【英語の接続詞】等位接続と従属接続の見分け方を伝授
文と文をつなぐ役割を果たす接続詞には、等位接続詞と従属接続詞(従位接続)の2種類が存在します。また、接続詞と混同しやすい品詞に前置詞が存在します。TOEIC®のパート5にも出題される分野なので、各品詞の違いと使い方について理解しておきましょう。これらの違いと使い分けについて下記をご確認下さい。
2種類の接続詞を覚えよう
文章を繋げるために必要なのが接続詞です。日本語と同じく、英語にも接続詞が存在し、接続詞を使用することで1つの英文により多くの情報を与えるため、別の語句や文を繋ぐときに使用します。英語の場合、接続詞には大きく分けて「等位接続」と「従位接続(従属接続)」の2種類があります。
【等位接続】
等位接続とは、「and」や「or」、「but」など2つ以上の語句や文を“対等”に接続することを接続詞のことを言います。
例:There is an apple “and” an orange on the table.
例文の場合、「An apple」と「an orange」が対等であり、メイン・サブという関係がありません。
【従位接続】
従位接続は節と節を結び付け、メインとなる1つの文(主節)に対して、もう1つの文がサブ(従属節)になり、メインの文に補足情報を加えます。
例:I went to the restaurant while you slept on the couch.
例文では「I went to the restaurant」がメイン(主節)で、「you slept on the couch」はサブ(従属節)となり、メインの補足説明をしています。
TOEIC®では従位接続の方が頻繁に出題され、中でも前置詞と接続詞の違いについての問題を出してきます。原則、前置詞は句の前に置かれ、従位接続詞は節の前に置かれます。例えば、接続詞の「while」と前置詞の「during」を比べてみましょう。「while you slept on the couch」というように接続詞の「while」の後にはS+Vと節を作ることができますが、前置詞の「during」は「during winter」など句でしか機能させることができません。ここで問題1を見ていきましょう。
問題1:______ the event, one of the customers at the venue suspected the product was stolen.
(A)During
(B)While
(C)Because
(D)Although
文脈から考えると「~の間に」という意味の単語が空欄に入るので、(C)と(D)を消去できます。さて、ここで先ほどの接続詞と前置詞の違いを踏まえると、接続詞の「While」は後ろに節が続きますが、前置詞の「During」は句が続きます。問題1では、「the event」という“句”が後ろに続いているので、答えは(D)Duringとなります。解答を空欄に入れて訳すと「イベント中に、客の一人がその製品が盗まれていることを目撃した」となります。続いて問題2を見てください。
問題2:______ driving on the street, I could feel that the road had been paved recently.
(A)During
(B)While
(C)Because
(D)Although
こちらも文脈から考えて空欄に「~の間に」が入るので、(C)と(D)を消去できます。この場合、S+Vが空欄の後にないので、一見すると前置詞「During」が入るように思えます。しかし、実は空欄の後には「I was」が省略されています。そのため、ここには、節(S+V)を後ろに続けることができる接続詞が入るのです。ですので、答えは(B)Whileで訳は「街をドライブしていたら、最近道路が舗装されたことを感じ取れた」となります。さらに、問題3を解いてみましょう。
問題3:______ I started residing this area, there have been a lot of tragedies happened.
(A)During
(B)While
(C)Since
(D)For
問題3では、前置詞が(A)Duringと(D)For、接続詞が(B)Whileと(C)Sinceと選択肢の品詞が二つに分かれています。空欄の後に節(S+V)が続いているため、答えが接続詞だということがわかります。また、「there have been」とメインの文が現在完了形であることから、(C)Sinceが入ることでメインの節を補足するサブの節が完成することが分かります。問題3の訳は「私がそのエリアに住み始めてから、大惨事がたくさん発生している」となります。
今回は、接続詞の種類(等位接続と従位接続)について説明しつつ、間違いやすい前置詞との区別に触れてきました。節と句の違いは元より、S+Vが省略されているパターンの問題も語学検定試験の文法問題では出題されます。ここで接続詞について理解をすることができれば、“脱英語初心者”に一歩前進することができますよ。