リテールマーケティング(販売士)検定は流通業界唯一の公的資格ですが、どのように勉強をしたら良いのかわからないという人もいるのではないでしょうか。
この試験はそこまで難しいものではないので、市販のテキストや問題集をしっかりこなせば独学で合格できます。
ここでは、リテールマーケティング(販売士)検定に合格するためのおすすめの勉強法についてご紹介していきます。
幅広く実践的な専門知識を身につける
マーケティング知識を活かした販売促進企画の立案だけでなく、売場づくりや接客の技術、在庫管理に至るまで幅広く実践的な専門知識を身につけるための資格です。商工会議所が主催しており、業種問わず顧客満足度や生産性の向上に寄与しています。
試験の概要について
1級、2級、3級があります。1級と2級では、販売スキルだけでなくマネジメント職レベルの知識やスキルを習得することができます。試験科目はすべての級で統一されています。
級 | 受験資格 | 試験科目 | 目指す人物像 |
1級 | なし | 小売業の類型
マーチャンダイジング ストアオペレーション マーケティング 販売・経営管理 |
マーケティングの責任者やコンサルタントとして戦略的に企業経営に関わる人材を目指す |
2級 | なし | 販売促進の企画・実行をリードし、店舗・売場を包括的にマネジメントする人材を目指す | |
3級 | なし | 接客や売場づくりなど、販売担当として必要な知識・技術を身につけた人材を目指す |
試験時間や合格基準、受験料は以下の通りです。各級の試験時間と1級の合格基準は2021年度から変更されています。
級 | 試験時間 | 合格基準 | 受験料 |
1級 | 90分 | 各科目70点以上 | 7,850円 |
2級 | 70分 | 平均の得点が70点以上で、1科目ごとの得点が50点以上 | 5,770円 |
3級 | 60分 | 平均の得点が70点以上で、1科目ごとの得点が50点以上 | 4,200円 |
どのくらいやればいいか?
2級と3級は2ヶ月、1級は4ヶ月程度で合格できると言われています。時間になおすと、2級と3級は50時間、1級は100時間程度です。
どの級に関しても、必要な勉強時間からみると取得に負担がかかる資格ではありません。
資格取得のメリット
この資格は流通業界唯一の公的資格です。3級は接客や売場づくりの基本となる知識やスキルを評価していくため、お客様の満足度向上に役立てることができます。1級や2級を取得しておくとマネジメントスキルの向上だけでなく、就職や転職に有利になり、社内での評価向上にも役立ちます。
合格率・難易度
2級と3級の合格率は比較的高く推移しており、1級の合格率は15%〜25%ほどでした。
合格率や受験者数で見ると、2級や3級は難易度が低く受験しやすいレベルの試験、1級は難易度が高くしっかりと学習しなければ合格できないレベルの試験だということがわかります。
級 | 受験者数(人) | 合格率(%) | |
第85回 |
1級 | 909 | 21.3% |
2級 | 4,916 | 60.6% | |
3級 | 8,125 | 54.7% | |
第87回 |
1級 | 695 | 25.0% |
2級 | 5,149 | 73.4% | |
3級 | 9,163 | 71.4% |
学習方法
リテールマーケティング(販売士)検定は独学での受験で十分合格が狙えます。しかし、いくつか学習方法があるため、まずはそちらを紹介します。
1級
- ハンドブックによる独学
- 市販のテキストと問題集による独学
- 指定の通信教育講座の受講
2級・3級
- ハンドブックによる独学
- 市販のテキストと問題集による独学
- 養成講習会の受講
- 指定通信教育講座の受講
- 養成講習会・指定通信教育講座以外の学習
おすすめの勉強法
上記の学習方法の中で最もおすすめするのが、2級と3級は「2. 市販のテキストと問題集による独学」、1級は「1. ハンドブックによる独学」と「2. 市販のテキストと問題集による独学」の組み合わせです。
まず、2級と3級についての勉強法は次のとおりです。
①市販の過去問題集を解き、問題の傾向を把握する
まずは試験の傾向を掴むことが重要です。試験にはあまりひねった問題が出ることはなく、過去問と同じような問題が出題される場合が多いです。そのため、過去問を解いて問題傾向を知ることが最も重要です。過去問でどのような問題が出題されているかは、忘れないようにしておきましょう。
②市販のテキスト問題集のテキストを読む
知識ゼロの場合は、問題集だけでなくテキストもあるようなものを購入しましょう。一度テキスト部分を読んでから解くことで、問題を解く際に理解をスムーズにします。
③問題集を解く
テキスト部分を読んだら早速問題を解いてみましょう。この時、間違えた問題がわかるようにチェックをしておくと良いでしょう。
④②と③を繰り返しおこなう
問題集が一通り終わったら、全問正解できるレベルまで繰り返し解いていきます。初めに解いた過去問も振り返りを忘れないようにします。
次に、1級の勉強法です。①より後は2級と3級の勉強法と同じです。
①公式ハンドブックを読む
2級と3級の勉強法と異なる部分は公式ハンドブックを利用するかどうかのみです。1級の合格率は低くやや難しい試験です。合格できる可能性を上げるために公式ハンドブックを利用します。
このハンドブックから試験問題の70%以上が出題されるので、公式ハンドブックを完璧にしておけば必ず合格できます。しかし、完璧に覚えるというのはほぼ不可能なので、一通り公式ハンドブックを読んだら過去問や問題集に入ってください。
また、②から⑤を行っている時も公式ハンドブックを活用して、苦手な科目や理解ができていない部分の補填に利用しましょう。
②市販の過去問題集を解き、問題の傾向を把握する
③市販のテキスト問題集のテキストを読む
④問題集を解く
⑤③と④を繰り返しおこなう
おすすめの参考書・テキスト
1級
・公式
販売士1級ハンドブック(5冊セット)+過去問題集(第87回)
(https://www.curreac.co.jp/products/detail/3)
・市販
リテールマーケティング (販売士) 検定1級問題集 Part 1 〈小売業の類型〉 改訂版対応
販売士検定1級問題集 Part 2 〈マーチャンダイジング〉
リテールマーケティング (販売士) 検定1級問題集 Part 3 〈ストアオペレーション〉(第3版) 改訂版対応
リテールマーケティング (販売士) 検定1級問題集 Part 4〈マーケティング〉改訂版対応
リテールマーケティング(販売士)検定1級問題集 Part 5〈販売・経営管理〉第3版 改訂版対応
2級
リテールマーケティング(販売士)検定2級問題集PART 1
リテールマーケティング(販売士)検定2級問題集PART 2
1回で合格!リテールマーケティング(販売士)検定2級過去問題集
3級
これ1冊で最短合格 販売士(リテールマーケティング)検定試験3級テキスト&問題集
1回で合格!リテールマーケティング(販売士)検定3級過去問題集
1回で合格!リテールマーケティング(販売士)検定3級テキスト&問題集
通信講座
1級
一般社団法人 公開経営指導協会(https://www.jcinet.or.jp/)
学校法人 産業能率大学(http://www.hj.sanno.ac.jp/)
2級
2級販売士養成講習会(受講希望地の商工会議所HP)
この養成講習会を修了すると、講習会の直後2回の試験で「販売・経営管理」科目が免除されます。
一般社団法人 日本販売士協会(http://www.hanbaishi.com/)
一般社団法人 公開経営指導協会(http://www.jcinet.or.jp/)
学校法人 産業能率大学(http://www.hj.sanno.ac.jp/)
一般社団法人 日本経営協会(http://www.noma.or.jp/)
(株)アクセルレイト21 販売士資格をとろう!
(https://www.accelerate21.com/hanbaishi/index.html)
3級
3級販売士養成講習会(受講希望地の商工会議所HP)
この養成講習会を修了すると、講習会の直後2回の試験で「販売・経営管理」科目が免除されます。
一般社団法人 日本販売士協会(http://www.hanbaishi.com/)
一般社団法人 公開経営指導協会(http://www.jcinet.or.jp/)
学校法人 産業能率大学(https://www.hj.sanno.ac.jp/)
一般社団法人 日本経営協会(http://www.noma.or.jp/)
(株)アクセルレイト21 販売士資格をとろう!
(https://www.accelerate21.com/hanbaishi/index.html)
リテールマーケティングの勉強方法のまとめ
本記事では、リテールマーケティング(販売士)検定の勉強法について紹介しました。
そこまで大変ではない試験だということがおわかりいただけたのではないでしょうか。しかし、油断は禁物です。しっかりと対策をして、試験に合格しましょう。