不動産関係における資格は、たくさんあります。

その中から自分の目的に合ったものを見つけるのは一苦労ですよね…。

 

今回は「マンション管理士」に注目して行きます。

仕事の特徴や気になるお給料についてまとめました。ビビッとくるかどうか、この記事を参考にしてみてください。

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1マンション管理士について

 

マンションを経営する中では、たくさんの問題が発生します。

その時に役立つのが「マンション管理士」の資格です。

 

具体的にどのような資格なのか見ていきましょう。

 

独占業務がない国家資格

マンション管理士の仕事は国家資格ですが、国家資格によくある独占業務がありません。

しかし2022年4月1日からマンションの管理の適正化の推進に関する法律』(改正法)が、国土交通省によって施行されました。これにより適切な管理計画を持つマンションを認定する“管理計画認定制度”が新たに導入

認定基準とされる部分がマンション管理士の仕事の範囲内ということで、今後の需要が見込まれています。

 

仕事内容は「住民側の相談役建物の保全・維持」のアドバイス

では、その具体的な仕事の範囲を見ていきましょう。

 

マンション管理士は、管理組合に対してアドバイスを行う立場の人です。

マンションのエントランスに座っていて、日々の掃除や管理を行う「マンションの管理人さん」とは全く異なる仕事ですので、注意してください。

 

マンション管理士は、住民間のトラブル解決や規則の設定について法律的な見解からアドバイスをすることができます。

また、管理組合の運営や会計の管理などを行います。

建物の修繕に係る長期的な工事計画を立てることも仕事の範囲内となり、こちらが先ほど説明した管理計画認定制度の認定基準に必要な仕事となります。

 

マイナス印象が強い中で取得するメリットとは

マンション管理士については、検索をかけると「とっても無駄」「需要がない」「食べていけない」「廃止の可能性」など、さまざまなマイナス意見が見られます。

 

これらには以下のような理由があるでしょう。

 

・マンション管理士の仕事がイメージしにくい

・独占業務や資格手当などの仕事面におけるメリットが少ない

2001年に設定された新しい国家資格で情報がまだまだ少ない

 

 

しかし、現時点でマンションの老朽化問題はすでに表面化しており、今後も増えていくことは間違いありません。

マンション管理士の仕事は、将来的に価値が高まっていく可能性が大きいのです。

 

需要が高まり始めてから資格を取り始めると、先行者利益を取り逃がす可能性があります。


2.給料について

 

では、マンション管理士の資格をとった場合年収や給料はどのようになるのでしょうか?

 

年収300万程度がメイン

実は、マンション管理士の年収はそれほど高くありません。

理由としては

・新しい資格で単純にデータが少ない

・需要がまだ高くないため、仕事の単価を上げられていない

・地域やマンションの規模によって単価に幅がある

という可能性が挙げられます。

資格手当の有無

マンション管理士は、資格を取ったことによる手当などは明記されていません。

マンション管理士の求人などを見ても、特に金額が高いという印象はありません。

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3. 取得までの流れ

 

マンション管理士の資格を取るためにクリアすべき試験や、その概要についてまとめていきます。

 

試験概要

マンション管理士の試験は、2時間で50問の四肢択一問題を解くものになっています。

宅建士試験や、管理業務主任者試験などと同じ形式ですね。

 

出題範囲は以下の3分野です。

 

●法令(民法・その他法令/区分所有法/標準管理規約/マンション管理適正化法)

この中からおよそ30問程度出題されます。合格のために最も力を入れるべき範囲です。

 

●建築・設備関連

建築材料や建築方法だけでなく、給水・電気やガス・換気など設備やそれらの維持のための知識が問われます。

 

●管理実務・会計

簿記の基本的な知識が必要になります。

 

試験日程

年に1回、国土交通大臣が主体となって試験が行われます。

例年11月の最終日曜日に試験日が行われ、翌年1月に合格発表がされます。

 

 

費用

受験には9,400円の費用が必要です。

 



4.難易度について

 

合格率は79%とかなり低い数値が続いています。

不動産関係の資格の中でも難易度が高めとなっており、しっかりと対策をすることが大切です。

 

学習方法

初学者の学習目安時間は「600時間〜700時間」です。

実はこれ、行政書士試験など並ぶ学習時間の長さとなります。

区分所有法・マンション標準管理規約は重要な得点源となりますので、8割以上の正解率が望ましいです。

取りやすさ

取りやすさは△。かなり厳しいです。

 

特に民法などは、当たり前のようなことが書いてあり「わかったつもり」になってしまいます。

しかし、似たような文章との違いなどを細かく見破る必要があり、完全に把握しようとするとかなりの労力になります。

 

活かしやすさ

活かしやすさもとさせていただきます

理由としては

・独占業務がない

・この資格を条件とする求人が少ない

という点があります。

 

しかし、これはまだニーズが顕在化していない今だからとも言えます。

今後マンションの老朽化についてどんどん問題が浮上してくるでしょう。

今のうちから資格を持って目の前の業務にあたることで、10年後20年後のコンサルティング能力には変化が出るはずです。

 

 

マンション管理士ってんな仕事?給料は?難易度や試験日程についてのまとめ

以上、マンション管理士の資格についてまとめました。

不動産資格の中でも最上級に難しい&活用方法がまだ一般に浸透していない資格です。

情報を集めて「今」取っておくべきか、そのほかの不動産資格を優先するかをしっかり見極めましょう。

 

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