行政書士とは
司行政書士は、行政書士法に基づき、官公署(各省庁、都道府県庁、市・区役所、町・村役場、警察署等)に提出する書類を作成したり手続きを代行したりする業務を行います。
最近では、複雑多様なコンサルティングを含む許認可手続きの業務へと移行してきています。
一部部署を除き、就職、転職で有利になることはあまりありません。
しかし、独立開業をするには強い武器になります。
行政書士になるには、いくつか方法があります。
1.行政書士試験に合格する
2.弁護士、弁理士、公認会計士、税理士のいずれかの資格を有す
3.行政法人または特定地方独立行政法人の役員または職員として行政事務に相当する事務を担当した期間が通算して17年以上(中卒の場合は20年以上)ある
今回はその中でも、行政書士試験に合格するための参考書を9冊紹介します。
テキスト選びのポイント
文章のわかりやすさと丁寧さ
参考書を使って独学で合格を目指すときに、参考書の文章が理解できないと、資格試験の合格は絶望的です。
あなたにとってわかりやすい文章で書かれている参考書を選ぶことが非常に重要です。
特に、文章の特徴や長さ、言葉遣いなどには、人によって相性があります。
さらに、色使いやイラストの量など、どの程度わかりやすく丁寧に記されているのかは参考書のレベルや筆者によってまちまちです。
あなたが理解しやすい文章で構成されている参考書を選びましょう。
最新情報が掲載されているか
参考書選びにおいて、落とし穴となるのは法律などが改正されていたため、参考書の情報が過去のお話になってしまうケースです。
行政書士の参考書も、その都度改訂版が出版されているので、必ず、最新版が出ていないかを出版社のホームページなどで確認するようにしてください。
そして、最新版をつかって学習するようにしてください。
安いからと言って、中古で古いテキストを購入することは避けてください。
試験内容
行政書士の業務に関し必要な法令等(「基礎法学」「民法」「行政法」「憲法」「商法・会社法」)と行政書士の業務に関連する一般知識等(「政治・経済・社会」「情報通信・個人情報」「文章理解」)の合計2分野8科目の試験に合格する必要があります。
特に、「行政法」「憲法」においては記述問題が1問ずつありますが、残りの問題はマークシート方式です。
合格の基準は、以下の要件のいずれも満たした者です。
1. 行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、122点以上である者
2. 行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、24点以上である者
3. 試験全体の得点が、180点以上である者
これに合格すると、晴れて行政書士になることができます。
行政書士おすすめのテキスト
今回紹介するおすすめするテキスト・参考書は、
「うかる!行政書士 入門ゼミ 伊藤塾」
「うかる!行政書士 総合テキスト(伊藤塾)」
「行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト(LEC)」
「合格革命 行政書士 スタートダッシュ 早稲田経営出版」
「合格革命 行政書士 基本テキスト(早稲田経営出版)」
「出る順行政書士 合格基本書(LEC)」
「みんなが欲しかった!行政書士の教科書(TAC)」
「スッキリわかる行政書士(TAC)」
「合格革命 行政書士 一問一答式 出るとこ千問ノック (早稲田経営出版)」
の9種類です。
うかる!行政書士 入門ゼミ 伊藤塾
この参考書に取り組む最大の目的は、行政書士試験の全体像をつかむためです。
この参考書を読めば、行政書士試験のざっくりとした概要と憲法、民法、商法、行政法、基礎法学、一般知識等の各科目についての勉強方法を学ぶことができます。
伊藤塾が監修する「うかる!行政書士」シリーズは、入門テキスト、要点整理テキスト、予想問題集と、全部で5種類がラインナップされており、これらの参考書へのつなぎとして本書を活用するという使い方もおすすめです。
ただし、必ずしもシリーズの全ての教材を購入する必要はありませんので、必要に応じて購入すればよいのではないかと思います。
うかる!行政書士 総合テキスト(伊藤塾)
全編にわたりフルカラーの本書は、憲法、民法、商法、行政法、基礎法学、一般知識等の各科目について、詳しい解説がわかりやすく解説されています。
法の意義・要件も整理されており、事例も交えて説明があるため、メリハリがあってとても理解しやすいです。
さらにそれだけではなく、別冊で「ハンディ行政書士試験六法」が付属していますので、別途、六法を購入する手間と金銭を省くことができます。
必要な法令のみが掲載されていて、判例の収録はありませんので、非常にコンパクトで使いやすいと、好評です。
章ごとに一問一答式の確認問題(ファイナルチェック)が設けられているため、理解度を確認しながら学習が進められます。
章ごとに確認問題が設けられていると、忘れる前に身につけることができるので、効率的な学習ができるでしょう。
合格革命 行政書士 スタートダッシュ 早稲田経営出版
行政書士試験の入門書として、非常におすすめの一冊です。
とはいえ、法律の解説などが初心者向けではない、要するに完全な法律初心者向けではないではないので、司法書士試験などの受験経験がある方向けの行政書士試験の入門書として、最適です。
というのも、行政書士試験で一番よく狙われる42個の項目の概要を押さえることができます。
フルカラーで刷られている本書は、図や関係図など、難解な法律用語を理解するためのギミックが詰まった一冊です。
各テーマの最後には、確認問題が収録されており、学習したそばから定着させることができます。
行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト(LEC)
フルカラーで刷られた本書は、図解やイラストが豊富に敷き詰められており、覚えるべきポイントを非常に視覚的に説明しています。
解説も、非常にわかりやすく、そしてシンプルに記述されていますので、独学で行政書士を目指す方にもおすすめできる一冊です、
さらにそれだけではなく、大手資格試験予備校LECの人気講師・野畑淳史講師の解説動画40本(1本あたり10-15分)も付属しています。
映像で、自分の理解が正しいかを確認できるので、間違った理解をしても即座に修正することができます。
このように、視覚的に非常に優れ参考書ですので、とっつきやすい図解・イラストを中心としたテキストで勉強したい人は手にとってみてください。
合格革命 行政書士 基本テキスト(早稲田経営出版)
上記の参考書とは異なり、視覚的に優れた参考書とは言えませんが、まさに正統派テキストといった仕上がりの一冊です。
行政書士の試験科目のうち憲法では、判例が、事件名・事案・結論・判旨に分かれて記述されており、見やすくてわかりやすいです。
判例が大切な項目では判例を掲載するなど、工夫された構成がなされています。
テーマごとに確認問題が付属しています。
その都度、理解できているのかを確認しながら、勧めていきましょう。
別冊付録として、六法が付属している点も大きな特徴でしょう。
別途、六法を購入する手間と金銭を省くことができます。
気になることがあったら、すぐに六法で確認できるので、正しい理解にも繋がります。
ぜひ活用しましょう。
出る順行政書士 合格基本書(LEC)
行政書士試験のロングセラーテキストといえば、この参考書でしょう。
青系の2色刷りではありますが、論点の網羅性は一級品です。
テーマごとに、見開きで完結するように配置されているので、視覚的にも配慮がなされています。
網羅的に、そして体系的に筋道立てて学習したい方におすすめの参考書です。
みんなが欲しかった!行政書士の教科書(TAC)
資格試験予備校大手TACから出されている「みんなが欲しかった!」シリーズの行政書士版です。
簿記や司法書士などと同様、フルカラーで、図表も多く掲載されており、取っ付きやすい一冊です。
結論を最初にのべて、そこに説明を加えるという論理構成になっています。
重要なポイントを図表で整理しながら、覚えていきたい方にはちょうどよい参考書でしょう。
ただし、完全な法律初心者には説明が難しい可能性がありますので、「うかる!行政書士 入門ゼミ (伊藤塾)」など、より説明が丁寧なものを最初に取り組むことをおすすめします。
スッキリわかる行政書士(TAC)
本書の最大の特徴は、ほのぼのとしているところです。
要所要所に、赤系の2色刷りの文章にパンダやコアラのイラストが注を加えています。
そして超効率的に、行政書士試験の試験内容を勉強したい人向けの一冊です。
というのも、TAC出版が「試験に出るところだけ!極限までポイントを絞り込んだ行政書士試験対策の最強のテキスト!」と本書を紹介しているように、極限まで無駄が削減されており、合格するのに必要な6割の得点率を取れるように最適化されています。
確認テストも付随しており、理解できているかを確認しながら勉強を進めることが出来ます。
ほのぼのしたい人と試験まで本当に時間がない人におすすめの一冊です。
合格革命 行政書士 一問一答式 出るとこ千問ノック (早稲田経営出版)
最後に紹介するのは、一問一答の参考書です。
隙間時間に知識を定着させる、もしくは定着しているか確認するのに最適な問題量とそのクオリティです。
〇×形式になっており、自分の知識の定着度を一つ一つしっかりと確認することができます。
問題の次のページにすぐに解答、解説が載っているので、確認しやすく使い勝手がよいのもポイントです。
行政書士のおすすめテキストのまとめ
ここまで、行政書士のおすすめテキストを9冊紹介してきました。
人間なので、しっくりくる勉強法も参考書も人それぞれです。
ですから、とりあえず机に向かってみてください。
勉強を進めていくと、自分にとって最適な勉強方法や参考書の活用方法が見つかると思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。