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「舗装工事に関する資格を取得したい」
「土木分野の資格が欲しい」
このような方におすすめなのが「舗装施工管理技術者」という資格です。
本資格は、舗装工事に関する専門的な知識と技術を有することの証明となります。
本記事では、舗装施工管理技術者の合格を目指す上でおすすめの参考書をご紹介していきます。
舗装施工管理技術者試験について
舗装施工管理技術者は、土木工事の中でも舗装工事に特化した資格です。舗装工事は、一般土木工事と異なる専門的な知識や技術が求められます。さらに、限られた作業空間で的確に対処する必要性があり、高い技術力が必要となります。
舗装施工管理技術者の資格は、民間工事の場合でも配置が必要になったり、一般競争入札の参加条件になっていたりと近年需要が高まっています。
それでは舗装施工管理技術者試験の概要に関して以下にまとめていきます。
1級 | 2級 | |
受験資格 | ・大学卒業後、3年以上の実務経験(1年)
・短大または5年制高等専門学校卒業後、5年以上の実務経験(1年) ・高等学校卒業後、8年以上の実務経験(1年) 他 ※( )内は必要な指導監督的実務経験年数 |
・大学卒業後、1年以上の実務経験
・短大または5年制高等専門学校卒業後、2年以上の実務経験 ・高等学校卒業後、3年以上の実務経験 他 |
試験方式 | 一般試験:択一式
応用試験:記述式 |
|
問題数 | 一般試験:60問
応用試験:3問 |
一般試験:60問
応用試験:4問 |
試験時間 | 一般試験:3時間
応用試験:3時間 |
一般試験:2時間
応用試験:2時間 |
受験料 | 15,000円 | 8,000円 |
合格基準 | 一般試験の得点が60%以上かつ、応用試験の得点が60%以上 | |
試験科目 | 【一般試験】
・法規: 舗装工事の施工に必要な法令に関する一般的な知識 ・舗装全般: 舗装工事の施工に必要な土木技術および設計図書等に関する一般的な知識 舗装の設計、材料、施工および補修等に関する一般的な知識 舗装工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、出来形管理、安全管理等に関する一般的な知識 【応用試験】 ・舗装全般: 舗装の設計、材料、施工および補修等に関する専門的な知識を有し、これを技術的に記述できる能力を問う 舗装の施工現場において経験したことを基に、技術的な課題、実施した対策、結果を技術的に記述できる能力を問う |
【一般試験】
・法規: 舗装工事の施工に必要な法令に関する一般的な知識 ・舗装全般: 舗装工事の施工に必要な土木技術および設計図書等に関する一般的な知識 舗装の設計、材料、施工および補修等に関する一般的な知識 舗装工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、出来形管理、安全管理等に関する一般的な知識 【応用試験】 ・舗装全般: 舗装の施工現場において経験したことおよび舗装の設計、材料、施工方法、補修等に関する基本的な知識を問う |
舗装施工管理技術者試験は1級と2級に別れていて、それぞれに受験資格が設けられています。学歴に応じた実務経験も必要となるので詳しくは公式サイトをご確認ください。
試験は、一般試験と応用試験に分かれて行われ、一般試験は択一式、応用試験は記述式となっています。応用問題は選択問題も含まれるので自分の得意な問題に挑戦しましょう。
一般試験は法規、舗装全般について、応用試験は舗装全般について出題されます。一般試験の得点が60%以上かつ、応用試験の得点が60%以上で合格となります。
続いて、舗装施工管理技術者の合格率を見てみましょう。
舗装施工管理技術者の合格率
2022年度 | 2021年度 | 2020年度 | 2019年度 | 2018年度 | |
1級 | 20.4% | 20.1% | 18.5% | 20.2% | 15.9% |
2級 | 45.8% | 48.0% | 32.3% | 35.5% | 26.2% |
舗装施工管理技術者の合格率は1級で20%程度、2級で30〜50%程度となっています。
舗装施工管理技術者試験の対策ポイント
上記項目で見たように、舗装施工管理技術者の合格率は1級で20%程度、2級で30〜50%程度です。2級は普通程度の難易度ですが、1級は少し難しめとなっています。
学習期間の目安としては3ヶ月程度です。しっかり計画を立てて臨みましょう。
それでは舗装施工管理技術者試験の対策ポイントを見ていきましょう。
舗装施工管理技術者試験は、過去問を中心に勉強を進めていくのがおすすめです。資格自体がそれほどメジャーではないため出版されているテキストや問題集の種類は多くはないですが、繰り返し解いて確実に身につけていきましょう。
中でも、応用試験では記述式となるので特に対策が必要です。文章も独特なので過去問演習で慣れておきましょう。自分の経験についても問われるので、こちらはあらかじめ書く内容を決めておき、文章も大まかに作ってから試験に臨むとスムーズに解答できると思います。
舗装施工管理技術者試験のおすすめ参考書
それでは、舗装施工管理技術者試験の対策におすすめの参考書をご紹介します。
1.1級舗装施工管理技術者試験学習セット – 一般&応用試験対応版
2022年度から過去10年で出題された試験問題をまとめ、パソコンで学習ができるようにしたソフトです。一問一答形式で繰り返し学習ができるので、苦手な分野の把握などがしやすいです。
2.2級舗装施工管理技術者試験学習セット – 一般&応用試験対応版
前述のPCソフトの2級版です。こちらも紙の問題集より繰り返し学習がしやすいので、たくさんの問題を解きながら知識をつけたい方におすすめです。購入から1年間スマホで学習ができるサポートもついています。
3.難関突破 1級舗装施工管理技術者試験一般試験〈1〉土木工学・アスファルト編
1級舗装施工管理技術者の一般試験用のテキストで、2冊組になっています。こちらは「土木工学・アスファルト編」ですが、「コンクリート舗装・補修・管理・検査・法規編」もあるので、2冊使って学習すると一般試験の範囲が網羅できます。同シリーズで、応用試験編のテキストもあります。
4.年度別 問題解説集 2級舗装施工管理 一般試験・応用試験 (スーパーテキストシリーズ)
2級用のテキストで、これ一冊で一般試験と応用試験の両方の対策ができます。動画での解説もあるので、内容で躓いてしまった時にも解決しやすいです。
舗装施工管理技術者試験のおすすめ参考書のまとめ
ここでは、舗装施工管理技術者試験のおすすめ参考書をご紹介しました。
舗装施工管理技術者は、高いスキルが必要となる舗装工事において、しっかりと知識や技術があることを証明できる資格です。
ぜひこの機会に舗装施工管理技術者の受験を検討してみましょう。
目次 – 1級舗装施工試験即戦問題集
読者の皆様へ
−本書をより効果的に活用するために−
1級舗装施工管理技士の資格を取得することは,舗装施工技術者にとって欠かすことのできない重要なことです.本試験は,舗装工事に携わる技術者の技術能力を評価し,舗装施工技術の向上と品質確保を目的として,財団法人道路保全技術センターによって実施されています.そのため,本試験を受験するにあたっては舗装施工技術についての幅広い知識と高水準の技術が求められます.
試験合格のためには,日常業務における技術取得はもとより,日々の学習の積重ねが大切です.そして,学習するにあたっては,必要事項を効率的に学び,より実践的な知識を養うことが合格への最短距離です.
本書は,問題を解きながら実力アップが図れるよう,次のように工夫しています.
○ポイント1:各項目の最初のテキストで出題事項をつかめ!
各項目の最初に重要事項をまとめてあります.ここで学ぶことの概要がわかり,「何が問われるのか」が明確にイメージすることができます.
○ポイント2:「問題にトライ」で基礎力チェック!
最初の問題は,基礎的な問題を厳選して掲載しているので,まずは,しっかりと解けるかどうか,実力を試してください.わからない事項は,「解説」と「知識の強化」で弱点補強をすることができます.
○ポイント3:「即戦力アップ」で力試し!
ミニテスト形式で,項目で学んだ事項をチェックできます.重要な数値や用語はここでしっかりと確認してください.
このように,本書を読み終えたときには,しっかりとした知識が頭の中で整理されることでしょう.また,最新の問題を厳選して取り上げ,簡潔に解答したあと,その背景となる事項を解説し,その要点を確認できるようまとめられていますので,初めて学習する方はもちろん,最終的な知識の整理のための学習として利用することもでき,読者の皆様の目的に応じて活用することが可能です.
本書を存分に利用され,見事に合格されることを祈念します.
2006年12月
森野安信
目次
一般試験編
1章 土木工学
1-1 土工
1-2 道路施設
1-3 設計書
2章 舗装工学
2-1 舗装設計
2-2 舖装材料
2-3 配合設計
2-4 舗装施工
2-5 各種舗装施工
2-6 補修
3章 施工管理
3-1 施工計画
3-2 安全管理
4章 管理·検査
4-1 出来形·品質管理
4-2 出来形·品質検査
5章 法規
5-1 舗装関連法規
5-2 再生資源関連法規
5-3 環境関連法規
応用試駿編
1章 経験記述
2章 舗装設計例題
3章 舗装材料例題
4章 舗装の施工例題
5章 舗装補修例題