ホームインスペクター(住宅診断士)とは

ホームインスペクター(住宅診断士)とは、第三者的な立場から専門的な知識をもってホームインスペクション(住宅診断)を行うための資格です。目視による診断で判明した劣化状況や不具合、改修などのコストや時期などを消費者に伝えることで、住宅取引の適正化につながると考えられています。

ホームインスペクションは、基本的な住宅の状態を調べる診断方法であり、健康診断のようなものです。ホームインスペクションでの結果を踏まえて、気になった箇所を詳しく調べることもあります。

ホームインスペクターは民間資格であり、ホームインスペクターと名乗るには、協会への登録が必要です。

ホームインスペクターになるには

ホームインスペクターとして活動するには、日本ホームインスペクターズ協会(JSHI)が実施しているホームインスペクター資格試験に合格することと試験合格後にJSHIの認定会員として登録する必要があります。

登録後は2年ごとに講習を受講し、更新することで、登録が維持されます。


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出典:出版社HP

ホームインスペクター資格試験の概要

ホームインスペクター資格試験は、誰でも受験することができます。
受験料は2021年度で15,000円(税込)です。
試験日は、年によって異なるため、実施団体の公式ホームページなどから最新の情報を確認してください。



試験の出題範囲は例年、以下のようになっています。

・住宅に関わる建築の法規や実務範囲のガイドラインに関すること
・主に木造住宅、マンションの構造部材等の名称に関すること
・住宅の給排水、衛生、空調、電気設備等などに関する呼称や一般的な仕様に関すること
・木造住宅、マンションの施工に関すること
・木造住宅、マンションの劣化の判断に関すること
・住宅の調査・診断方法に関すること
・報告書の作成に関すること
・一般的な住宅の売買・取引の形態や契約に関すること
・業務に関するコンプライアンス、モラル、マナーに関すること

出題の傾向は、2021年度第14回試験において、次のように示されています。

建築分野……概ね15問
診断分野……概ね25問
不動産分野……概ね5問
倫理分野……概ね5問

建築分野と診断分野が大きな割合を占めていることがわかります。



出題形式は、四肢択一式の問題が50問出題されるようになっています。CBT方式の試験です。試験会場はCBTのテストセンターから選べます。
合格率は毎年変動していますが、例年25〜35%の間で推移しています。
合格点については、総合得点が合格点以上かつ分野別の得点が基準点以上で合格となっています。基準点は回によって異なります。

合格の基準がその回によって変化しますが、公式の問題集や講座でしっかりと学習すれば、合格できる試験になっています。

ホームインスペクター資格試験の対策法

ホームインスペクター資格試験の対策法は、テキストと過去問題集を使った学習が一般的です。そのほかには、Webでの資格試験対策講座を受講することも考えられます。
講座の受講を迷った場合には、過去問を確認してから受講するかを判断するのがおすすめです。

ただ、どのような進め方であっても、過去問演習が中心の学習がメインとなります。公式過去問題集が販売されているので、それを入手して演習することが基本になります。

ホームインスペクターの概要のまとめ

ホームインスペクターの概要とホームインスペクター資格試験について紹介しました。

ホームインスペクターは、中古不動産市場が拡大していくと考えられている日本で、今後活躍の場が広がると見られています。第三者的な立場から、住宅の診断を行いたいと考えている方は、取得を検討してみてはいかがでしょうか。


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