リテールマーケティング検定は、流通業界唯一の公的な資格です。販売技術からマーケティング、経営スキルまで、幅広く実践的な専門知識を身につけられます。
今回は、リテールマーケティング検定の難易度について詳しく見ていきたいと思います。
流通業界では唯一の公的な資格
リテールマーケティング検定は、日本商工会議所が主催しており、流通業界では唯一の公的な資格となっています。その内容は3級では接客、売り場づくりの販売技術から、1級となると経営スキルまで、幅広く網羅しています。
そのため、流通業界以外の企業でも取得が奨励されているところも多くなっています。ビジネスに関する基本知識を身に付けられるため、就職活動を控えた学生にもおすすめの資格です。
どのように分かれているか?
リテールマーケティング検定は、レベル別に1〜3級に分かれています。試験科目については全ての級で共通で、「小売業の類型」、「マーチャンダイジング」、「ストアオペレーション」、「マーケティング」、「販売・経営管理」の5科目から構成されます。
合格基準が級によって異なり、3級と2級では各科目50点以上かつ全科目の平均点70点以上で合格となるのに対して、1級では全科目70点以上の得点が必要となります。また、3級と2級では全問選択式の問題となっていますが、1級では選択問題に加えて記述式の問題も出題されます。
試験方式は、2021年度試験より全国のテストセンターで行われるネット試験方式(CBT方式)に変更され、自分の都合に合った日程での受験が可能となりました。
3級 | 2級 | 1級 | |
受験資格 | なし | ||
受験料 | 4,200円 | 5,770円 | 7,850円 |
試験時間 | 60分 | 70分 | 90分 |
合格基準 | 各科目50点以上かつ全科目の平均点70点以上 | 全科目70点以上 | |
試験形式 | 選択問題(20問) | 選択問題(10問)
記述問題(10問) |
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試験科目 | 小売業の類型
マーチャンダイジング ストアオペレーション マーケティング 販売・経営管理 |
リテールマーケティング検定の難しさは?
リテールマーケティング検定は級によって求められるレベルが異なります。一番易しい3級では、「マーケティングの基本的な考え方や流通・小売業で必要な基礎知識・技術を理解している」レベルとされ、実際に店舗等で働く販売員程度の知識が求められます。
2級では、「マーケティング、マーチャンダイジングをはじめとする流通・小売業における高度な専門知識を身につけている」レベルとされ、売り場の管理者やマネージャー向けの内容となっています。
1級となると、「経営に関する極めて高度な知識を身につけ、商品計画からマーケティング、経営計画の立案や財務予測等の経営管理について適切な判断ができる」レベルとされ、店長やマーケティング部門の責任者、経営者レベルが求められます。
受験者は、3級では過半数が、2級でも30%以上が学生となっています。本資格は、ビジネスの基本を学ぶことができ、就職活動にも役立ちます。難易度も3級、2級では50〜70%程度と比較的易しい資格であり、勉強時間も3級で30時間程度、2級で60時間程度と言われています。
一方で、1級では求められるレベルが高くなり、合格率は20%程度まで低下します。勉強時間も100時間程必要となります。受験者も社会人が大多数を占めるため、実務経験を積み、更なるレベルアップのために取得するのがモデルケースでしょう。
リテールマーケティング検定の難易度についてのまとめ
今回は、リテールマーケティング検定の難易度についてまとめてきました。
リテールマーケティング検定では3級、2級は難易度的には易しいですが、内容はビジネスの基礎を含んでいるため幅広い業界で活かすことができ、学生にもおすすめの資格となっています。この機会にぜひ取得を目指してみてはいかがでしょうか。