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現代では、どのような分野の仕事においてもパソコンは欠かせない存在となっています。
そんな中、仕事によく用いられるエクセルやワードの資格であるMOSや、プログラミング資格など、自身のスキルを証明する資格は数多くあります。
しかし、故障などパソコンの調子が悪くなってしまったときに、それを直すための技術を持つ「パソコン整備士」という資格があるのをご存じでしょうか。
普段使っているパソコンのトラブルに対処するための知識と技術を得られるこちらの資格について勉強することは、パソコンを使う全ての方にとって有用な知識となるでしょう。
本記事では、そんなパソコン整備士に合格するためにおすすめの書籍をご紹介していきます。
パソコン整備士の概要
パソコン整備士資格は、メーカーやベンダーにとらわれないコンピュータの基礎原理を学び、幅広い分野を習得することのできる実用性の高い民間資格です。パソコンの動作不良に対して、トラブルに対処するための知識と技術を持ち合わせているのがパソコン整備士です。
以下に、試験概要を各級ごとに表にしてまとめました。
1級 | 2級 | 3級 | |
試験時間 | 90分 | ||
問題数 | 80問 | ||
受験料 | 6,600円 | ||
合格基準 | 80%以上 | 70%以上 | |
受験資格 | 2級合格者 | 3級合格者 | 特になし |
上記のように、パソコン整備士資格は1級・2級・3級の3つに分けられています。試験時間、問題数、受験料は全て共通となっています。合格基準は1級が80%以上、2・3級が70%以上となっていますので、1級はやや難しいということが分かります。
またこちらの資格は3級から1級まで順次受験する必要があるため、いきなり1級や2級を受験することはできません。
合格率は、1級は12%、2級は43%、3級は83%です。(2015年度)2015年度以降の合格率は発表されていないため、これらの数値のみ参考にすることができます。
合格率からも分かる通り、3級は易しい、2級は比較的普通、1級はかなり難しい試験となっています。
しかし、資格試験に合格するだけではパソコン整備士になることはできません。パソコン整備士になるためには、活動会員の登録が必要となり、IDカード・認定証等の発行料(3,000円)、入会金(2,000円)、年会費(5,000円)を払う必要があります。年会費以外は初回のみの支払いとなります。
パソコン整備士の対策ポイント
パソコン整備士に合格するために必要な勉強期間は、半年~1年ほどと言われています。前提知識があるかないかによって異なってきますが、半年ほどは確保できるとよいでしょう。
それでは、級別の対策ポイントを簡単に説明していきます。
まず3級では、「パソコンに関する必要最低限の基本を理解すること」が重要となります。ハードウェアやソフトウェア関連の用語の意味を理解し、インターネットの接続方法、セキュリティ対策の重要性を学ぶことで、家庭や職場で安心してパソコンを使えるレベルになることが理想です。
2級では、「パソコンのトラブルに遭遇したときにスムーズに対応できるスキルを身に付けること」が重要です。そのためには、OSのインストールや構成変更の仕方、セキュリティ対策のための各種設定の仕方など、実際にパソコンに触れながら知識を深めていくことが重要です。
1級では、「より実践的な環境を想定すること」がポイントとなります。パソコンに対しての基本知識は大前提として、パソコンのセッティングや運用ができるようなノウハウを習得する必要があります。ネットワークやセキュリティの応用的な知識が必要不可欠となります。
このように、テキストを用いて知識を体系的にインプットするだけでなく、実際にパソコンを操作しながら実践的に理解を深めていくことが対策のポイントとなっています。
パソコン整備士のおすすめ参考書
それでは、パソコン整備士に合格するためにおすすめの参考書5選をご紹介していきます。
【3級】
1.パソコンの基礎
こちらの書籍は、ハードウェア・ソフトウェア、インターネット、セキュリティ、情報倫理などのパソコン周りの基本知識を学ぶことのできるテキストです。トラブルの対処方法なども学ぶことができるため、パソコン操作に関するスキルアップが期待できます。
2.パソコンの基礎「練習問題」
こちらの書籍は、パソコン整備士の3級に対応した練習問題集です。過去問ではないため、知識の定着を図るための補助教材となっています。1で一通り基礎知識を身に付けたあとに、こちらを繰り返して内容の理解を深めていくのがおすすめです。
【2級】
3.パソコンのハードウェアとネットワークの基礎
こちらの書籍では、ネットワークやセキュリティの重要性をより深く理解して、自身の力でトラブルにも対応できる知識が身に付くテキストです。1よりも応用的な内容が扱われており、ページ数も約2倍のボリュームとなっています。
4.パソコンのハードウェアとネットワークの基礎「練習問題」
こちらの書籍は、パソコン整備士の2級に対応した練習問題集です。2と同様に、過去問題集ではなく練習問題集のため、本番の試験形式とは出題形式が異なります。3でインプットした知識をこちらの問題集を使ってアウトプットしていくのがおすすめです。
【1級】
5.システム基盤の基礎
こちらの書籍は、サーバ運用設計やシステムの構築・運用保守ができるようになることを目的とした内容が扱われています。付録としてトラブル対応の一覧も収録されており、応用力も身に付けられる1冊となっています。
これらの5冊は全て、資格試験を運営している団体である特定非営利活動法人パソコン整備士協会が公式教材として出版しています。公式テキスト一覧はこちらのページを参考にしてみてください。(https://www.pc-seibishi.org/pc-seibishi/learning-method/problem-summary/)
パソコン整備士のおすすめ参考書のまとめ
本記事では、パソコン整備士資格に合格するためにおすすめの参考書5選をご紹介しました。
仕事やプライベートでパソコンを使っている人にとって、パソコン周りの理解を深めることで効率よく作業を進められるようになるというメリットがあります。
パソコン整備士を目指す方はもちろん、パソコンへの理解を深めたいと考えている少しでも興味を持っている方は、ぜひパソコン整備士資格の取得のための勉強を始めてみてはいかがでしょうか。