調剤事務管理士とは?

調剤事務管理士とは技能認定振興協会(JSMA)が主催している検定です。調剤薬局事務は保険調剤薬局で、処方箋の受付や会計を担当します。調剤報酬の仕組みを理解し、正確に調剤報酬を算定し請求する必要があります。調剤事務管理士は、保険調剤薬局において受付や会計、レセプト作成業務等の事務全般を担当するスタッフとしてのスキルを証明する資格となっています。試験は年6回実施され、何回でも受験できます。受験資格もなく、在宅で受験できます。また試験ではテキストを見ながら回答できるので比較的資格を取得しやすく、独学でも目指すことはできます。

では独学で資格を取得するためにはどのような勉強をしていけば良いのでしょうか。今回は具体的な勉強法について紹介していきたいと思います。

ランキングも確認する
出典:出版社HP

独学でも対応できる?

試験範囲

勉強する前にまず試験範囲を認識することが大切です。調剤事務管理士の試験範囲は学習範囲が薬剤分野に限られ具体的には以下のようなものが含まれます。
試験は実技試験と学科試験に分かれています。

【実技試験】
調剤報酬明細書を作成するために必要な知識

【学科試験】
・法規(医療保険制度、調剤報酬の請求についての知識)
・調剤報酬請求事務(調剤報酬点数の算定、調剤報酬明細書の作成、薬剤用語についての知識)

試験形式

試験形式は以下のようになっています。

【実技試験】
調剤報酬明細書の点検1問・作成2問

【学科試験】
マーク式10問

合格基準

合格基準としては実技試験、学科試験両方の合格基準を満たす必要があります。

【実技試験】3問それぞれ50%以上の得点かつ3問の合計で70%以上
【学科試験】70点以上/100点

合格率

合格率は60%前後です。難易度はそこまで高くなく目指しやすい資格です。

受験資格

受験資格は特になくどなたでも受験できます。

勉強方法

調剤事務管理士を独学で目指すためには最長で6ヶ月、最短で3ヶ月ほどの勉強期間が必要です。勉強法の手順としては下記のような感じです。

step1:薬局仕組み、保険制度について覚える
step2:調剤報酬について覚える
step3:参考書の練習問題、過去問を解く
step4:徹底的な復習

ではそのようなテキストや問題集を使用して勉強を進めていけば良いのでしょうか。

おすすめのテキスト

【「ひとりで学べる 調剤報酬事務&レセプト作例集」(ナツメ社)】
こちらのテキストは、調剤薬局事務の仕事をする上で必要な医療保険や薬、処方箋などの基本的な知識が全て載っています。勉強を始めようとしている方におすすめのテキストとなっています。図解なども掲載されていて理解しやすいです。また、練習問題も掲載されています。

【「世界一やさしい調剤報酬請求事務の入門ノート」(ぱる出版)】
こちらも薬局の仕組みや保険制度、調剤報酬などの基本知識について図解などを用いてわかりやすくまとめられています。練習問題もついていて初心者向けのテキストと言えます。

【「調剤報酬請求事務 基礎知識とレセプト作成」(一ツ橋書店)】
このテキストも基本的な内容ですが、よりさきほどの2つのものより実務的な内容をイメージしたものとなっています。先程のものが初級編だとすると中級編と考えていただけるとわかりやすいと思います。

【過去問】
テキストについている練習問題だけでなく過去問も必ず解いてください。過去問を解くことで試験の出題傾向や知識の定着などが期待できます。過去問は技能認定振興協会(JSMA)のホームページから取り寄せることができます。何年か分の過去問を解き頻出問題や苦手分野の把握などしっかり過去問研究をすることが大切です。

このように独学ではとにかく基礎知識の習得と過去問などを使用した問題演習、徹底的な復習が大切になってきます。何度も演習を重ね、苦手分野をなくしていくようにすることが大切です。

まとめ

ここまで調剤事務管理士の独学での勉強法についてお話ししてきました。調剤事務管理士は受験資格が必要なく独学でも十分合格可能です。おすすめであげたテキストなども候補に入れながら書店で勉強しやすい参考書を購入し過去問等で何度も問題演習を重ねることが合格への近道です。皆さんが合格できるよう応援しています。

ランキングも確認する
出典:出版社HP