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不動産関係における資格は、たくさんあります。
その中から自分の目的に合ったものを見つけるのは一苦労ですよね…。
今回は「任意売却取扱主任者」に注目して行きます。
仕事の特徴や気になるお給料についてまとめました。ビビッとくるかどうか、この記事を参考にしてみてください。
1.任意売却取扱主任者について
コロナ禍をメインとする収入源で、住宅ローンが払えなくなってしまう人たちが増えています。最終的には差し押さえとなり競売にかけられてしまうのですが、その前に“任意売却”という手段があります。
この資格は、この”任意売却”の専門家である証なのです。
具体的にどのような資格なのか見ていきましょう。
∟不動産の任意売却におけるプロだが民間資格
住宅ローンが払えなくなってしまった建物は、任意売却を行うことで差押を避けることができます。しかし、この任意売却はそもそも存在を知らない人や取り扱ってくれる不動産が少ないなど情報が少ない傾向にあります。
任意売却取扱主任者は、そのような人たちをサポートできる資格です。
しかし民間資格である上に独占業務がないため、まだまだ知名度が低い資格となっています。
∟仕事内容は「不動産の任意売却」におけるアドバイス・サポート
では、その具体的な仕事の範囲を見ていきましょう。
この資格者は「住宅ローンの支払いに困っている人」が顧客となります。
そのような人たちに
・任意売却のメリット・デメリットをわかりやすく説明する
・連帯保証人からの合意の取り付け
・売却までのサポート
を行うことが仕事です。
また先ほども説明した通り、この仕事内容は任意売却取扱主任者の資格がなくても可能となっております。
∟受験資格が撤廃された
この資格には、もともと受験資格が存在していました。しかし、現在は撤廃されているため誰でも受験することが可能です。
ですが、仕事内容を踏まえれば未経験の人があえて挑戦する必要はないかと思われます。
2.給料について
では、任意売却取扱主任者の資格をとった場合年収や給料はどのようになるのでしょうか?
∟平均年収:420万円
任意売却取扱主任者は、特に受験資格がなく誰でも取ることができます。
また、資格を持っていることは「任意売却に詳しい」という宣伝効果くらいで特にメリットが大きいわけでもありませんので年収としても不動産会社の平均から大きく外れることはないでしょう。
∟資格手当の有無
こちらは民間資格のため、企業から大々的に資格手当が出ることは期待できません。
今後国家資格化などの変化があれば、待遇にも期待できそうです。
3.取得までの流れ
任意売却取扱主任者の資格を取るためにクリアすべき試験や、その概要についてまとめていきます。
∟試験概要
任意売却取扱主任者の試験は、任意売却取引に関する法律知識・実務について問われます。
出題範囲は以下の通りです。
●宅地建物取引業法、民事執行法、税法、民法、弁護士法などの法律問題
●任意売却取引に必要な手続き等の商慣行や実務に関する問題
∟試験日程
年に1回、一般社団法人住宅ローン救済・任意売却支援協会が実施団体となって試験が行われます。
例年9月の第2日曜日に試験が行われ全国にある3カ所の受験会場で受験します。
∟費用
受験には16,500円(税込)の費用が必要です。
4.難易度について
合格率は約40%と不動産関係の資格の中では高めな数値が続いています。
∟学習方法
初学者の学習目安時間は「200時間〜300時間」です。
試験実施団体である協会から、公式テキストと問題集が発売されています。
これをしっかりやりこんで8割程度を安定して解くことができれば、確実に合格が狙えるでしょう。
∟取りやすさ
取りやすさは◯。
受験資格自体は年齢や職歴もなく、幅広く受け付けています。
学習範囲はかなり幅が広い印象ですが、実際の出題範囲はかなり限られているので対策がしやすいです。
∟活かしやすさ
活かしやすさは△です。
勤めている会社が取り扱う不動産によって、この資格が活かせるか活かせないかは大きく変わってきます。
将来的に独立をして幅広く不動産を取り扱いたい場合には、業務の幅を広げて信頼を得る一環として役立つでしょう。
任意売却取扱主任者ってどんな仕事?給料は?難易度や試験日程についてのまとめ
以上、任意売却取扱主任者の資格についてまとめました。
不動産については情報が多く流通するようになった今でも、一部の情報に流されて高額のローンを組んでしまうこともあります。また、思いもよらない景気悪化で余裕だったローンが払えなくなってしまうのもあり得ない話ではありません。
そのような場合に任意売却という手段があることを知っておくだけでも、違った未来が見えてくることもあるでしょう。
興味を持った方は、ぜひ調べてみてくださいね。