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IT技術の発展に伴い、基本的なICT能力は全てのビジネスパーソンにとって必須のスキルとも言える時代になりました。
単純にパソコンが扱えるか、プログラムが組めるかどうかということよりも、「情報」をどのように扱えるのかがスキルとして問われています。そこで、そういった情報活用能力を示すことのできる「情報検定(通称J検)」という資格の取得がおすすめです。
本記事では、そんな情報検定を独学で合格する上でおすすめの参考書6選について詳しくご紹介していきます。
情報検定とは
情報検定とは、日常生活やビジネスシーンで必要とされるICT能力を評価するための資格試験です。情報検定には、「情報システム試験」「情報活用試験」「情報デザイン試験」の3つの試験があります。これらの分類によって情報を「創る・使う・伝える」という3つの方向において実践的かつ専門的な能力を測ることができます。
そもそもICTとは「Information and Communication Technology」の略で、情報通信技術と訳されます。ITとほぼ同じ意味で使われますが、そこにコミュニケーションという意味合いも加わっている用語になっています。
情報検定の3種類の試験について、区分ごとに試験概要を表にまとめました。
【情報システム試験】
科目 | ①基本スキル | ②プログラミングスキル | ③システムデザインスキル |
試験時間 | 60分 | 90分 | 90分 |
試験形式 | PBT/CBT方式 | ||
合格基準 | 65/100 | ||
受験料 | 3,500円 | 3,000円 | 3,000円 |
出題範囲 | プロジェクトマネジメント、情報表現、データ構造、集合と論理、CPUアーキテクチャ、補助記憶装置、システム構成、ソフトウェア | データ構造とアルゴリズム、疑似言語、プログラミング技術または表計算ソフトを利用した問題解決 | 経営戦略とシステム戦略、システム開発、ネットワーク技術、データベース技術、セキュリティと標準化 |
※基本スキル、プログラミングスキル、システムデザインスキルの3科目があり、①と②の合格で「プログラマ認定」③の合格で「システムエンジニア認定」
【情報活用試験】
3級 | 2級 | 1級 | |
試験時間 | 40分 | 60分 | 60分 |
試験形式 | PBT/CBT方式 | ||
合格基準 | 70/100 | 65/100 | 65/100 |
受験料 | 3,000円 | 4,000円 | 4,500円 |
出題範囲 | 情報表現と処理手順、パソコンの基礎、インターネットの基礎、インターネットの利用、情報機器の基本操作、情報社会とコンピュータ、情報モラル | 経営戦略とシステム戦略、プロジェクトマネジメント、データ構造と情報表現、問題解決処理手順、パソコンの基礎、インターネットの基礎、アプリケーションソフトの利用 | 情報と情報の利用、パソコンを利用したシステム、ネットワークの利用、情報ネットワーク社会への対応、情報セキュリティ、表計算ソフト等を利用した問題解決 |
※HTML、表計算、プレゼンテーション、ワープロ、Webブラウザ・メーラー、PC基本操作などに基づいた問題も出題される
【情報デザイン試験】
初級 | 上級 | |
試験時間 | 60分 | 60分 |
試験形式 | CBT方式のみ | |
合格基準 | 60/100 | 60/100 |
受験料 | 4,000円 | 4,500円 |
出題範囲 | 情報デザインの考え方、情報の収集と整理、問題解決と発送、情報の構造化と表現、情報の伝達と評価 | 情報デザインの考え方、情報の収集と整理、問題解決と発送、情報の構造化と表現、情報の伝達と評価 |
情報システム試験、情報活用試験、情報デザイン試験の3つの試験とも、受験資格は特にありません。
それぞれの試験ごとの合格率は以下の表の通りです。
【合格率】
情報システム試験(令和3年) | |
基本スキル | 39.5% |
プログラミングスキル | 45.7% |
システムデザインスキル | 63.4% |
プログラマ認定 | 41.7% |
システムエンジニア認定 | 56.1% |
情報活用試験(令和2年) | |
1級 | 62.6% |
2級 | 53.6% |
3級 | 68.4% |
情報デザイン試験 | |
初級 | ― |
上級 | ― |
情報デザイン試験の合格率は非公開となっていましたが、情報システムと情報活用試験の合格率は上記の通りです。表から見ても分かるように、難易度はそこまで高くない試験といえます。
情報検定の対策ポイント
情報検定に必要な学習期間の目安は、約1か月です。中には1週間ほどで合格することができたという方もいるため、人によって必要な勉強時間は大きく異なることが分かります。
それでは、情報検定の対策ポイントについて簡単に説明していきます。
①参考書を1周する
まずは後ほどご紹介する公式テキストを1周しましょう。情報検定に必要な知識を身に付けることが重要です。
②問題を解く
公式テキストについている問題を解くことで、①でインプットした知識の定着を図りましょう。分からない用語があれば、問題を解き進めていきながら適宜復習を繰り返していきましょう。
③過去問演習を行う
情報検定の過去問題は公式ホームページに掲載されています。解答もあるため、こちらを上手く活用して過去問演習を行いましょう。
情報検定のおすすめ参考書
それでは、情報検定の独学におすすめできる参考書を6選ご紹介していきます。
情報検定の対策には、公式のテキストを使うのがおすすめです。
【情報活用試験】
1.J検情報活用1級・2級 完全対策公式テキスト
情報活用検定の1級・2級の試験範囲を網羅した公式のテキストです。図解が豊富で解説が丁寧であるため、非常に分かりやすいです。過去問題も多く収録されているため、1冊で合格が望めます。
2.J検情報活用3級 完全対策公式テキスト
情報活用検定の3級に対応した公式テキストです。見開きで各テーマを学習できる構成になっているため、情報活用の基礎の理解を深めやすいです。過去問題も収録されているため、1冊で合格が望める対策本です。
3.情報活用試験2級 公式テキスト
情報活用試験2級用の公式テキストとなっています。解説やキーワードに最新の動向がしっかりと反映されています。写真や画面などが多用されているため、視覚的に理解しやすい1冊です。
4.情報活用試験3級 公式テキスト
情報活用試験3級用の公式テキストとなっています。キーワードの説明や解説の中に最新の動向が反映されているため、最新技術を学ぶことができます。また豊富な図解によって、ビジュアルで理解しやすい1冊です。
【情報システム試験】
5.J検情報システム 完全対策公式テキスト
情報検定の情報システム試験の対策本です。IT技術について基礎から応用まで幅広く学ぶことができます。「講義→確認問題→過去問題」という3ステップで構成されているため、効率よく合格に必要な得点力を身に付けることができます。
【情報デザイン試験】
6.J検情報デザイン 完全対策公式テキスト
情報検定の情報デザイン試験に対応した公式テキストです。他の書籍と同様に「講義→演習問題」の構成になっており、効率よく学習を進めることができます。情報デザイン試験を受験予定の方には必携の1冊です。
自分の受験する予定の試験区分に対応した公式テキストを選んで、勉強を始めてみましょう。
情報検定のおすすめ参考書のまとめ
ここでは、情報検定について勉強する上でおすすめの参考書6選を解説してきました。
ICT能力は、全てのビジネスパーソンにとって必要不可欠なスキルとなりつつあります。そんなICTスキルを示せる情報検定、少しでも興味のある方はぜひ受験を検討されてみてはいかがでしょうか。