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統計検定とは
統計に関する知識や活用力を評価する検定試験を統計検定と言います。
データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力は、仕事や研究をするための21世紀型スキルとして国際社会で広く認められています。
日本統計学会は、国際通用性のある統計活用能力の体系的な評価システムとして統計検定を開発し、様々な水準と内容で統計活用力を認定しています。
統計検定になるためには、毎年1回行われる統計検定試験に合格し、統計検定登録をする必要があります。
受験資格に制限はありません。
今回はその中でも、最も受験者の多い統計検定試験2級に合格するための参考書を9冊紹介します。
テキスト選びのポイント
文章のわかりやすさと丁寧さ
参考書を使って独学で合格を目指すときに、参考書の文章が理解できないと、資格試験の合格は絶望的です。
あなたにとってわかりやすい文章で書かれている参考書を選ぶことが非常に重要です。
特に、文章の特徴や長さ、言葉遣いなどには、人によって相性があります。
さらに、色使いやイラストの量など、どの程度わかりやすく丁寧に記されているのかは参考書のレベルや筆者によってまちまちです。
あなたが理解しやすい文章で構成されている参考書を選びましょう。
最新情報が掲載されているか
参考書選びにおいて、落とし穴となるのは法律などが改正されていたため、参考書の情報がまったくの過去のお話になってしまうケースです。
統計検定の参考書も、その都度改訂版が出版されているので、必ず、最新版が出ていないかを出版社のホームページなどで確認するようにしてください。
そして、最新版を使って学習するようにしてください。
安いからと言って、中古のテキストを購入することは避けてください。
おすすめのテキスト
今回紹介するおすすめするテキスト・参考書は、「入門統計学 -検定から多変量解析・実験計画法まで-」「マンガでわかる統計学 回帰分析編」「マンガでわかる統計学」「例題で学ぶ初歩からの統計学」「確率統計キャンパス・ゼミ」「完全独習 統計学入門」「明解演習 数理統計」「初めから始める数学」「青チャート」の10種類です。
「入門統計学 -検定から多変量解析・実験計画法まで-」
確率分布、標本抽出、不偏推定、信頼区間、t分布、F分布に仮説検定、分散分析までをカバーするテキストです。
本の題名にもあるように、初学者向けの統計学のテキストです。
水準間平方和と残差変動和の表が非常に見やすいと好評です。
問題も掲載されているので、覚えた内容をさらに定着させることができるでしょう。
「統計学のための数学教室」
統計学に必要な数学に焦点を絞って解説を進めていきます。
中学数学・高校数学の全課程から統計学の理解に「必要なところ」をまとめて解説した、大学生にも社会人にも必ず役立つ内容ですので、特に数学が苦手な方は手にとってみてはいかがでしょうか。
「確率統計キャンパス・ゼミ」
大学受験の「初めから始める」シリーズで有名なマセマ出版から、出版された参考書です。
非常にわかりやすく、噛み砕かれた表現で解説されていることが特徴です。
統計検定にフォーカスされた参考書ではありませんので、かなり数学に寄った解説がなされています。
「完全独習 統計学入門」
統計学の最低限の知識をつけたい方におすすめの参考書です。
全くの初学者でも理解できるように書かれているのが特徴です。
2部構成になっており、1部では「ヒストグラム」「標準偏差」など初歩からスタートしながらも、2級の出題範囲である「検定」「区間推定」という統計学の最重要項目に最短時間で到達することを目指しています。
第2部では、第1部の内容を発展させ、t分布を使った小標本の検定・区間推定などデータ分析で活用する統計知識を身に付けることができます。
「明解演習 数理統計」
高校数学でおなじみの「チャート式」と同じ形式で、上部に例題が解説されており、下部には練習問題が付属しています。
付表、正規確率紙、公式集なども付いているので、効率的に勉強できる参考書だと言えるでしょう。
「初めから始める数学」
この参考書は、数学が苦手な方に特におすすめしたい参考書です。
中学の数学が一通り理解できていれば、かなり楽に読むことができるでしょう。
噛み砕かれた文章で書かれているので、理解できないということはあまり起きないでしょう。
大学受験用の数学を解説しているので、統計検定の参考書ではないことを一応伝えておきます。
しかしながら、高校数学の知識は統計学検定に必須ですので、この参考書を使って勉強することで、必要な知識を得ることができるでしょう。
「青チャート」
数学に苦手意識がなく、高校数学を復習したいと考えている人におすすめです。
しかし、問題量がかなり多いので、他の勉強とバランスを取ることが求められます。
おすすめ問題集
「日本統計学会公式認定 統計検定2級 公式問題集」を紹介します。
「日本統計学会公式認定 統計検定2級 公式問題集」
唯一の公式問題集です。
上記のテキストで内容を掴んだら、問題集を周回して、着実に解答力をつけていきましょう。
「この問題にはこの数式を充てれば解答が導ける」というパターン認識ができるまで、やり込みましょう。
問題の難易度は高いですが、解説が充実しているので、解説を読み込むことで確実に理解を深められるでしょう。
統計検定のおすすめテキストのまとめ
ここまで、統計検定のおすすめテキストを12冊紹介してきました。
今回は2級についての紹介でしたが、合格後は更にその上も目指してみましょう。