不動産関係における資格・試験は、たくさんあります。

その中から自分の目的に合ったものを見つけるのは一苦労ですよね…。

 

今回は「不動産実務検定」に注目して行きます。今回は資格ではなく、検定になりますので少しだけ内容を変更してお届けします。

この検定を必要としているのはどのような人なのか、検定を受けるメリットについてまとめました。ビビッとくるかどうか、この記事を参考にしてみてください。

 



 

1. 不動産実務検定について

 

現在の不動産オーナーである方々も最初は初心者でした。

そのような人たちは、一体どのようにして不動産の経営を学んだのでしょうか?

その答えの一つが、不動産実務検定です。

 

∟かつて「大家検定」という名称だった賃貸経営や管理を体系的に問われる検定

不動産実務検定はかつての「大家検定」という名称からも分かる通り、大家さんとしての日々の実務・経営についての知識をつけることができるものです。

 

安定的な満室経営を実現するためにはどのようにすれば良いのか?を目標に、ちょっとした入居者とのトラブルから長期的な賃貸経営の目線まで、幅広く学ぶことができます。

 

∟不動産経営・投資を目指す人なら知っておきたい知識が豊富

 

2級では「実務」の名前がつくように、家賃滞納や敷金問題など、物件オーナーとして避けては通れない問題に対して、どのように対処すべきかを問われます。また、契約に関する法律的な知識や満室経営のためのコンバージョン・リノベーションなど多岐にわたって学習が必要です。

 

1級ではより長期的な目線での経営に目を向けます。競売や生活に合った投資スタイル、建築構造に関する知識などよりレベルアップした問題が出てきます。

 

∟初心者から不動産経営・投資を目指す上で良い基準になる

不動産投資が身近になってきている昨今では、知識がないままでもすぐにオーナーになれてしまいます。

もちろん、管理会社や投資サポートをしてくれる会社のイエスマンになることも間違いではないでしょう。

しかし、イエスマンのままではもしもの時に助けてもらえなかったり、結局負債だけを抱えることになっても誰も責任を取ってくれません。

 

とは言っても、不動産における知識を身につけるのにあまり時間もお金もかけられないという方もいるでしょう。

 

そんな方にはまずこの不動産実務検定がおすすめになります。

 

 



 

 

2. メリット・デメリットについて

 

不動産実務検定のメリットやデメリットをはどのようなものがあるでしょうか。

 

 

∟メリット:賃貸経営を体系的に学べる

一番のメリットは、手軽に賃貸経営のノウハウを体系的に学ぶことができることです。

不動産実務検定は満室経営のためのノウハウが散りばめられた、非常に実用的な知識が学べる試験です。

管理会社任せで、いつの間にか自分に不利な契約になっていないか?

いざとなった時、入居者とどのようにコミュニケーションをとっていくべきか?

など、初心者なら悩んでしまう部分も、広くカバーすることができます。

 

2級・1級の他にマスター認定があり、ここまで合格できるようになると不動産投資のインストラクターという道も開けるようになります。

 

∟デメリット:法的な権利は特にない

こちらは民間で行っている検定となります。

合格したからといって、特に権利が発生することもありませんし、お任せする不動産・管理会社によってやり方に差異が出ることもあるでしょう。

あくまで“賃貸管理・投資の実務を行う上での最低限の知識”でしかありません。

 

 

 



 

3. 取得までの流れ

 

不動産実務検定の合格を勝ち取るためにクリアすべき試験や、その概要についてまとめていきます。

 

∟試験概要

不動産実務検定の試験は、一般社団法人 日本不動産コミュニティーが行なっている検定です。

誰でも好きなタイミングで受講することができ、独学でも合格が可能です。

 

また、事前に認定講座を受講することで5問免除を受けることができますので、合格率を上げたい方にはおすすめです。

 

2級・1級いずれも60分で50問の四肢択一問題に挑戦します。

合否はその場ですぐに分かるようになっています。

 

 

∟試験日程

全国にあるCBTの試験センターでいつでも受験可能です。

 

 

∟費用

2級:7,700円

1級:8,800円

 

 

合格後、階級認定を受けるためにはJ-RECに入会する必要があります。

J-REC入会には入会金・年会費・級別認定料がかかるので、自分にとって必要かどうかを見極めてから申し込みましょう。

 

 

 

4. 難易度について

 

2級合格率は約60%と、さほど難易度は高くないように感じられます。

 

 

∟学習方法

学習目安時間は「200時間〜300時間」です。

検定の運営元となる協会で認定講座も開かれているので、独学が不安な人はお金を払ってしっかり対策をしておくのがおすすめです。

 

 

∟取りやすさ

取りやすさは△です。

合格率的には難易度として高くはありませんが、過去問などの資料が一般に出回っておらず、認定講座のみが対策方法になるためです。

対策する知識自体も多い方ではないでしょうが、事前に情報収集ができない点から△としました。

 

 

∟活かしやすさ

活かしやすさは○です。

 

知識ゼロから、とりあえず満室経営のための一歩を踏み出すには最適でしょう。

合格後認定までの手続きを踏むことで、大家さん同士のコミュニティに入るきっかけを作ることもできます。

 
 



 

 

不動産実務検定ってどんな検定?難易度や試験日程についてのまとめ

 

以上、不動産実務検定についてまとめました。

不動産投資の門戸は、かつてないほどオープンになってきました。

最近は不動産業界への転職以外にも、投資のためと資格を取得する人も増えてきているようです。

しかし、不動産関係の資格は国家資格で勉強時間が大幅に取られるものが多い印象が強いですよね。

そんな方には、まず気軽な一歩目としてこの不動産実務検定をオススメしたいと思います。

興味を持ったら、ぜひ調べてみてください。