公害防止管理者とは?
公害防止管理者とは、公害が発生する可能性がある特定の工場や施設から選任され、そこで大気や水質、振動、騒音などの検査を行い、公害を防止する役割を果たします。国家資格の1つであり、資格取得のためには年に1回行われる国家試験に合格する方法と、資格認定講習を修了する方法の2つがあります。
国家試験ということもあり、試験は難しいというイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。ここでは公害防止管理者の難易度について紹介していきます。
公害防止管理者の概要
●受験資格
公害防止管理者では、国家試験に合格する方法、資格認定講習を修了する方法の2つがあります。国家試験を受けるにあたって制限はありません。しかし、資格認定講習を受ける場合、後述する試験区分に応じた資格を有している必要があります。
(例:公害防止管理者 大気関係第2種を受講するためには薬剤師の免許が必要)
必要な資格については、要項より確認することをオススメします。
●試験区分
公害防止管理者は、13の区分に分けられています。これらの区分は公害の発生原因ごとに設定されており、試験科目等が異なっています。
●試験形式
国家試験は全科目、問題において5択から答えを選ぶマークシート方式が採用されています。
●試験範囲
受験する区分に応じて出題範囲、問題数が異なります。以下にまとめた表を参考に確認してください。
エクセルファイル 試験科目とその範囲
エクセルファイル 試験科目別出題数
●その他
国家試験は、札幌、仙台、東京、愛知、大阪、広島、高松、福岡、那覇の9つの都市で実施され、再受験の際の科目免除措置といった負担を軽減する制度も導入されています。
試験難易度はやはり高い?
試験に合格するためには、自分が受験する試験区分の出題科目において、全科目60%以上の正答率が必要です。
また、合格率について以下の表を見ていただくと、試験全体の合格率は約26%となっています。
エクセル 令和2年度 試験区分別受験申込者数・合格者数・合格率
環境にまつわる他の資格はどうなの?
環境にまつわる資格は複数存在していますが、公害防止管理者の中で難しいとされている「大気関係1種」、「水質関係1種」は全体で見ても難易度は高いとされています。これらに対し、「大気関係4種」、「水質関係4種」はそこまで高くはなく、種類によってばらつきが見られます。
公害防止管理者の難易度のまとめ
以上、公害防止管理者の難易度について紹介しました。
国家試験ということもあり、難易度はやや高めに設定されているようです。ですが、その中でも試験区分によって難易度は若干変わっています。
自分の目標としている種類の合格に向けて、本記事が参考になれば幸いです。