今回は、幼保英語士の資格試験に合格するための効率的な勉強法についてご紹介します。

幼保英語士とは、外国籍の幼児やその保護者とのコミュニケーションをとれるほどの英語力を持った保育士や幼稚園教員を養成することを目的とした資格です。
幼児教育や保育の専門性だけでなく、その現場での実用的な英語力を持ち合わせているため、乳幼児期の英語教育のエキスパートと言っても過言ではありません。

試験の出題形式は筆記とリスニングを主として、準1級以上は面接試験とパフォーマンス試験が加わるというものであり、パフォーマンス試験を除けばそれほど変わった形式で出題される訳ではありません。しかしながら、出題される英語が保育や幼児教育の現場で多用される英語が中心となってきます。つまり、出題される英語が特徴的なので、TOEICで高得点をとったり、英検で上位級をもっていたりしても確実に合格できるとは言えません。

幼保英語士の資格を取得しようとされている方は、この記事をご一読いただき、試験合格に向けた勉強の参考にしていただきたいと思います。

筆記試験

筆記試験では、空所補充や会話文の読み取り、英作文などのごく一般的な形式で出題されます。したがって、他の英語に関する試験に慣れている方は、出題形式について心配する必要はないでしょう。

しかしながら、幼保英語検定では、保育や幼児教育の現場で多用される英単語を多く取り入れた問題が出題され、そのような英単語はTOEICや英語検定では目にしないようなものばかりです。したがって、他の英語に関連する検定で優秀な成績をおさめていても、知らない単語に撹乱されて合格をつかめないというのはよく聞く話です。
そのような英単語に対応するには、試験までにできるだけ多くの単語に触れておくことが重要ですので、市販のワークブックやテキストなどを用いて知らない単語をたくさん吸収すると良いでしょう。

検定の実施団体が、検定形式の問題が3回分掲載されたワークブックと、基礎的事項を押さえたテキストを出版しているので、それらを繰り返し解くことで独特な英語に触れることをお勧めします。

また、「英単語アプリmikan」という英語学習アプリがあり、この中には幼保英語検定用の単語帳も収録されています。移動中などの隙間時間にはこのアプリを利用し、まとまった時間にはワークブック等でじっくり取り組むと、効率よく学習することができるかと思います。

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出典:出版社HP

リスニング試験

幼保英語検定のリスニング試験は少し特徴的です。その理由として、音声が読まれる「速度」が挙げられます。リスニングの音源を聴くとわかりますが、とにかくゆっくりです。TOEICや英語検定を受験したことのある方にとっては少し不自然に感じるくらいゆっくり読まれます。それに加えて、筆記試験の項で述べたような独特な英単語が取り入れられた文章が読まれるので、ぶっつけ本番でいくと点数は期待できないと思います。

BOOKFOREというサイト上に公式テキストのリスニング音源が掲載されているので、それを利用して学習に取り組みましょう。

具体的な勉強法としては、聞いた音声を追いかける音読するシャドーイングや、聞いた文章を書き出すディクテーションが挙げられます。
特にシャドーイングについてですが、リスニングに慣れていない方は、最初はスクリプトを見ながらシャドーイングをして、慣れてきたらスクリプトを見ないでやってみるというように段階的に学習できるのでおすすめです。

また、NHK語学ラジオなどのラジオ英会話を日常的に聴くことによって、英語を聞くこと対する抵抗がなくなると思います。

パフォーマンス、面接試験

準1級以降では、2次試験としてパフォーマンス試験と面接試験が課されます。面接試験に関しては、英語検定の2次試験と同じように、面接官からの質問に対して英語で自分の意見を述べるという形式です。もちろん面接官は英語で話しますし、自分も幼児教育や保育のことに関して英語で意見を述べるので、幼保英語検定において頻出の特徴的な英単語をアウトプットすることが求められます。

また、パフォーマンス試験については、クラス担任という立場を想定して保護者会や個人面談の場面を演じたり、アシスタントティーチャーとして園児に教える場面を演じたりすることが試験内容となります。自分の置かれた立場を理解して、適切に振る舞うことが求められます。

これらの試験に関しては、実際にやってみるほかありません。一緒に受ける友人や受験したことのある職場の方等に協力してもらい、パフォーマンスや面接を見てもらって改善していくことが最も良い対策法でしょう。

その前提として、そもそものスピーキング能力に加えて、先に述べたように、特徴的な英単語のアウトプットをしておくことで、2次試験に合格できる可能性が高まるでしょう。

幼保英語士の勉強法についてのまとめ

ここまで、幼保英語士の資格試験に合格するための効率的な勉強法についてご紹介していきました。ここで述べた勉強法を参考にして自分なりに学習を積み、合格を目指してみてはいかがでしょうか。

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