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賃貸不動産経営管理士の資格は、近年不動産業界への転職・再就職に有利な資格として注目されています。
そのため取得を目指す人が多いのですが、実は維持費がかかるのはご存じでしょうか?
転職・再就職によって収入を上げるまでの間、一体どれくらいのお金が必要なのか?
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
※賃貸不動産経営管理士試験合格後、1年を経過した人向けの登録講習の実施が予定されていますが2023年8月現在は詳細が不明のままです。そのため計算する費用はおおよその額となりますのでご注意ください。
※国家資格化してから5年経過していないため、賃貸不動産経営管理士の更新については現在詳細が不明となっています。最新の情報をお求めの場合は一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会のHPをご確認ください。
1.賃貸不動産経営管理士の維持費とは?
賃貸不動産経営管理士の維持費とはそもそもどのようなものを言うのでしょうか?
この記事の中では、以下のように分類して計算を進めていきます。
∟その1:国家試験合格まで
賃貸不動産経営管理士試験に合格するまでに必要な金額をまとめます。
全員に等しくかかる受験料の他にも、教材費なども含めて考えてみることで最終的な総額が把握しやすくなります。
∟その2:賃貸不動産経営管理士証の発行まで
試験合格から賃貸不動産経営管理士証の発行までに必要な金額をまとめます。
試験に合格するだけでも「国家試験合格」という権利を得られます。
実際に賃貸不動産経営管理士の業務に携わるためには賃貸不動産経営管理士証を手に入れなければなりません。
∟その3:仕事に携わる賃貸不動産経営管理士であり続けるため
賃貸不動産経営管理士証を常に持ち続けるために必要な金額をまとめます。
ここまでの金額をまとめることで、転職後の年収がどの程度プラスになっていくのかというメリットが初めて見えてくるはずです。
※国家資格化してから5年経過していないため、賃貸不動産経営管理士の更新については現在詳細が不明となっています。最新の情報をお求めの場合は一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会のHPをご確認ください。
また、この記事内では顔写真が必要な場合に1000円ずつ計上しています。しかし、実際はスマホのカメラで撮影OKのものも多くあります。
多めに見積もっているので、参考程度でご覧ください。
2. その1:国家試験合格まで
∟試験合格までの教材費
独学であればあるほど抑えられる金額ですが、市販の問題集・予想模試などの受験など対策をしておくに越したことはありません。
最低でも1万円の教材費が必要だとして計算します。
∟試験の受験料
国家試験の受験料は12,000円です。
これは受験者全員が支払わなければなりません。
また、郵送で申込する場合は規定に沿った顔写真が必要になります。(オンライン申請ではデータ可)
この顔写真撮影費で1,000円も計算しましょう。
3. その2:賃貸不動産経営管理士証の発行まで
∟実務講習受講料
管理実務経験が2年未満の人は、登録のために登録実務講習を受ける必要があります。
受講料は一律で20,000円です。
∟資格登録手数料
賃貸不動産経営管理士として登録してもらうために支払う手数料です。登録を受ける全ての人が支払わなければなりません。
金額は6,600円です。(賃貸不動産経営管理士証発行手数料含む)
また、この登録申請の際に
・顔写真(1,000円)※これまでの計算に合わせるため
が必要になります。
∟登録講習受験料
国家試験合格から1年以上経過してから賃貸不動産経営管理士証を交付する場合は、交付講習を受講する必要があります。(令和6年1月10日開始予定)
こちらは2023年8月現在、詳細が公表されていないため実務講習を参考に20.000円を計上することにします。
∟賃貸不動産経営管理士証発行手数料
こちらは登録手数料に含まれているため、特に必要ありません。
4. その3:仕事に携わる賃貸不動産経営管理士であり続けるため
∟賃貸不動産経営管理士証更新
賃貸不動産経営管理士証は5年に1度更新が必要になります。
※国家資格化してから5年経過していないため、賃貸不動産経営管理士の更新については現在詳細が不明となっています。最新の情報をお求めの場合は一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会のHPをご確認ください。
∟賃貸不動産経営管理士登録をしなくても、合格権利は失効しない
試験は一度合格すれば、一生涯その権利を持ち続けることができます。
また、未経験でも登録を行うために必要な「実務講習」も時期を問わずに開催されている為、必要になったタイミングで登録を行うことができます。
特に管理業に携わる予定のない人は、無理に登録を行わないことも選択の一つと言えるでしょう。
∟就職先の設置義務を満たすためには事前の賃貸不動産経営管理士登録が必須
転職などですぐに「賃貸不動産経営管理士」と名乗って仕事をするためには登録が必要です。もし試験に合格しただけにも関わらず「賃貸不動産経営管理士」として会社が雇った場合、設置義務を満たしていないと判断されてしまう可能性があります。登録が済んでいない時は転職先にもきちんとその旨を説明して「いつから賃貸不動産経営管理士と名乗れるのか」を明確にしておきましょう。
5. 総額まとめ
さて、ここまで必要な金額をずらりと書き出してみました。
講習の有無などが複雑なので、一度ここでさまざまなシチュエーションごとに必要な金額を計算してみます。
賃貸不動産経営管理士証は、必ず発行するものとします。
∟2年以上の実務経験がなく、合格後1年以内に賃貸不動産経営管理士証の交付を受ける場合
総額 49,600円
内訳
教材費…10,000円
試験受験料(+顔写真代) …13,000円
登録実務講習受講料…20,000円
資格登録(兼管理士証発行)手数料…6,600円
∟2年以上の実務経験がなく、合格後1年を超えて賃貸不動産経営管理士証の交付を受ける場合
総額 69,600円(仮)
内訳
教材費…10,000円
試験受験料(+顔写真代) …13,000円
登録実務講習受講料…20,000円
登録講習受験料…20,000円(仮)
資格登録(兼管理士証発行)手数料…6,600円
∟2年以上の実務経験があり、合格後1年以内に賃貸不動産経営管理士証の交付を受ける場合
総額 29,600円
内訳
教材費…10,000円
試験受験料(+顔写真代) …13,000円
資格登録(兼管理士証発行)手数料…6,600円
∟2年以上の実務経験があり、合格後1年を超えて賃貸不動産経営管理士証の交付を受ける場合
総額 49,600円(仮)
内訳
教材費…10,000円
試験受験料(+顔写真代) …13,000円
登録講習受験料…20,000円(仮)
資格登録(兼管理士証発行)手数料…6,600円
賃貸不動産経営管理士の維持費はいくら?試験開始〜賃貸不動産経営管理士証を持ち続けるまでの総額をまとめてみたのまとめ
全体を通しても、賃貸不動産経営管理士証の発行までは3万円以上がかかる形になりました。
しっかり教材費にお金をかけて一発合格を目指すことで最終的な金額を抑えることも必要です。
また顔写真は、写真館で撮ってデータを保管し、必要な枚数を自分で印刷するなどの工夫をすれば少しでも金額を抑えることにつながります。
転職・再就職による収入UP目当てに賃貸不動産経営管理士試験に取り組む人は、この辺りの経費との相殺も意識しながら、なるべく一発合格を目指したいところですね。