書の配布……7月上旬〜8月上旬(試験実施地を管轄する税関で配布)
受験願書の提出開始……7月下旬
受験願書の提出締切……8月上旬
試験日……10月上旬の日曜日
合格発表……11月下旬か12月上旬

という日程になっています。

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出典:出版社HP

通関士試験に必要な学習時間の目安

通関士試験に必要な学習時間の目安は400時間と言われています。
実際には、通関士試験の勉強との相性、法律に関する知識が事前にあるか、通関業者での実務経験があるかによって変わります。

通関士試験の試験科目

通関士試験の試験科目は3科目あります。
1……通関業法
2……関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法(同法第6章に係る部分に限る。)
3……通関書類の作成要領その他通関手続きの実務

通関書類の作成要領その他通関手続きの実務が、最も難しいとされており、勉強時間の大部分がこの科目に必要となります。

試験に合格するには、全ての科目で合格基準点以上の点数を取る必要があることから、3つ目の科目は早い段階から他の科目と並行して学習することが望ましいでしょう。合格基準点は例年60%であるため、並行して学習を進め、他の科目で60%以上を安定して取れるようになったら、通関書類と通関の実務の科目に集中し、時々法律の復習をするという進め方がおすすめです。

通関士試験に合格するための勉強のスケジュール例

通関士試験に合格するためのスケジュールの例を紹介したいと思います。ここで想定している条件は、事前に試験範囲の知識を知らない状態で、半年で試験合格を目指すケースです。

この場合には、平均して1日あたり2時間30分の勉強時間を目安にすると良いでしょう。

毎日その時間確実に勉強する、というよりも週に17時間30分を目標にするように、ある程度まとまった期間で勉強時間を計算することがおすすめです。
理由は、特定の日だけ他のことで忙しくなってしまい、勉強できなかったときにモチベーションが下がることを避けるためです。忙しくない日に取り返せばいいと思って問題ありません。仕事が忙しい方であれば、平日は1時間30分、休日は5時間というような配分も考えられます。

学習の進め方については、始めてから1〜2ヶ月は、法律の科目2つと通関実務を並行して勉強し、それ以降は、自分が苦手な単元を一つずつ無くしていきながら、通関実務の勉強量を増やしていくことがおすすめです。どの法律を先にやるかは好みによりますが、通関実務に時間を割くことになるため、どちらも早めに終わらせていところです。
試験の1〜2ヶ月前には、過去問や模試で実践的な問題に慣れながら、合格できるラインまで持っていくように調整します。

上記の例は、人によって合わないこともありますので、自分に合った進め方、スケジュールの立て方を見つけていただくのが一番です。ただ、どうしてもよくわからない、といったときには、この例を参考にしていただきたいと思います。

通関士のスケジュールのまとめ

今回は、通関士試験の日程と学習のスケジュールの例について紹介してきました。

試験の範囲と内容は独特で、最初は戸惑うかもしれません。しかし、通関士試験は、やや大変な試験ではありますが、しっかり勉強すれば合格できる試験です。スケジュール管理と基礎を徹底して固めていくことが重要になってきます。

苦手な科目を無くして、合格できる実力を少しずつ身につけていけるように、勉強を進めていただきたいと思います。

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出典:出版社HP