そもそも個人情報保護士とは
個人情報保護士は、個人情報の保護や管理について専門的知見を用いて助言を行う、いわば「個人情報保護のエキスパート」といった存在です。
近年、個人情報の価値は上昇しており、ふとした行為や言動によって、流出する事例が後を絶ちません。最悪の場合、流出した個人情報がダークウェブなどで売買される事例もあります。つまり個人情報の管理は、もはや個人の問題ではなく、所属する組織の存続にも関わる、避けて通れない重要な問題の一つなのです。
昨今、個人情報の保護管理の重要性が上がっていることから、今後の展開次第で、マイナーな資格の部類に入る個人情報保護士が日の目を浴びる日もそう遠くないかもしれません。
個人情報保護士認定試験は、年4回開催され、受験資格はありません。
試験は、課題1と課題2の二部構成です。
前者では個人情報保護法の理解、マイナンバー法の理解に関する問題が出題されます。
後者では脅威と対策、組織的・人的セキュリティ、オフィスセキュリティ、情報システムに関する問題が出題されます。
各課題の配点のうち70%以上で合格になります。
このように直接個人情報保護士認定試験を合格することで、個人情報保護士になる方法と、マイナンバー実務検定2級以上と個人情報保護実務検定1級を両方取得することで、個人情報保護士を取得するという方法もあります。
マイナンバー実務検定と個人情報保護実務検定は両方とも、個人情報に関する内容を問うものであり、その試験内容は個人情報保護士認定試験のそれと大部分が重複しています。
もし個人情報保護士を取得したいならば、同認定試験に合格する方法が最も効率的な手段ですが、マイナンバー実務検定2級以上あるいは個人情報保護実務検定1級を保持しているのであれば、先ほど紹介した方法で個人情報保護士資格を取得するのが手っ取り早いでしょう。
個人情報保護士の履歴書への記入方法
令和4年6月30日 個人情報保護士 取得
以上のように記入すれば十分でしょう。
ここで注意したいことは、取得した年月日を正確に記入することです。
どの資格を記載する際にも、当然のことですが、資格の名称は正確に記入しましょう。
個人情報保護士試験は就活に役立つのか。個人情報保護士が評価される業界
結論から言うと、個人情報保護士資格は就活に役立つかもしれないです。
では、個人情報保護士はどの業界への就活で役立つのでしょうか。
その答えは、「個人情報を扱う企業全般への就活でアピールできるかもしれない」です。
もはやどの業界にも絞ることはできません。かなり広範な企業への就活でアピールできるでしょう。
留意すべきは、個人情報保護士資格が採用の決定打になることはないということでしょう。
なぜならば、同資格も民間資格であり名称独占資格ではないので、同資格を取得していないからといって個人情報を扱う業務に当たることができないというわけではないからです。
4.まとめ
ここまで、個人情報保護士の履歴書への記入方法、就職に役立つのか、そしてどの級からなら履歴書に書けるのか、について解説してきました。
- 個人情報保護実務検定1級と、個人情報保護士2級以上を両方取得することでも、個人情報保護士資格を取得できる
- 記入方法:令和4年6月30日 個人情報保護士 取得
- 個人情報保護士は、個人情報を扱う企業への就活でアピールできるかも