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宅建士の資格は、持っているだけで会社から資格手当がもらえるというメリットがあります。
そのため取得を目指す人が多いのですが、実は維持費がかかるのはご存じでしょうか?
会社から手当をもらうまでの間に、一体どれくらいのお金が必要なのか?
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
2021年度の合格率は全国平均の4.63倍!短期間で宅建に合格できる話題の勉強法とは?
1.宅建士の維持費とは?
宅建士の維持費とはそもそもどのようなものを言うのでしょうか?
この記事の中では、以下のように分類して計算を進めていきます。
∟その1:宅建試験合格まで
宅建試験に合格するまでに必要な金額をまとめます。
全員に等しくかかる受験料の他にも、教材費なども含めて考えてみることで最終的な総額が把握しやすくなります。
∟その2:宅建士証の発行まで
試験合格から宅建士証の発行までに必要な金額をまとめます。
試験に合格するだけでも「宅建試験合格」という権利を得られます。
会社からの手当や、実際に宅建士の業務に携わるためには宅建士証を手に入れなければなりません。
∟その3:仕事に携わる宅建士であり続けるため
宅建士証を常に持ち続けるために必要な金額をまとめます。
ここまでの金額をまとめることで、手当を受け続けるメリットが初めて見えてくるはずです。
2. その1:宅建試験合格まで
∟試験合格までの教材費
独学であればあるほど抑えられる金額ですが、市販の問題集・予想模試などの受験など対策をしておくに越したことはありません。
最低でも1万円の教材費が必要だとして計算します。
∟登録講習受講料
宅建業に従事している人は、登録講習を受講することで5問免除を受けることができます。
実施機関によって受講料は異なりますが、平均をとって18,000円が必要と計算します。
∟試験の受験料
宅建試験の受験料は8,200円です。
これは受験者全員が支払わなければなりません。
また、郵送で申込する場合は規定に沿った顔写真が必要になります。(オンライン申請ではデータ可)
この顔写真撮影費で1,000円も計算しましょう。
3. その2:宅建士証の発行まで
∟登録実務講習受講料
不動産業において実務経験が2年未満の人は、登録のために登録実務講習を受ける必要があります。
実施機関によって異なりますが、平均とされる20,000円を計算します。
∟資格登録手数料
宅建士として登録してもらうために支払う手数料です。登録を受ける全ての人が支払わなければなりません。
金額は37,000円です。
また、この登録申請の際に
・登記されていないことの証明書(300円)
・身分証明書(300円)※
・住民票(300円)
・顔写真(1,000円)※これまでの計算に合わせるため
が必要になります。
細々とした金額ですが、経費にすることもできますのでしっかり押さえておきましょう。
∟法定講習受験料
宅建試験合格から1年以上経過してから宅建士証を交付する場合は、法定講習を受講する必要があります。
こちらには一律で12,000円がかかります。
また、これにも顔写真の提出が必要なので1,000円をプラスします。
∟宅建士証交付申請手数料
宅地建物取引士証の交付を申請するための手数料です。
等しく4,500円がかかります。
また、これにも顔写真の提出が必要なので1,000円をプラスします。
4. その3:仕事に携わる宅建士であり続けるため
∟宅建士証更新
宅建士証は5年に1度更新が必要になります。
必要な費用は法定講習受講料(12,000円)+交付申請手数料(4,500円)の16,500円です。
また、これにも顔写真の提出が必要なので1,000円をプラスします。
∟宅建士証がなくても宅建登録は失効しない
宅建試験の合格・宅建士登録は一度クリアすれば一生涯その権利を持ち続けることができます。
そのため、宅建業務に携わることがなければ宅建士証を発行しないでいても大丈夫です。
特に宅建業に携わる予定のない人は、無理に更新を行わないことで維持費を抑えることができます。
∟業務に携わるためには常に宅建士証が必須
法定講習は複数の団体が開催しており、WEB受講も可能です。
これまで宅建士証を発行していなかった人が、宅建業に携わることになって申請を行う場合でも比較的スムーズに受講&発行ができます。
転職などで新たに宅建士証が必要になる場合などは、転職先にもきちんとその旨を説明して「いつから宅建士証を携帯できるのか」を明確にしておきましょう。
2021年度の合格率は全国平均の4.63倍!短期間で宅建に合格できる話題の勉強法とは?
5. 総額まとめ
さて、ここまで必要な金額をずらりと書き出してみました。
講習の有無などが複雑なので、一度ここでさまざまなシチュエーションごとに必要な金額を計算してみます。
宅建士証は、必ず発行するものとします。
∟2年以上の実務経験がなく、合格後1年以内に宅建士証の交付を受ける場合
総額 83,600円
内訳
教材費…10,000円
宅建試験受験料(+顔写真代) …9,200円
登録実務講習受講料…20,000円
資格登録手数料(+必要書類代) …38,900円
宅建士証交付申請手数料(+顔写真代) …5,500円
∟2年以上の実務経験がなく、合格後1年を超えて宅建士証の交付を受ける場合
総額 95,600円
内訳
教材費…10,000円
宅建試験受験料(+顔写真代) …9,200円
登録実務講習受講料…20,000円
資格登録手数料(+必要書類代) …38,900円
法定講習受験料(+顔写真代) …17,500円
∟2年以上の実務経験があり、合格後1年以内に宅建士証の交付を受ける場合
総額 81,600円
内訳
教材費…10,000円
登録講習受講料…18,000円
宅建試験受験料(+顔写真代) …9,200円
資格登録手数料(+必要書類代) …38,900円
宅建士証交付申請手数料(+顔写真代) …5,500円
∟2年以上の実務経験があり、合格後1年を超えて宅建士証の交付を受ける場合
総額 93,600円
内訳
教材費…10,000円
登録講習受講料…18,000円
宅建試験受験料(+顔写真代) …9,200円
資格登録手数料(+必要書類代) …38,900円
法定講習受験料(+顔写真代) …17,500円
宅建士の維持費はいくら?試験開始〜宅建士証を持ち続けるまでの総額をまとめてみたのまとめ
全体を通しても、宅建士証の発行までは8万円以上がかかる形になりました。
しっかり教材費にお金をかけて一発合格を目指すことで最終的な金額を抑えることも必要です。
また顔写真は、写真館で撮ってデータを保管し、必要な枚数を自分で印刷するなどの工夫をすれば少しでも金額を抑えることにつながります。
資格手当を目当てに宅建に取り組む人は、この辺りの経費との相殺も意識しながら、なるべく一発合格を目指したいところですね。