臭気判定士は、工場や会社の施設から発生する臭気問題の解決に向け、においの測定や管理を行う技術職です。悪臭防止法にて定められた「嗅覚測定法」を用いて測定を行う場合はこの資格が必要です。

「においのスペシャリスト」ともいえる臭気判定士ですが、どのように働いているのでしょうか。ここでは、臭気判定士の働き方について紹介したいと思います。

依頼をもとにひたすら嗅ぐ

臭気判定士は、一般的に分析サービス業関連の会社に就職し、そこに寄せられた依頼をもとに調査、報告を行うのが仕事です。臭気判定士はにおいを嗅ぐことが専門ですが、その内容も様々です。食品メーカーでの調査であったり、消臭剤の開発のため色々な悪臭を嗅いだりと大変な作業となります。ですが悪臭原因の調査と解決が基本のため、毎日悪臭を嗅ぎ続けなければならない辛い仕事であるともいえます。

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臭気判定士は独立できる?

臭気判定士はこの後詳しく説明するように、日々依頼がくるとは限りません。そうした中で、自身の会社のバックアップは重要になります。現段階ではそのような事情から独立することはおすすめできません。しかし、参考として独立することによるメリットを紹介しておきます。

報酬は全て手元に

当然ですが、独立することによって依頼料等の報酬は全て自分のもとに来ます。臭気トラブルが多く起きている地点で働いている場合は、独立を考えても良いかもしれません。

依頼を独占できるかも

臭気判定士を派遣する会社では、報酬が高くなりにくい個人からの依頼や、裁判に発展するリスクのある依頼においては、会社全体の信用に関わるためなかなか受けません。そこに狙いを定め、請け負うことでその分野の依頼をほぼ独占できます。独立ならではの柔軟な対応を生かした働き方になります。

副業をしている人も

臭気判定士をされている方には、ブログ運営を行なっている方も多くいらっしゃいます。臭気判定士は現場での作業となるため、依頼頻度の偏りが起こりやすいです。そうなってしまうと収入面も不安定になってしまうため、空いた時間を活用して別な副業を行うケースも少なくないようです。

全国では令和元年度だけで12,000件を超える苦情が確認されており、発生している数だけを見ると需要が高いと思われがちですが、実際には立地といった部分から偏りが生じてしまいます。臭気判定士として働く場合は、働く場所についても考慮するようにしましょう。

臭気判定士の働き方のまとめ

以上、臭気判定士の働き方について紹介しました。

臭気判定士は需要こそあるものの、多様な働き方が確立されているとは言い難い資格であることがお分かり頂けたかと思います。しかし、環境を重んじる風潮があることから、今後開拓される可能性は十分あり得ます。取得しておいて損はない資格ではあるので興味を持った方は受験してみてはいかがでしょうか。

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