谷所健一郎
出版社:マイナビ出版、出典:出版社HP

TOEFLをせっかく受けたので履歴書へ書きたい!そのような時どのように書いて良いのか、またこの点数だと書かないほうが良いのかなど迷いますよね。

今回は実際にTOEFLをどう履歴書へ書いて良いのか、また書く際の注意点、このような企業にアピールになるなどをご紹介します。

神部 孝 (著)
出版社: 旺文社; 4訂版 (2014/2/21)、出典:出版社HP

 

そもそもTOEFLとは?

TOEFLとは、アメリカの教育家企業の「ETS」が主催する英語の能力試験です。英語圏に留学を目指す方の英語力を測る試験であるため、出題される問題は他の英語試験よりもアカデミックなものとなっています。

TOEFLにはいくつか種類があり、その内容も試験の種類ごとに全く異なります。

今回は、「TOEFLのスコアを履歴書に書く方法」と「TOEFLが就職にどの程度役立つか」について頁を割きたいので、割愛します。TOEFLの種類に関しては、以下の記事を参照してください。

 

TOEFLの履歴書への記入方法はどう書く?

TOEFLのスコアを取ったら、ぜひ履歴書に書きましょう。資格の欄に書くことができます。今回は、「TOEFL iBT」のスコアを取った場合について、書き方を示します。

 

2022年4月 TOEFL iBT 85点取得

 

日本語で書く場合は、このように書けば良いでしょう。ここでのポイントは、TOEFLを受験した日付、履歴書においては、受験した月を確実に明記することです。TOEFLにはスコアの有効期限があります。試験を受けてから、2年間、そのスコアは有効となります。

外資系企業や外国企業に応募

次に、外資系企業や外国企業に応募するときはどのように書けば良いか考えていきましょう。

① TOEFL iBT® score 85, Apr, 2022

② Active English with TOEFL iBT® Score 85 (2022)

書き方には、ある程度の自由があり、基本的に上記の書き方でOKです。

 

ここでも、受験した月を忘れずに記述しておきましょう。

履歴書に記入する際の注意点として挙げるのは、以下の2点となります。

 

①スコアの有効期限を必ず確認

②試験の種類を正確に記入

 

①スコアの有効期限を必ず確認

先ほども述べた通り、TOEFLのスコアには有効期限があります。受験日から2年間です。受験の月を忘れずに記述することで、あなたのスコアが有効なのかを示すことができます。必ず記述しましょう。

 

次に、有効期限が切れたスコアを書く際の注意点について、お話します。

 

そもそも有効期限切れのスコアを書いてよいのかと思われた方も少なくないと思います。書いていいんです。有効期限切れのスコアは、過去のある時点でのあなたの英語力を示すものだからです。つまり、TOEFLである程度のスコアを持っているのなら、有効期限に関わらず履歴書には記入しましょう。

どれ程度のスコアを持っていれば、書くべきなのか、むしろ書かない方がいいのかについては、次のパートで解説します。

 

②試験の種類を正確に記入

TOEFLには複数の試験の種類があります。試験の内容もスコアも試験の種類に応じて全く異なります。ですから、必ず試験の種類を正確に記入しましょう。

神部 孝 (著)
出版社: 旺文社; 4訂版 (2014/2/21)、出典:出版社HP

 

就活で評価されるのかと基準となるスコア;英検、TOEICとの比較

 

果たしてTOEFLのスコアは就職活動において評価されるのかという点について解説します。結論から申し上げますと、評価されます。

 

日本では、TOEFLよりも日本の企業はビジネス英会話力を意識しているためなのかTOEICの方が有名ですが、近年TOEICよりも総合的に英語力を計測できるTOEFLも有名になってきました。日本での就職を考えている人であっても、そこそこのスコアを持っているなら、履歴書に書かない手はないでしょう!国内での就職を考えている人にも、TOEIC同様、十分に英語力を証明できます。

 

海外で就職を考えている人にとって、TOEFLは更に必要です。日本とは違い、TOEFLの方がTOEICよりも有名で重用されています。またTOEICより試験内容も難しいため、スコアを獲得していれば高い英語力があることをアピールできます。海外就職をめざすなら、TOEFLのスコアを必ず獲得しましょう。

 

続いて、基準となるスコアについて解説します。

 

スコア次第で、履歴書に書くべきかが変わってきます。あなたのスコアが、これから示す基準に達しているか確認してください。これからTOEFL受験を考えている人は、これらのスコアを目標に勉強すると良いでしょう。

 

結論から申し上げますと、日本企業では70点前後、外国の企業ならば80点前後が履歴書に書くか書かないかを判断する基準となりそうです。

 

70点前後というと、英検準一級レベル、TOEIC L&Rで665〜680点相当です。このあたりになると、「日本でそこそこ英語が出来る人」という印象を抱かせることができるようになります。

続いて、TOEFL iBTで80点前後持っている方は、英検準一級レベル、TOEIC L&Rで730〜740点相当の英語力があると考えてよいでしょう。TOEFL iBTで80点も取れていれば、アメリカの有名大学や大学院に留学できるレベルですので、海外の企業でも十分英語を用いて仕事ができるであろうと考えられます。

さらに職務の幅を広げたいと考えているなら、100点以上のスコアを持っている方が望ましいでしょう。100点以上のスコアを持っていると、外資系のコンサルや証券会社を志望する際に、アピールできる材料となるでしょう。

逆に、これらの点数を下回ると、英語で自分の優位性を示すことができないので、履歴書に書くとむしろ逆効果になることもあります。

65点を下まわったら、書かないほうが無難でしょう。

再受験してスコアを取るか、別の英語試験に切り替えてチャレンジすることもひとつの策でしょう。履歴書に書くときは、自分がどの程度のスコアを取っているのかを十分考慮したうえで、書くか書かないか判断しましょう。

 

まとめ

 

ここまで、TOEFLの履歴書への記入方法、就職に役立つのか、そしてどのくらいのスコアなら履歴書に書けるのか、について解説してきました。

 

  • 記入方法:「2022年4月 TOEFL iBT 85点取得」or「TOEFL iBT® score 85, Apr, 2022」or「Active English with TOEFL iBT® Score 85 (2022)」or「Active English with TOEFL iBT® Score 85 (2022)」
  • TOEFLは国内・海外就職でも評価される
  • 国内企業なら70点前後、外国企業なら80点前後が履歴書に書く基準(100点超えならなお良し)
  • 60点以下なら、書かないほうが無難、むしろ逆効果になる可能性アリ

 

TOEFLは比較的難易度が高く高得点を取ることは易しくありませんが、しっかり対策すれば、決して困難ではありません。あきらめず、高得点を目指してください。

どうしてもTOEFLで高得点を取ることが難しい場合は、TOEICなど他の英語試験に戦いの場を移すのもアリでしょう。結局のところ、TOEFLもTOEICも手段でしかありません。自分が高得点を取りやすい試験が就職活動で英語力のアピール材料となるならば、その試験で高いスコアを取ることを目標にしましょう。健闘を祈ります。

神部 孝 (著)
出版社: 旺文社; 4訂版 (2014/2/21)、出典:出版社HP