不動産関係における資格は、たくさんあります。

その中から自分の目的に合ったものを見つけるのは一苦労ですよね…。

 

今回は「不動産鑑定士」に注目して行きます。

仕事の特徴や気になるお給料についてまとめました。ビビッとくるかどうか、この記事を参考にしてみてください。

大島 大容 (著)
出版社 : 中央経済社; 第3版 、出典:出版社HP

 

 

TAC不動産鑑定士講座(編集), 相川 眞一
出版社: TAC出版;、出典:amazon.co.jp

 

1.不動産鑑定士とは

 

不動産鑑定士について詳しく見ていきましょう。

 

∟不動産業界の中でもトップクラスの国家資格

毎年100人程度しか合格者がおらず、全国でも数が少ない資格です。

中には仕事を退職して鑑定士試験に臨む人もいるほど、最難関の国家資格となります。

 

 

∟仕事内容は不動産価値の鑑定・評価

では、その具体的な仕事の範囲を見ていきましょう。

不動産の取引を行う上で、その不動産がどの程度の価値があるのかという基準が必要になります。それを鑑定・評価する仕事が不動産鑑定士です。

調査の対象は住居や商業地域だけでなく、山岳地帯や海外の土地など幅が広いです。

そのため、仕事によっては長期的な調査になることもあります。

 

また、鑑定業だけでなく鑑定した結果からどのようにその土地を活用すべきか?までを網羅したコンサルティング業の需要も高まっています。

 

 

∟金融業界や自治体とも仕事ができる

不動産鑑定の依頼は、個人・不動産会社からだけではありません。

国や自治体の持つ土地・金融会社が担保として所持するための土地など、不動産鑑定を望む声は多方面から上がります。

近年問題となっている空き家なども、不動産鑑定士の出番が多くありますね。

不動産業界のみならず、多くの業界にまたがって仕事ができる資格と言えるでしょう。

 

 

2.給料について

 

では、不動産鑑定士の資格をとった場合年収や給料はどのようになるのでしょうか?

 

∟不動産鑑定士の平均年収は700万

不動産鑑定士は全国的にも希少とあって、平均的に年収が高い傾向にあります。

また独立開業後も仕事がある場合が多く、年収1000万円を目指すことも可能です。

 

 

∟資格手当の有無

不動産鑑定士には資格手当がありません。

これは資格手当というよりも月収・年収にそのまま反映されることが多いからです。

「資格手当」という形ではなく、生涯年収を底上げすることができる資格だからこそですね。

 

大島 大容 (著)
出版社 : 中央経済社; 第3版 、出典:出版社HP

 

 

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3. 取得までの流れ

 

不動産鑑定士の資格を取るためにクリアすべき試験や、その概要についてまとめていきます。

 

∟試験概要

不動産鑑定士の試験は、短頭式試験と論文式試験の2つに分かれています。

 

・短答式試験

五肢択一のマークシート方式で出題されます。

午前と午後でそれぞれ120分の試験が行われます。

 

科目は「鑑定理論」「行政法規」です。

 

合格基準点は7割程度とされていますが、不動産鑑定士試験には「足切り」が存在しています。どの分野においても一定の知識が求められているので、得意分野と苦手分野で大きく点差が開く場合は、たとえ合格基準点に達していても不合格となるケースがあります。

 

 

・論文形式

短答式試験の約3ヶ月後に行われます。

土・日・月の3日間連続で

 

1日目 民法:経済学

2日目 会計学・不動産の鑑定評価に関する理論

3日目 不動産の鑑定評価に関する理論(演習)

 

というように勧められ、記述式の「論文」と不動産鑑定の手法を実践する「演習」が行われます。

 

 

受験資格に年齢や学歴の制限はありませんが、これだけの試験を合格するとなると一定の勉強時間とそれを維持できる経済力が必要になるといえるでしょう。

 

∟試験日程

年に1回、それぞれの試験が行われます。

 

短答式試験:例年5月中旬の日曜日

合格発表:例年6月下旬

 

論文式試験:例年8月上旬(日曜日を含む土・日・月の連続3日間)

合格発表:例年10月中旬

 

∟費用

受験には13,000円の費用が必要です。

※論文式試験も含む

※電子申請の場合は200円の割引が入ります

大島 大容 (著)
出版社 : 中央経済社; 第3版 、出典:出版社HP

 

 

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4.難易度について

 

不動産鑑定士試験は、論文式試験の合格者が毎年100人程度という超難関試験です。

 

∟学習方法

合格の目安とされる勉強時間は「2000時間〜4000時間」と言われています。

 

理由としては

 

・試験が2段階に分かれており、それぞれ十分な対策が必要

・1年目に短答式、2年目に論文式というように最初から年単位で対策をすることもある

 

という点でしょう。

 

文系国家資格の司法書士試験に必要な勉強時間が約3000時間と言われているため、ここからも難易度を伺い知ることができます。

 

 

各試験に足切りがあることから、短期的で無理な計画は立てずに長期計画でしっかりと学習する必要があります。

 

 

 

∟取りやすさ

取りやすさは×。不動産鑑定士試験は、不動産関係の資格の中で常に最難関とされています。気軽に挑戦できる資格ではないので、将来的な不動産鑑定業におけるキャリアを目指している人のみの挑戦になるでしょう。

 

 

∟活かしやすさ

活かしやすさは◎です。

 

不動産鑑定の仕事は今後AIなどが活用されることも予想されています。しかし、逆にAIにできない人の目を重要視する鑑定が全くなくなるとは言えません。

全国的に希少な資格でもあることから、取った後に仕事にありつけることがないということはないでしょう。

 

 

不動産鑑定士ってどんな仕事?給料は?難易度や試験日程についてのまとめ

以上、不動産鑑定士の資格についてまとめました。

3年かけて取得する人や、試験前は仕事を辞めて勉強に集中する人などが多い不動産鑑定士試験。最高難易度と言われていることもあり、取得によって今後の人生が大きく左右されるでしょう。

不動産の仕事を生涯続けていきたい人にとっては、憧れとも言える仕事の一つです。

興味のある人はテキストや資格学校の資料請求などを行ってみましょう。

大島 大容 (著)
出版社 : 中央経済社; 第3版 、出典:出版社HP

 

 

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