労働衛生コンサルタントとして働くためには、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が運営する同名の資格試験に合格する必要があります。しかし、受験を考えていても試験がどのくらい難しいかわからない…という方もいらっしゃると思います。
そこで、今回は労働衛生コンサルタントの試験難易度についてご紹介します。
労働衛生コンサルタントの試験概要は?
労働衛生コンサルタントの試験は筆記試験と口述試験で行われます。筆記試験は、選択式で出題される「労働衛生一般」「労働衛生関連法令」と、記述式で出題される「専門科目」の3科目で構成されます。口述試験は、「労働衛生一般」と「専門科目」から出題されます。専門科目は、「健康管理」か「労働衛生工学」のどちらかを選択しての受験となります。
試験科目 | 試験方法 | 試験時間 | ||
筆記試験 | 共通 | 労働衛生一般 | 選択式 | 2時間 |
労働衛生関連法令 | 1時間 | |||
専門 | 健康管理、労働衛生工学のどちらかを選択 | 記述式 | 2時間 | |
口述試験 | 共通 | 労働衛生一般 | 口述式 | 15分間 |
専門 | 健康管理、労働衛生工学のどちらかを選択 |
労働衛生コンサルタントを受験する上で注意する必要があるのが、受験資格が設けられている点です。医師、歯科医師、薬剤師、技術士、一級建築士等の資格を取得している場合は免除となりますが、その他の場合では実務経験が必要となります。年数は学歴によって異なりますが、最低でも5年の実務経験が必要です。
他にも受験資格が定められていますので、詳しくは公式サイト(https://www.exam.or.jp/exmn/H_shikakueisei.htm)をご確認ください。
労働衛生コンサルタントの合格率は?
労働衛生コンサルタントの試験の合格率はどの程度なのでしょうか。
労働衛生コンサルタントの試験は筆記試験と口述試験に分かれていますが、それぞれの合格率は筆記試験が25〜35%、口述試験が45〜55%です。医師免許をもっている場合は筆記試験が免除となり口述試験からの受験となるため、口述試験の方が合格率が多少高くなっています。全体を通しての合格率としては30〜40%程度となっています。
労働衛生コンサルタントの難易度は?
総合的に見ると、労働衛生コンサルタントの試験難易度は比較的高い資格試験だと言われています。合格率だけを見ると、そこまで難しくないのかな…?という感じもしますが、なぜ難易度が高い資格試験に分類されるのでしょうか。
その理由として挙げられるのが受験資格です。前述した通り、労働衛生コンサルタントではしっかりとした受験資格が設けられています。健康に関する専門職とも言える医師や、それなりの実務経験を積んでいる人でなければ受験することができません。つまり、受験者のレベルは高いということです。それにもかかわらず、30%程度しか合格することができないというのは、労働衛生コンサルタントが難易度の高い資格試験であると言えるでしょう。
労働衛生コンサルタントの難易度についてのまとめ
今回は、労働衛生コンサルタントの試験難易度についてまとめてきました。
労働衛生コンサルタントは、比較的受験者のレベルが高いにもかかわらず合格率30%程度の難易度の高い試験です。一方で、難易度が高い分希少性も上がり、取得後は大きなメリットを受けられると思いますので、是非取得を目指してみてはいかがでしょうか。