土地家屋調査士の資格は、未経験からでも取得できる不動産系の国家資格として人気のものです。
しかし、実際に未経験から資格を取得しても仕事にありつくことはできるのでしょうか?

今回は、未経験からの資格取得から実際に報酬を得るまでに必要な経緯をまとめていきます。

 

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1.土地家屋調査士の仕事

∟不動産登記をサポートする

土地家屋調査士とは、「表示に関する登記」についての専門家であるための国家資格です。建物の増改築・土地の分割などを行った際に、登記を変更する必要が出てきます。そのために必要な資料を作成したり、登記の申請を代行したりするのが仕事になります。

∟表記に関する登記が独占業務

測量士が現地調査を行った結果をまとめて、法務局に届け出る行為が独占業務となっています。相続に強い司法書士や弁護士でも、この業務を行うことはできません。
そのため、こういった士業の方からの繋がりで仕事が頼まれる可能性もあります。

∟今後、相続などで需要が増える可能性あり

登記に関する法改正が行われたこともあり、一般の人だけでは相続によって受け持つ土地や建物を持て余してしまうこともあるでしょう。
今後はそのような人たちからの相談が増加すると見込まれています。
家や土地の売買や納税の裏に必ず必要な仕事でもあるため、仕事がなくなるということもないでしょう。

 

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2.土地家屋調査士の資格取得までの流れ

土地家屋調査士国家資格のため、未経験から取得までには一定の勉強とお金が必要になります。

∟合格率10%の国家資格に合格

土地家屋調査士試験の合格率は、10%を切るレベルとなっています。
理由は、図面作成から口述試験までかなり幅広い知識が必要になるからでしょう。
測量士の資格をあらかじめ持っておくことで一部免除などのメリットがあります。

∟登録方法

試験に合格後、活動する地域の調査士会の登録を受けることで土地家屋調査士と名乗って業務にあたることができます。
登録にあたっての条件はありませんが、諸々の費用で総額20万円近くかかります。
登録の申請から完了までは1週間〜2週間ほどかかりますので、業務で必要になる場合は事前に準備を整えておきましょう。

¬※合格権利は生涯有効のため、登録や証明証の発行は任意です。合格後も登録を行わなくても特にデメリットはありません。

∟更新について

土地家屋調査士については登録後の更新の規定はありませんが、所属する調査士会の年会費などは継続して支払う必要があります。

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3.仕事を得る方法について

土地家屋調査士の資格を得た後は、どのように仕事に繋げていくことになるのでしょうか?

∟就職先はどんなところ?

メインは土地家屋調査会社(法人・個人)で、その他建設会社・測量会社などが考えられます。
土地家屋調査の依頼は一般的ではなく、すでにあるツテを紹介する形がメインになります。
まずはしっかり経験を積むためにも、仕事が安定してもらえる会社に勤めるのがベターでしょう。

∟独立&開業の可能性はあるのか?

土地家屋調査士の資格のみで独立&開業は可能です。また、宅建業を営む場合と異なり営業保証金や事務所を別に用意する必要もないため、かなり開業資金を抑えることができます。
土地家屋調査は多くの人が一生に一度経験するかどうかのものです。全くわからない依頼者の立場に寄り添い、悩みのヒアリングから登記の代行までをこなすことができれば、依頼者にもきっと満足いただけるでしょう。
その代わり、信用を得るための努力や集客については手を抜けません。

∟都心部or地方ではどちらが有利?

依頼の内容からして、都心部よりも郊外の方が土地家屋に関する悩みは多くなるでしょう。境界線や建物の増改築などは、持ち家が多くなる地方の方が件数は多くなります。
ただし、新規参入となると話は別です。地元密着の傾向が強いため、新参者として新しい会社を立ち上げても先祖代々のお付き合いが優先されてしまう可能性があります。

 

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4.未経験から土地家屋調査士を目指す未来

ここまでの情報を踏まえて、業界未経験者が土地家屋調査士資格をとった後の未来についてまとめていきます。

∟人脈作りが全て

土地家屋調査士の仕事は不動産の取引以上に人脈が全てと言えます。不動産取引の場合は一般に出回る情報も多く、比較検討がしやすいです。しかし、土地家屋調査において、見積もりをもらって金額を見比べるといったような話は一般的ではありません。
そのため、依頼を得るための人脈作りが全てと言えます。

∟測量をする人が必須

土地家屋調査士は試験の際に測量の知識が必要になりますが、資格を取った後はどちらかといえば測量後の図面作成や登記手続きがメインになります。
全てを一人でこなしても構わないでしょうが、より多くの依頼をこなすためには分業も視野に入れなければなりません。
現地調査や図面の書き起こしなどを専門にする人を雇用するor外注する可能性も視野に入れる必要があります。

∟時代にあった戦略で軌道に乗れる可能性あり

土地家屋調査依頼は、地元密着型&紹介性がメインです。しかし、今後は離れた場所の土地を調査する必要性や、縁もゆかりもない土地の調査を行う必要がある依頼者も増えるでしょう。
そのような人たちに向けたアプローチを考えることで、新たな依頼ルートを開拓できる可能性もあります。

土地家屋調査士は未経験から取得しても食べていけるのか?独立&開業の可能性についてのまとめ

いかがでしたでしょうか?
土地家屋調査士の資格は不動産の国家資格の中でも難易度が高く、未経験からの取得はかなり困難な資格です。
ですが、登録の壁を乗り越えれば宅建業を営む場合に比べて少ない資金で開業することができます。
独立&開業まで視野に入れた場合、かなり成功の可能性が高い資格といえます。
ぜひ資格取得の参考にしてみてください。

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