PHPエンジニアとして働いていると、PHPのスキルを客観的に証明したいと考える方は多いでしょう。しかし、プログラミングのスキルを評価するのは難しく、ポートフォリオや実務経験などの実績が必要となります。
そこで、資格試験である「PHP技術者認定試験」もPHPのスキルを証明する1つの手段としておすすめです。こちらの資格を取得することで、IT業界で働いていく中でビジネスチャンスに繋げることができます。
ここでは、PHP技術者認定試験に合格するためにおすすめの参考書10選についてご紹介していきます。
PHP技術者認定試験について
PHP技術者認定試験とは、サーバーサイドプログラミング言語であるPHPの専門知識・スキルを評価するための試験となっています。
試験概要に関して、以下の表にまとめました。こちらの公式ホームページ(https://cbt.odyssey-com.co.jp/phpexam.html)でも確認することができます。
初級(PHP5) | 初級(PHP7) | 上級(準上級) | |
試験時間 | 60分 | 60分 | 120分 |
問題数 | 40問 | 40問 | 60問 |
出題形式 | CBT方式 | ||
合格基準 | 7割 | 7割 | 7割以上:上級
5割以上~7割未満:準上級 |
受験料 | 13,200円 | 13,200円 | 16,500円 |
出題範囲 | オリエンテーションと始めの一歩、テキストと数の操作、判定と繰り返しについて、配列の操作、関数、Webフォームの作成、データベースに情報を保存、クッキーとセッションでユーザを記憶、日付と時刻の取り扱い、ファイルの操作、XMLのパースと生成、デバッギング、クラスとオブジェクト(クラス定数も含む)、日本語処理 | PHPの特徴、テキストと数の操作、ロジック:判定と繰り返し、データのグループ:配列の操作、ロジックのグループ:関数とファイル、
データとロジックの結合:オブジェクトの操作、ユーザとの情報交換:Webフォームの作成、情報の保存:データベース、ファイルの操作、ユーザの記憶:クッキーとセッション、他のWebサイトやサービスとのやり取り、デバッグ、テスト:プログラムが正しく動作するようにする、ソフトウェア開発で心得ておきたいこと、日付と時刻、パッケージ管理、メールの送信、フレームワーク、コマンドラインPHP、国際化とローカライゼーション |
PHPについて、PHP言語の基本、関数、文字列、配列、オブジェクト、ウェブに関するテクニック、データベース、グラフィックPDF、XML(&XML系で追加された関数)、セキュリティ、アプリケーションに関するテクニック、さまざまなプラットフォームでの PHP、ウェブサービス、PHPのデバッグ、日付と時刻 |
PHP技術者認定試験は、初級試験、上級試験(準上級試験)、PHP技術者認定ウィザードの3種類に分けられています。上級試験は70%以上の正答率で合格となりますが、50%以上70%未満で得点できた場合には、準上級試験合格というステータスが付与されます。
上記の表にある受験料は全て一般価格となっていますが、学割価格の対象となる場合には初級6,600円(税込)、上級(準上級)は8,250円(税込)で受験することが可能です。
また認定ウィザードは、初級や上級のような通常の試験とは異なります。研究論文あるいはコードを提出して審査を受けて、合否が判断されます。応募資格として、上級試験で90%以上の得点を獲得し、500文字以上の論文を提出することが定められています。
合格率は、初級が70%、上級(準上級)が10%ほどです。難易度は「初級→準上級→上級」の順に「ITパスポート試験→基本情報技術者試験→応用情報技術者試験」と同じようなレベル順となっています。
PHP技術者認定試験の対策ポイント
PHP技術者認定試験に合格するために必要な勉強時間は、初級は10時間、上級は50時間ほどであると言われています。しかしこれは実務経験者を想定しての計算となるため、初心者の方であればプラスで時間が必要となります。PHP初学者の方は、まずは初級から目指してみましょう。
それでは、PHP技術者認定試験の対策ポイントを説明していきます。
まずは参考書を繰り返して、基礎を固めていきましょう。ある程度基本知識をインプットすることができたら、問題演習をしましょう。問題演習をする中で、正解以外の選択肢についての用語もしっかりと確認することが重要です。
次は、実際にコードを書いてみましょう。自分の手を動かすことによって、PHPの理解を深めることができます。
PHP技術者認定試験のおすすめ参考書10選
それでは、PHP技術者認定試験に独学で合格する上でおすすめの参考書・問題集10選をご紹介していきます。
1.初めてのPHP
基礎から丁寧に解説されたPHP7の入門書です。基本的な文法だけでなくPHPとWebサーバやブラウザがどのような仕組みで連携しているのかまで理解することができます。実際にサンプルプログラムを試しながらスキルを身に付けることができます。実用的な解説も豊富なので、応用力が身に付きます。全くの初学者よりも、中級者以上の方やプログラミングに触れたことのある方におすすめです。
2.詳細!PHP 7+MySQL 入門ノート
初心者にもやさしく、経験者にも役立つPHP7の入門書です。344本もの豊富なサンプルがあり、それを積み重ねることで確実なスキルアップが期待できます。MAMPの開発環境の設定の仕方から解説されている、コードに注釈がついているなど初心者でも分かりやすい構成となっています。PHP7とMySQLの全体を俯瞰することができる1冊です。
3.気づけばプロ並みPHP-ゼロから作れる人になる!
「いきなりはじめるPHP」という超入門書の姉妹本です。本書では実際にゼロからショッピングサイトを作ることで、プログラミングを楽しみながらスキルを習得することができます。中級者向けの内容となっているため、他の参考書でPHPの基礎を固めてからこちらを利用するのがおすすめです。
4.よくわかるPHPの教科書 【PHP7対応版】
やさしい言葉を使って丁寧に解説されている、PHP入門書です。Webアプリケーションを作ってみたい、以前PHPの学習で挫折をしてしまったという方におすすめです。入門から実用的な内容まで扱っているので、しっかりスキルを身に付けることができます。
5.PHP7+MariaDB/MySQLマスターブック
PHP7とMariaDBとMySQLをまとめて学ぶことのできる、PHP実践書となっています。実際に会員管理アプリケーションを作成することで、プログラミングのスキルを確実に習得することができます。練習問題もついており、WindowsとMacOSとLinuxにも対応しています。PHPのある程度知識のある方向けの1冊です。
6.独習PHP
PHPプログラミングの標準教科書です。「解説」「例題」「練習問題」という3つのステップを通して、PHPの基本スキルを習得することができます。基本だけでなく、実務ですぐに使えるような知識も身に付けることができます。そのため、PHPを一から基礎固めしたいという初級者だけでなく、上級者まで幅広い方におすすめの1冊です。
7.PHP公式資格教科書 PHP5技術者認定初級試験合格教本
PHP技術者認定試験のPHP5の初級試験の対策テキストとなっています。PHPの基本文法から、各種ライブラリまで試験に必須の知識を身に付けることができます。付属の練習問題を繰り返すことで、知識の定着が図れます。さらに、Webアプリケーション開発に役立つ解説もあるため、応用の知識も身に付けることができます。
8.PHP公式資格教科書 PHP5技術者認定初級試験対応 (EXPERT EXPASS)
PHP5技術者認定試験の初級試験に対応している、標準の教科書です。分かりやすく丁寧に解説されており、プログラミング初心者でも理解することができます。また、初級試験に準拠した練習問題を繰り返すことで、アウトプットもすることができます。
9.徹底攻略PHP7技術者認定[初級]試験問題集
PHP技術者認定試験の黒本とも言われている、PHP7初級試験の公式問題集です。書き下ろし問題が173問掲載されており、模擬試験1回分も収録されています。しっかりとアウトプットすることができるため、試験対策の総仕上げとしておすすめの1冊です。
10.徹底攻略 PHP5 技術者認定 [上級] 試験問題集
PHP技術者認定試験の黒本とも言われている、PHP5上級試験の公式問題集です。PHPプロフェッショナルによる348問の書き下ろし問題が掲載されています。問題の説明だけでなく、PHP開発において重要なポイントなども解説されているため、実務に役立つ知識も身に付けることができます。
PHPの参考書である「1~8」のうち、自分のレベルを把握したうえで1冊選ぶとよいでしょう。そして先ほどの1冊に加えて、初級を受験される方は「9」、上級を受験される方は「10」を使って総仕上げをするのがおすすめです。
PHP技術者認定試験のおすすめ参考書のまとめ
本記事ではPHP技術者認定試験のおすすめ参考書10選について解説してきました。
PHP技術者認定試験は、PHPエンジニアにとって持っていて損のない資格です。資格を取得することによって、就職や転職の際にも有利に働くというメリットがあります。
PHPエンジニアの方や仕事でPHPをよく利用するというエンジニアの方は、受験を検討してみてはいかがでしょうか。