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IT業界で働いている中で、キャリアアップを考えたときに「ITサービスマネージャ」を視野に入れている方は多いのではないでしょうか。
運用管理の責任者として重宝されているITサービスマネージャのスキルを証明できる「ITサービスマネージャ試験」は、周りから高い評価を得られる分、難易度の高い試験となっています。
今回は、そんなITサービスマネージャ試験の対策ポイントと、勉強する上でおすすめの参考書について解説していきます。
ITサービスマネージャ試験の対策ポイント
ITサービスマネージャ試験(SM)とは、運用・保守に関わるエンジニアやITサービスマネージャを目指す方に最適な資格です。ITサービスマネージャは運用保守などの上位レベルの役割を担っているため、さまざまな領域に関わる仕事です。そのため「1つの分野の専門性を高めるというよりも技術領域を広げたい」という方にもおすすめです。
ITサービスマネージャとよく比較される資格として「プロジェクトマネージャ」ありますが、こちらはプロジェクトマネジメントの知識が問われます。ITサービスマネージャは、システム運用等のマネジメント知識が問われるという違いがあります。
午前Ⅰ | 午前Ⅱ | 午後Ⅰ | 午後Ⅱ | |
試験時間 | 50分 | 40分 | 90分 | 120分 |
出題形式 | 多肢選択式 | 多肢選択式 | 記述式 | 論述式 |
出題数/解答数 | 30問/30問 | 25問/25問 | 3問/2問 | 2問/1問 |
ITサービスマネージャ試験は、他の高度試験と同じように4つの試験に分けられています。午前はどちらもマークシート方式ですが、午後Ⅰは記述式、午後Ⅱは論述式となっています。
受験資格はなく誰でも受験することができ、年1回開催されている試験です。
合格基準は、午前Ⅰ・Ⅱ、午後Ⅰは100点満点中の60点以上、午後ⅡはA~Dの4ランク中のAランクで合格となります。
合格率は12~14%と、難易度は非常に高いことが分かります。しかし、ITサービスマネージャの平均年収は550~800万程度、システム開発経験があれば1000万を超えることもあると言われています。難易度が高い分、合格することで得られるメリットが多いです。
必要な勉強時間は100~150時間ほどで、大体3か月から半年ほどはかかると考えておいた方がよいでしょう。
それでは、ITサービスマネージャ試験の試験種別に対策ポイントを見ていきましょう。
午前対策は、「過去問演習」がポイントです。午前Ⅰは応用情報レベル、午前ⅡはITサービスを中心とした専門知識が問われます。繰り返し過去問演習を繰り返すことで知識を確実に身に付けていきましょう。
午後対策は「読解力」と「文章力」がポイントです。午後Ⅰは長文問題のため設問の意図を読み取る読解力が必要となります。午後Ⅱは1000字程度の小論文が課されるため、要点を掴みながらも合格水準の文章を組み立てる力が必要です。
実務経験がある方が解答しやすい問題もあるようですので、ITサービスマネージャのテーマに関して幅広くアンテナを張って知識をインプットしていきましょう。ITサービスマネージャの試験範囲の知識力に+αで国語力を高めていくことが重要です。
ITサービスマネージャ試験のおすすめ参考書
それでは、ITサービスマネージャ試験のおすすめのテキストをご紹介していきます。
1.情報処理教科書 ITサービスマネージャ
こちらの書籍は、午前Ⅱ・午後Ⅰ・Ⅱの対策ができる1冊です。午後Ⅰと午後Ⅱにおける論文の書き方がよく分かります。丁寧な解説だけでなく、問題文の読み方から解答の導き方までしっかりと理解することができます。1冊で合格に必要なスキルを身に付けることができます。
2.ITサービスマネージャ 合格テキスト
こちらの書籍は、ITサービスマネージャの出題範囲を効率よく学習してインプットすることのできる教材です。項目にある重要度アイコンや、セクション冒頭の重要論点などを用いて、メリハリをつけた学習をすることができます。確認問題も収録されておりしっかりとアウトプットまでできる、最短合格を目指す方におすすめです。
3.ALL IN ONE パーフェクトマスター ITサービスマネージャ
こちらの書籍は、午前Ⅱ・午後Ⅰ・Ⅱの3つの専門試験対策のできるテキスト&問題集です。午前対策は、出題頻度の高いキーワードや出題可能性の高い過去問演習が中心となっています。午後対策では、問題文の読み方と解答の導き方だけでなく、汎用的な解法・論述テクニックまで解説されています。
4.ITサービスマネージャ 「専門知識+午後問題」の重点対策
こちらの書籍は、無駄なくポイントをおさえた解説が特徴で、効率よく合格に近づける1冊です。午前Ⅱ対策では、試験に必要な基礎知識の土台作りができます。午後対策では、読解が難しい長文をパーツに分割して、攻略テクニックを詳しく解説していきます。合格できる論述方法もよく分かります。
5.ITサービスマネージャ 合格論文の書き方・事例集
こちらの書籍は、午後問題に特化した対策本です。過去問やオリジナル問題を用いて練習を繰り返し、時間内に合格レベルの論文の設計できるスキルを身に付けていきます。実践形式で論文問題を解いていくため、午後に苦手意識のある方に非常におすすめできる1冊です。
6.極選分析 ITサービスマネージャ 予想問題集
こちらの書籍には、試験対策のプロが本試験を徹底分析した上で厳選した問題が収録されています。最適な問題を効率よく演習することができる問題集です。午後Ⅰ・Ⅱに関しては、テーマ別の学習ポイントが解説されています。アウトプットにおすすめの1冊です。
7.徹底解説 ITサービスマネージャ 本試験問題
こちらの書籍には、直近3期分の本試験問題と解答解説が収録されています。先ほどの1冊と同様にアウトプットにおすすめの、試験の総仕上げとして使える1冊です。選択肢の解説が非常に丁寧なので、体系的な知識を身に付けることができます。
8.情報処理教科書 高度試験午前Ⅰ・Ⅱ
こちらの書籍は、高度試験共通である午前Ⅰと午前Ⅱの両方の対策ができる問題集です。全高度試験をカバーしているため、他の試験も受験される予定の方におすすめできる1冊です。また、読者特典のWebアプリで500問の演習を繰り返して復習することができるのもポイントです。
9.ALL IN ONE パーフェクトマスター 共通午前1
こちらの書籍は、高度試験共通の午前Ⅰ対策に特化したテキスト&問題集となっています。「知識編」と「問題編」で構成されており、関連付けて演習できるようにリンクされているという特徴があります。短期間で合格レベルに達する実力を身に付けられるため、午前Ⅰ対策にお悩みの方におすすめです。
10.ポケットスタディ 高度試験共通 午前I・II対応
こちらの書籍は、高度試験共通の午前試験に対応した対策本です。過去問演習ができるだけでなく、問題の解き方や点の取り方のコツが分かります。問題演習を進めていく中で効率よく要点をおさえていくことができるため、試験直前の対策としても活用できる1冊です。
ITサービスマネージャ試験の対策には、参考書+午前対策+午後対策のように、3種類の参考書選びがおすすめです。
全体の対策には「①②③④」、午後対策は「⑤」、午前対策には「⑧⑨⑩」がおすすめです。それに加えて、試験の総仕上げの問題演習用に「⑥⑦」をプラスで利用するのもよいでしょう。
ITサービスマネージャ試験のおすすめ参考書のまとめ
ここでは、ITサービスマネージャ試験のおすすめ参考書をご紹介してきました。
ITサービスマネージャを取得することで、ITILの基礎知識が身に付き、ITサービスマネジメントスキルを証明することができます。
参考書を上手く活用することで、独学でも十分に合格することのできる資格です。少しでも興味のある方は、ぜひ取得のために勉強を始めてみてはいかがでしょうか。