未来形、現在進行形、未来完了形の違いは? それぞれの活用を解説
未来を表現する表現で紛らわしいのが、未来形と現在進行形、未来完了形です。どれも未来を表すということはわかるけれど、それぞれの使い分けについては理解が浅いかもしれません。ここではそれぞれの時制のイメージと間違いやすい未来完了形を中心に解説していきます。
未来完了形は未来のある時点までに起こった出来事を表現する
今回は未来完了形について解説していきます。未来完了形は、現在完了形や過去完了形と同様に経験、継続、完了を表す3つの用法があり、未来のある時点までに起こった出来事が未来のある時点において効果を成している状態を表す動詞の活用形です。さて、より他の時制との区別を明確にするため未来完了形について下の図を見てください。
未来形、未来完了形、現在完了形のイメージ
前述した通り、未来完了形とは、未来のある時点までに起こった出来事が未来のある時点において効果を成している状態を表します。それでは、以下の2つの例文を見てください。
例文1:The task will have been done by next Saturday. (その仕事は次の土曜日までには終了しているだろう)
例文2:The task will be done by next Saturday. (その仕事は次の土曜日までに終わっています)
例文1と2での特定の時点は来週の土曜日です。例文1では、土曜日の時点までに完了していることを表す未来完了形です。つまり、現在から来週の土曜日までの間でのどこかの時点でその仕事は終わっていて、仕事を終えた状態が来週の土曜日時点まで継続していることを表します。
それに対して例文2では、来週の土曜日時点で終了していることを表しており、その時点のみの話をしています。いつ終わったのかは、文中では関係ありません。ちなみに例題1で使用した未来完了形の用法は「完了」です。では、他の2つの用法の例文を見ていきましょう。
【経験用法】
I will have visited Kyoto twice if we travel there again. (もしもう一度そこを訪れたら、私は京都に2回旅したことになる)
【継続用法】
I will have worked for the company for five years next month. (来月には私はその会社に5年間勤めている)
それでは、未来完了形を使った問題を見ていきましょう。
問題:The president of Italian Fast Cuisine Corporation will be glad when he notices that the company ______ for ten years by tomorrow.
(A)will survive
(B)will be survived
(C)will have survived
(D)survived
この問題でまず注目して欲しいことは、「いつのことを述べている文なのか」ということです。文末に「by tomorrow」という特定の時制があるので、「明日まで」という未来を表す動詞が入ることがわかります。「for ten years」を見る限り、「10年間継続してきた」と表現できる継続用法の完了形が入ることもわかります。よって、(C)will have survivedが答えとなります。
【問題の日本語訳】
Italian Fast Cuisine株式会社の社長は、明日で会社が10年続いたということに気づいたら喜ぶだろう。
ここでは未来完了形を見てきました。なかなかTOEIC®の問題には出てきませんが、完了形の概念を理解するためには大切な活用形の一つです。分かりにくい活用を理解することで、動詞の理解がより深まっていくのがわかると思います。