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最近ではコンプライアンスが重視されるようになったため、多くの企業がコンプライアンスを推進する部署を設置し始めています。
また、通常の部署であってもコンプライアンスを意識して仕事を行なっています。
そのような環境になり、ビジネスコンプライアンス検定に興味を持ったという人は多いのではないでしょうか。
本記事では、ビジネスコンプライアンス検定の概要や勉強法について紹介します。
ビジネスコンプライアンス検定の確認をしよう
健全な企業や組織の活動のために必要なコンプライアンス経営やビジネスパーソンとしてのコンプライアンス行動は非常に重要です。ビジネスコンプライアンス検定では、これらに必要な法令・倫理などについて、理念と目的の理解度や価値判断基準、対応能力を認定します。
試験の概要について
ビジネスコンプライアンス検定初級と上級の試験概要についてです。
初級 | 上級 | |
受験資格 | なし | なし |
合格基準 | 65%以上 | 70%以上 |
検定料 | 5,700円 | 8,200円 |
出題形式 | 多肢選択式問題 | 多肢選択式問題および記述問題 |
設問数 | 40問 | 多肢選択 40問
記述式 1問 |
試験時間 | 60分 | 120分 |
出題内容については以下のとおりです。
初級
1.コンプライアンスの基本論・総論
1-1コンプライアンスの基本
1-2コンプライアンスと法の関係
1-3コンプライアンスの基本的手法
1-4法律・政令・条例・その他ルールの役割と体系的理解
1-5コンプライアンス違反と制裁
2.ビジネスコンプライアンスと法・ルール
2-1企業活動における基本法令
2-2消費者とコンプライアンス
2-3情報セキュリティとコンプライアンス
2-4地球環境と地域社会とのコンプライアンス
上級
1.コンプライアンスの基本論・総論
1-1コンプライアンスの基本
1-2コンプライアンスと法の関係
1-3コンプライアンスの基本的手法
1-4法律・政令・条例・その他ルールの役割と体系的理解
1-5コンプライアンス違反と制裁
2.ビジネスコンプライアンスと法・ルール
2-1企業活動における基本法令
2-2消費者とコンプライアンス
2-3情報セキュリティとコンプライアンス
3.総合事例問題
4.論述問題
必要な勉強時間
勉強時間の目安としては、初級が20時間、上級が40時間とされています。初級の勉強時間は初学者が必要とする勉強時間ですが、上級については初級合格レベルの学習者が必要とする勉強時間になっています。
それほど難易度が高い試験ではないので、上級でも短期での取得を目指すことができます。
資格取得のメリット
資格取得のメリットについて具体的に説明しますと、特にビジネスコンプライアンス検定の取得がキャリアに与える影響は多岐にわたります。
- 昇進・昇格の際のプラス評価: ビジネスコンプライアンス検定を取得することで、組織内での信頼性や責任感を示すことができます。コンプライアンスに対する深い理解は、昇進や昇格の際に役立つ要素となります。特に役職が上がるほど、リスク管理や法令遵守の重要性が増すため、この資格を持つことは評価に繋がります。
- 企業のリスク軽減: コンプライアンスに関する専門的な知識を持つことで、企業のリスク管理能力が向上します。違反リスクの予防や法令遵守の促進が図られるため、企業の安定性や信頼性の向上に寄与します。
- 業務の効率化: コンプライアンスに関する知識を持つことで、業務プロセスや手続きの見直しが行いやすくなります。これにより、業務の効率化が図れ、無駄な手続きやリスクを減らすことができます。
- キャリアの幅を広げる: コンプライアンス分野に特化した資格を持つことで、特定の専門職においても高い評価を受けることができます。特に法務やリスク管理、内部監査などの分野では、資格がキャリアの強みになります。
- 自己成長と専門性の証明: 資格取得は、自己学習や専門知識の証明になります。自分のスキルや知識を証明することで、仕事に対する自信を深めることができ、専門家としての信頼も得られます。
これらのメリットにより、ビジネスコンプライアンス検定の取得は、個人のキャリアアップや企業のリスク管理、業務の効率化に貢献する重要な要素となります。
また、コンプライアンス意識を重視している企業も多いので、就職活動のアピール材料になります。特に、CSR推進などの部署への就職には非常に有利に働きます。
どれくらい難しい?
まず、公表されている合格率について、以下の表をご覧ください。
合格率(初級・上級) | |
2018年度 | 60.4% |
2019年度 | 70.9% |
2020年度 | 55.2% |
詳しい合格率は不明ですが、初級と上級合わせての合格率は公表されています。初級よりも上級の合格率が低いと考えると、初級の難易度はやや易しく、上級の難易度は普通レベルでしょう。
試験問題を見ても、上級で出題される1000字の論述問題だけやや難しいですが、そのほかの問題は選択式ということもあり、対策をしておけば問題なく解くことができます。
おすすめの勉強法
難易度が高くない試験であること、公式テキスト・問題集が充実していることなどから、独学で上級まで合格することができます。
それでは、ビジネスコンプライアンス検定に合格するための勉強法を紹介します。
①テキストを読む(初級:15時間、上級:33時間)
まずはテキストを使っていきます。利用するテキストは下の「おすすめのテキスト」の章で紹介されているものが最適です。
テキストを読むと言っても文字通り読むだけではなく、重要ポイントをチェックしたりメモを取ったりしておきましょう。
1回目:全体に目を通す
2回目:チェックしたポイントを中心に振り返る
3回目:もういちど全体に目を通し、覚えていない内容をまとめる
このように、最低3回はテキストに目を通しておきましょう。
②問題集を解く(初級:5時間、上級:7時間)
テキストの内容が頭に入ったと思ったら、問題集に移ります。利用する問題集は「おすすめのテキスト」の賞で紹介しています。初級問題集には過去問題4回分、上級問題集には過去問題3回分が収録されています。
問題集の解き方としては、
① 問題を解く
② わからなかった・間違えたところの範囲のテキストを復習
③ 1日おいてわからなかった・間違えた問題を解き直す
このような順番で行うと効果的です。
テキストをこまめに読み返しながら、過去問題で満点を取れるレベルまで仕上げれば確実に合格することができますので頑張りましょう。
おすすめのテキスト
初級
初級 ビジネスコンプライアンス 「社会的要請への適応」から事例理解まで
ビジネスコンプライアンス検定 初級 問題集
上級
企業法とコンプライアンス ― ”法令遵守” から ”社会的要請への適応” へ
ビジネスコンプライアンス検定 上級 問題集
補助教材
リーガルベイシス民法入門
おすすめの講座・セミナー
公式サイトで過去に実施したセミナーの動画や音声が無料配信されているので、独学で勉強するのが不安という人はぜひご利用ください。
動画・音声 無料配信
検定試験を活用したコンプライアンススキルの育成 -ビジネスコンプライアンス検定初級の内容と学習方法-
内容:初級学習ポイント、初級過去問題の解説
音声無料配信
ビジネスコンプライアンス検定 過去問題解説
内容:初級過去問題の解説、上級過去問題の解説
まとめ
本記事では、ビジネスコンプライアンス検定の概要と勉強法について紹介しました。
そこまで取得難易度が高いわけではないのにもかかわらず、仕事で非常に役立つ知識が身につきます。どんな方でも受験して損はない資格ですので、ぜひ取得を検討してみてはいかがでしょうか。