日常でも有効活用できる、未経験でも取得可能な国家資格として「第二種電気工事士」への注目度が高まっています。

電気工事と聞くと専門性やハードルが高いイメージがありますが、実は気軽に挑戦できる資格としても有名です。

今回は第二種電気工事士の資格についてまとめていきます。

 



 

安永頼弘 (著), 池田紀芳 (著)
出版社: ツールボックス 、出典:amazon.co.jp

 

1. 第二種電気工事士について

 

マンションを経営する中では、たくさんの問題が発生します。

その時に役立つのが「第二種電気工事士」の資格です。

 

具体的にどのような資格なのか見ていきましょう。

 

∟一般用の電気工作物の電気工事作業に従事できる

電気工事士の資格は、電気工事や設備のメンテナンスを行うことができる職人を指す国家資格です。電気関係の工事は災害につながる危険性があるため、一定の知識と技術を持っていることが求められます。

電気工事士には第一種と第二種の二種類があり、第二種は未経験でも取得できる国家資格となっています。

 

∟主に店舗・オフィス・住宅のコンセント・照明・エアコン設置工事

では、その具体的な仕事の範囲を見ていきましょう。

 

第二種電気工事士は、一般的な住宅・小規模の店舗やオフィスなどで使用するコンセントの設置などを行うことができます。

また電気工事士の高齢化も問題視されており、若くして資格を持つことで転職に有利になるという情報も出ています。

 

∟最近流行りのDIYでできることが増える

特に第二種電気工事士は近年若い女性にも人気があります。その理由は自宅DIYでできることが増えるからです。

中古住宅のリフォームで、壁紙を変えたり棚を自作することは手軽にできます。しかし、コンセントや照明の位置変更を行うためには電気工事を依頼しなければなりません。

第二種電気工事士の資格を持っていれば、ホームセンターで買い揃えた材料でそのようなことも自分でできるようになります。

 

自宅リフォームのために資格を取得したのちに、工事請負などで継続的にお小遣いを稼ぐようになった人もいるようです。

 

 

安永頼弘 (著), 池田紀芳 (著)
出版社: ツールボックス 、出典:amazon.co.jp

 

2. 給料について

 

では、第二種電気工事士の資格をとった場合年収や給料はどのようになるのでしょうか?

 

∟年収300万~400万円程度がメイン

第二種電気工事士の年収は、300万〜400万円ほどと言われています。

中でも高いお給料をもらっている人は、経験年数が長くしっかりとしたキャリアを積み上げている人や、ダブルライセンスで責任者の立場に立つ人などが多くなっています。

第二種電気工事士の資格のみでは、なかなか年収を大幅に上げることは難しそうです。

 

 

∟資格手当の有無

第二種電気工事士の資格には、資格手当を出す企業も多く存在します。

金額は「3,000円〜10,000円」程度で、上位資格である第一種電気工事士は1.5倍ほどの資格手当てをもらえるようになります。

 

 

安永頼弘 (著), 池田紀芳 (著)
出版社: ツールボックス 、出典:amazon.co.jp

 

3. 取得までの流れ

 

第二種電気工事士の資格を取るためにクリアすべき試験や、その概要についてまとめていきます。

 

∟試験概要

第二種電気工事士の試験は、学科試験と技能試験の二つに分かれています。

学科試験は四肢択一問題が50問出題されます。試験時間は120分です。

 

出題範囲は以下の7分野です。

 

1)電気に関する基礎理論

2)配電理論及び配線設計

3)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具

4)電気工事の施工方法

5)一般用電気工作物の検査方法

6)配線図

7)一般用電気工作物の保安に関する法令

 

 

学科試験に合格した人のみ、技能試験に進むことができます。

技能試験は事前に公開される13題のうち、いずれか1題が課題になります。

 

技能試験に合格するためのポイントは以下の2つです。

 

・欠陥がない

・制限時間40分以内に課題を完成させる

 

これがクリアできていなければ、その時点で不合格となります。

 

∟試験日程

年に2回試験が行われます。

例年のスケジュールは以下の通りです。

 

上期試験

願書申込期間:3月中旬~4月上旬

学科試験:CBT方式4月下旬~5月中旬、筆記方式5月下旬

技能試験:7月下旬

 

 

下期試験

願書申込期間:8月中旬~9月上旬

学科試験:CBT方式9月下旬~10月中旬、筆記方式10月下旬

技能試験:12月下旬

 

詳細な日程については、必ず試験実施機関のWebサイトで確認しましょう。

 

 

∟費用

受験には9,600円の費用が必要です。

安永頼弘 (著), 池田紀芳 (著)
出版社: ツールボックス 、出典:amazon.co.jp





4. 難易度について

 

合格率は学科試験が60%、技能試験が70%とかなり高いことが分かります。

合格率の高さも、この資格が人気とされる理由の一つですね。

 

 

∟学習方法

初学者の学習目安時間は「300時間」です。

学科試験は過去問を参考に、全体の6割を確実に得点できるようにするのが良いとされています。

技能試験は制限時間の40分をフルに使うのではなく、30分以内で課題を完成させて残りの時間を確認に回せるようにしておくなどの工夫をすることで、合格率をアップさせることができます。

 

 

∟取りやすさ

取りやすさは○。とても挑戦しやすい資格です。

 

理数系が苦手な人は、最初のうちはとっつきにくい印象を持たれるかもしれません。

しかし、学科問題は基礎的な計算問題の場合が多いので慣れて仕舞えばスムーズに解けるようになります。

 

また、技能試験に関しても完全未経験から対策を行なっている事例がたくさん紹介されています。

慢心せずに丁寧な練習を心がけることで国家資格を獲得できるでしょう。

 

 

∟活かしやすさ

活かしやすさも◯とさせていただきます。

 

第二種電気工事士の資格は、電気工事を請け負う会社では即戦力として扱われます。転職のしやすさにも繋がり、自身のキャリアを積み上げる一歩として有効に活用できるでしょう。

 

また自宅の工事を行うことでちょとした工事費の削減や、知り合いのお手伝いによるお小遣い稼ぎなど、日常でも活かすことが可能です。

 

第二種電気工事士ってどんな仕事?給料は?難易度や試験日程についてのまとめ

 

以上、第二種電気工事士の資格についてまとめました。

工業系の資格のために、なんとなくハードルの高さを感じてしまいがちですが、印象に変化はありましたか?

もし「手に職をつけてみたい」「何かすぐに役立つような資格を取ってみたい」と思っているなら、第二種電気工事士はとてもおすすめです。