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これまで、税理士試験の受験者は社会人が中心であり大学生は非常に少ないのが現状でした。
しかし令和4年度税理士法の改正では、税理士試験の受験資格の要件が大きく緩和されました。
これによって、今後は大学生で税理士を目指すという人が増えてくることが予想されます。
そこで今回はそんな方に向けて、大学生が税理士試験の勉強と並行してインターンシップに参加することのメリット・デメリットを解説していきます。
インターンシップとは
それではまず、インターンシップとはどのようなものなのか確認していきます。
インターンシップとは、「学生が気になる企業の仕事を体験することができる制度」であり、日本語では「就業体験」ともいわれます。
選考の有無や体験期間の長さ、体験できる仕事の内容まで、統一された明確なルールは存在していないため、企業ごとにその内容は本当に様々です。
ここでは、インターンシップを大きく短期インターンシップと長期インターンシップの二つに分け、それぞれの特徴を解説していきます。
○短期インターンシップ
期間:1日〜1週間程度
選考の有無:ある場合ない場合どちらもあるが、抽選や先着順なども多い
対象の学年:大学3年生が中心
体験内容:セミナー型やグループワークなど、実際の業務とは遠い場合も多い
給与:交通費のみの場合がほとんど
○長期インターンシップ
期間:1ヶ月〜数年
選考の有無:ある場合が多い
対象の学年:1年生〜4年生まで
体験内容:実際の業務を体験できる場合が多い
給与:発生する
以上のように短期インターンシップと長期インターンシップでは大きな違いがあることがわかります。
基本的に短期インターンシップにはほとんどの大学生が参加し就職活動の一環となっている場合が多いです。
反対に長期インターンシップは、長期にわたり週2日〜3日ほどの平日が拘束されることになるためアルバイトの代わりとして行う学生が多い特徴があります。
税理士試験受験生がインターンシップに参加するメリット
続いて、税理士を目指す大学生がインターンシップに参加するメリットを3つ挙げていきます。
①学習した内容を実際の業務と結びつけることができる
メリット1つ目は、学習した内容を実際の業務と結びつけることができる点です。
税理士試験は試験科目が多く、覚えなければならない知識の量も膨大であるため、覚えた知識を実際にどのように役立てていくのかイメージがなかなかつかない人も多いのではないでしょうか。
しかしインターンシップを通して、勉強した内容がどのように実務で役立つのか実感することで知識がより深く定着することにつながります。
②試験勉強につまずいた時に、税理士に相談できる
メリット2つ目は、試験勉強につまずいた時に、税理士に相談できる点です。
インターンシップ先の税理士の方と良好な関係を築くことができれば、試験勉強で悩んだ際に的確なアドバイスをもらうことができます。
資格のスクールに通っている場合は、講師に相談することも可能ですが複数の相談相手ができることで安心して勉強に取り組むことができるのではないでしょうか。
③税理士に向いているかの適性を見ることができる
メリット3つ目は、税理士に向いているかの適性を見ることができる点です。
インターンに参加することで、税理士の実際の仕事の様子を側で見ることができます。
その中で自分が税理士として働く姿が想像できるかどうか考えることができるということもインターンに参加するメリットになるでしょう。
税理士試験受験生がインターンシップに参加するデメリット
続いて、税理士試験受験生がインターンシップに参加するデメリットを2つ挙げていきます。
①勉強との両立が難しい
デメリット1つ目は、勉強との両立が難しいという点です。
最低でも週2〜3日はインターンに時間を割くことになるため、残りの時間で試験の勉強をしなくてはいけなくなります。
そのほかの大学の講義などの予定もある中で、しっかりと勉強時間を確保し続けるためには、スケジュール管理を徹底しそれに従って日々の勉強をやり抜いていく必要があります。
②なかなか仕事を任せてもらえない場合がある
デメリット2つ目は、なかなか仕事を任せてもらえない場合がある点です。
インターンシップ先によっては、簡単な作業のみを任され続け成長を実感できない場合があります。
そのような状況では、やりがいを感じられず勉強へのモチベーションが下がってしまうでしょう。そのため、インターンシップ先選びを慎重に行う必要があります。
おすすめのインターンシップ先
最後に税理士を目指している方におすすめのインターンシップ先の特徴を紹介します。
・試験勉強や大学の講義を優先させてくれる環境であること
・やる気があればどんどん仕事を任せてくれる環境であること
・過去にインターンシップ生を受け入れた実績があること
以上の3つの条件が揃ったインターンシップ先であれば、より充実したインターンシップにすることができるのではないでしょうか。
インターンシップ先選びは非常に重要になるため、応募サイトや面接、口コミなどあらゆる情報を集めてしっかりと見極めてください。
まとめ
ここまで、税理士を目指す大学生に向けてインターンシップに参加するメリット・デメリット、インターンシップ先を選ぶ際に注意すべきポイントについて解説してきました。
インターンシップには魅力的なメリットがたくさんあり将来にも役立てることができるため、税理士を目指す方にはぜひ積極的に参加していただきたいと思います!