【TOEIC最重要】関係代名詞の基本と頻出の用法
TOEIC®L&Rテストにおいて最重要文法は何か? と問われたら、真っ先に関係代名詞と答えるでしょう。関係代名詞の基本的な用法から省略形や制限・非制限用法など幅広い理解が求められます。この記事では、TOEICに登場する関係代名詞の基本から頻出の用法を解説していきます。
関係代名詞はTOEIC®の中で最重要の文法
今回は関係代名詞について解説していきます。TOEIC®L&Rテストでは、頻出の文法となっており、文法問題のパート5だけでなく、パート6やパート7の文中にも多用されます。TOEIC®の文法の中では最重要項目といっても過言ではないため、関係代名詞の特性を確認していきましょう。
【関係代名詞の基本特性】
関係代名詞(主にwhich, who, that)が名詞の直後につき、直前の名詞の補足説明をする役割を担っております。実際の使い方を下記の例に見ていきましょう。
[1]I saw the cat which was white and sitting next to the dog.
(私はその犬の隣に座っていた白い猫を見た)
[2]I saw the cat that was white and sitting next to the dog.
(私はその犬の隣に座っていた白い猫を見た)
[3]I saw a woman who was running on the street yesterday.
(私は昨日通りを走っている女性を見た)
まずは、[1]と[2]の例文で関係代名詞の役割を説明します。一度、例文[1]を「I saw the cat.」と「The cat was white and sitting next to the dog.」に分割して接続詞andで繋げ直すと、「I saw the cat, and it was white and sitting next to the dog.」とすることができます。この「and, it」を「which」もしくは「that」で置き換えた文章が[1]と[2]です。
つまり、「接続詞+代名詞」の役割を果たすのが関係代名詞です。「which」もしくは「that」は「モノ」の代名詞として用い、「人」を表すときは「who」を用います。
ここで[1]と[2]の英文は、どこが違うのかと疑問に思う人もいることでしょう。文章自体も「which」と「that」が異なるだけで和訳は同じですが、両者には歴然とした違いがあります。それは、「制限用法」では「that」を使い、「非制限用法」では「which」を使うということです。
簡単に説明すると、犬の横に何匹か猫がいて、自分が見た猫を特定したいとき(範囲を制限)には制限用法の「that」を使います。一方で、犬の横に猫が1匹しかいない場合は、範囲を制限しなくても特定できるので非制限用法となり、関係代名詞の「which」を使用します。
それでは基本を押さえたところで、本題に入りましょう。関係代名詞で間違いやすいところに、関係代名詞自体を省略できるという点があります。実際に当学院の受講生も英文の意訳をする際に、関係代名詞の省略に困惑することが多いです。それでは、関係代名詞が省略できる代表的な2つの例を解説します。
【1】関係代名詞が目的格のとき
・I like the cat which I saw yesterday.(私は昨日見た猫が好きです)
この文では、「the cat」は、関係詞節「which I saw yesterday」の「I saw」の目的語になっています。このときの「which」は、関係代名詞の目的格です。このように目的格として機能する場合、「I like the cat I saw yesterday.」と関係詞を省略することができます。
【2】関係代名詞+be動詞のとき
・I had seen the cat which was found in the park. (私は公園で見つかった猫を見たことがある)
このような例文が頻繁にTOEIC®の問題に出てきますので確認しましょう。この場合、「I saw the cat found in the park.」と書き換えることができます。書き換えた文には、二つの動詞が一つの文の中に存在するため、主語に対する動詞が判別できなくなり、和訳するときにおかしくなってしまう危険性が出てきます。
基本を押さえたところで、次の問題を見てください。
問題:All vegetables sold in Mam-mart are organic and ______ by Department of Agriculture.
(A)certificate
(B)certified
(C)which are certified
(D)certification
まずは主語を確認してみます。間違いやすいですが、問題文の主語は「All vegetable」ではなく、「All vegetables sold in Mam-mart」です。また、主語に対する動詞は「are」です。「sold」を主語に対する動詞だと考えてしまうと、和訳がおかしくなってしまい、解答に時間がかかります。ここでの動詞「are」は、「organic」と空欄部分に並列でかかっています。そのため、正解は受け身の動詞である(B)certifiedになります。
和訳:Mam-martで売られているすべての野菜は全て有機野菜で、農務省から認証を受けています。
関係代名詞はTOEIC®にも頻繁に登場する文法です。基本的な用法はもちろんですが、省略されるパターンも覚えていないとテスト本番で解答する時間がかかってしまいます。また、文法問題だけでなく、長文読解でもスムーズに読み進めていくためには必要不可欠な知識となります。ですので、今一度、関係代名詞について理解を深めていきましょう。