防災士試験対策委員会 (著)
出版社 ‏ : ‎ Independently published、出典;出版社HP

 

 

 

 

 

 

問1「防災士」の基本的な役割について、正しいものを選びなさい。

⑴防災士は、大規模災害時には国や自治体の防災機関の正式な指揮命令系統に入り、常に公的救助隊員として活動する。

⑵防災士は資格取得者であるため、災害発生時には必ず現地へ行き、消防活動や人命救助を直接行わなければならない。

⑶防災士は、自助・共助・協働の考え方をもとに、平時からの備えを進め、災害時には地域や職場で適切な行動を促す役割が期待される。

 

 

 

 

 

【答え】⑶

【解説】防災士は、公的機関の隊員として指揮命令系統に入る立場ではなく、地域・職場・家庭で防災力を高める担い手としての役割が中心です。平時の備えや啓発、災害時の適切な判断・声かけ・連携などが期待されるため、⑶が正しいです。⑴・⑵は公的救助機関の役割と混同しています。

 




問2危機管理における情報伝達と意思決定の原則について、正しいものを選びなさい。

⑴危機管理では統制を重視するため、情報収集も意思決定も上位者が主導する「トップダウン」を基本とする。

⑵危機管理では、現場情報は下位から上位へ上げる「ボトムアップ」、対応方針の決定と指示は上位から下位へ出す「トップダウン」を基本とする。

⑶危機管理では、現場の柔軟性を優先するため、情報伝達も意思決定も現場主導の「ボトムアップ」を基本とする。

 

 

 

 

 

 

 

【答え】⑵

【解説】危機管理では、まず現場の状況を正確に把握する必要があるため、情報は「ボトムアップ」で吸い上げます。一方で、方針や命令は全体の統一性が必要なので「トップダウン」で伝達するのが原則です。したがって⑵が正しいです。

 




問3阪神・淡路大震災と東日本大震災に関する記述として、正しいものを選びなさい。

⑴阪神・淡路大震災では、建物倒壊などの影響による圧死・窒息死が多くを占め、住宅の耐震化の重要性が改めて認識された。

⑵阪神・淡路大震災では、犠牲者の半数以上が災害現場での救助活動中の二次被害によるものであった。

⑶東日本大震災では、犠牲者の主な死因は地震の揺れそのものによる外傷であり、津波の影響は限定的であった。

 

 

 

 

 

 

【答え】⑴

【解説】阪神・淡路大震災では、建物倒壊に伴う圧死・窒息死が多く、耐震化の重要性が強く認識されました。⑵は事実と異なり、⑶も東日本大震災の実態(津波被害が大きい)に反するため誤りです。

 

 




問4
2016年に発生した熊本地震について、正しいものを選びなさい。

⑴建物被害は、1981年の建築基準法改正以前に建てられた木造住宅で目立ち、耐震診断・耐震補強の重要性が改めて注目された。

⑵1981年以降に建てられた建物には被害がほとんど見られなかったため、既存建物の耐震対策を進める必要はない。

⑶2000年以降に建てられた建物にも被害が見られたため、現行の耐震基準はすべて無意味であり、全面的な制度廃止が必要である。

 

 

 

 

 

【答え】⑴

【解説】熊本地震では、特に旧耐震基準の木造住宅で被害が目立ち、耐震補強の必要性が再認識されました。⑵は「対策不要」としており不適切、⑶も被害の存在をもって現行基準全体を否定しており極端で不適切です。

 




問5「帰宅困難者」の行動として、正しいものを選びなさい。

⑴家族の安否確認を急ぐため、交通機関が止まっていても、できるだけ早く一斉に徒歩帰宅を開始するべきである。

⑵帰宅困難者は安全確保を最優先とし、むやみに移動を始めず、情報収集を行ったうえで一時待機や時差帰宅などを検討するべきである。

⑶帰宅困難者は全員が地域の避難所に直行し、住民向け支援を同じ条件で必ず受けることを原則とする。

 

 

 

 

 

【答え】⑵

【解説】大規模災害時には、一斉帰宅により混乱や二次災害のリスクが高まるため、安全確保と情報収集を優先し、勤務先での一時待機や時差帰宅などを検討することが重要です。したがって⑵が正しいです。⑴・⑶はいずれも現実的・安全上の観点から不適切です。




 

問6大規模地震の発生時に、やむを得ず車を道路上に残して避難する場合の自動車運転者の行動として、正しいものを選びなさい。

⑴周囲の活動の妨げにならないように、必ず近くの駐車場まで運転して車を移動させてから避難する。

⑵場所を問わずその場ですぐ停止し、盗難防止のためドアを施錠してエンジンキーを持って避難する。

⑶交差点付近を避け、道路の左側に寄せて停車し、エンジンキーはつけたまま、ドアはロックせず、車検証などの貴重品を持って避難する。

 

 

 

 

 

【答え】⑶

【解説】大規模地震時に車を放置して避難せざるを得ない場合は、緊急車両の通行を妨げないよう交差点を避け、道路左側に寄せて停車させることが基本です。また、必要に応じて車両を移動できるようエンジンキーはつけたまま、ドアはロックしない対応が推奨されます。⑴・⑵は緊急対応の妨げや混乱につながるおそれがあります。




問7「災害用伝言板サービス」について、正しいものを選びなさい。

⑴被災地で電話がつながりにくいときに、被災者や家族などが文字で伝言を登録し、インターネット等を通じて確認できるサービスである。

⑵被災者や家族などが音声メッセージを録音・再生して安否を確認する、音声中心のサービスである。

⑶災害時の最新ニュースや行政からの発表を音声で聞くことを主な目的とした情報配信サービスである。

 

 

 

 

 

【答え】⑴

【解説】「災害用伝言板サービス」は、通信が集中して通話しにくい際に、文字情報で安否や状況を登録・確認するための仕組みです。⑵は主に「災害用伝言ダイヤル(171)」の説明に近く、⑶はニュース・行政情報配信の説明であり、災害用伝言板サービスの説明としては適切ではありません。




問8ガスを使用中に大きな地震が発生した場合の行動として、正しいものを選びなさい。

⑴揺れている最中でもすぐに動き回り、使用中のガス器具をすべて止めに行く。

(2)まず身の安全を確保し、揺れがおさまってからガス器具を止める。

⑶マイコンメーターが自動停止するので、ガス器具や元栓の確認は不要である。

 

 

 

 

【答え】⑵

【解説】強い揺れの最中に無理に移動すると、転倒・落下物・ガラス破片などで負傷する危険があります。まずは身の安全を確保し、揺れがおさまってから火を消し、必要に応じてガス栓・元栓を確認するのが基本です。⑶のように「自動停止するから確認不要」と考えるのは不適切です。

 




 

問9「通電火災」について、正しいものを選びなさい。

⑴地震で電柱が倒れ、切れた電線が建物に接触して発生する火災だけを指す。

(2)地震の揺れで転倒した電気器具が可燃物に触れて起きる火災を、停電の有無に関係なくすべて指す。

(3)地震で転倒・損傷した電気器具や配線が、停電後に電気の供給が再開された際に発火し、可燃物に燃え移って起きる火災である。

 

 

 

 

 

 

【答え】⑶

【解説】通電火災は、地震直後ではなく、停電からの復旧(再通電)時に発生することがある火災です。倒れた電気ストーブや損傷した配線などが再通電で発熱・発火し、周囲の可燃物に着火して起こります。したがって⑶が正しいです。

 

 

問10大規模地震に伴う上水道の機能低下や復旧に関する記述として、正しいものを選びなさい。

⑴日本の上水道施設は多くが地下にあるため、地震時でも被害は小さく、復旧は短時間で完了しやすい。

⑵日本の配水管の損傷では、継ぎ手部分の破損や抜け出しなどが主な要因の一つとなる。

⑶日本の配水管は全体として高い耐震性を備えているため、地震による損傷は基本的に発生しにくい。

 

 

 

 

 

【答え】⑵

【解説】地震時の上水道被害では、配水管そのものだけでなく、継ぎ手の破損・離脱(抜け出し)などが断水の大きな要因になります。地下埋設であっても地盤変状や揺れの影響を受けるため、⑴・⑶のように「被害が小さい/損傷しにくい」と一般化するのは不適切です。

 

防災士試験対策委員会 (著)
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問11ビル内、地下街、劇場で地震に遭遇した直後の行動として、正しいものを選びなさい。

⑴ビル内では早く避難することを優先し、停止前でもエレベーターを使って地上へ向かう。

⑵地下街では、揺れが収まるまで壁際や太い柱の近くで身を守り、安全を確保する。

⑶劇場では、係員の案内を待たずに観客が各自で非常口へ殺到して避難する。

 

 

 

 

 

【答え】⑵

【解説】地震直後は、まずその場で身の安全を確保することが最優先です。地下街では、落下物や転倒に注意しながら壁や太い柱の近くで揺れが収まるのを待つ行動が適切です。⑴のエレベーター使用は閉じ込めの危険があるため不適切、⑶のように係員の指示を待たずに一斉行動すると混乱や将棋倒しの危険が高まります。



 

 

 

 

 

 

問12国土交通省が「広域避難場所」を示す図記号として採用し、総務省消防庁も推奨しているマークとして、正しいものを選びなさい。

 

【答え】③

【解説】広域避難場所を示す図記号として用いられるのは③のマークです。①は医療・救護を連想させる記号、②は火災・避難関連を連想させる図であり、広域避難場所の図記号とは異なります。

 




問13避難所での避難者の生活スペース(最低限の目安)として、正しいものを選びなさい。

⑴最低でも、2m2あたり3人を目安とする。

⑵最低でも、2m2あたり2人を目安とする。

⑶最低でも、2m2あたり1人を目安とする。

 

 

 

 

 

 

【答え】⑶

【解説】避難所では、過密状態を避けつつ最低限の生活空間を確保する必要があり、基準の目安としては「2㎡あたり1人」が適切です。⑴・⑵は過密となり、衛生面・健康面・プライバシー面で問題が大きくなります。




問14クラッシュシンドローム(挫滅症候群)について、正しいものを選びなさい。

⑴クラッシュシンドロームが疑われる人には、水分摂取を避ける必要があるため、水や飲料を与えてはいけない。

⑵倒壊建物などで長時間四肢が圧迫されていた場合は、状態確認や救助体制を整えずに安易に圧迫を解除しないほうがよい。

⑶クラッシュシンドロームとエコノミークラス症候群は、いずれも倒壊物による圧迫が主な原因で発生する。

 

 

 

 

 

 

【答え】⑵

【解説】クラッシュシンドロームでは、長時間圧迫された部位を急に解除すると、体内に有害物質が一気に回って重篤化するおそれがあります。そのため、安易に圧迫を取り除かず、救助・医療対応を意識して慎重に対処することが重要です。⑶はエコノミークラス症候群の原因説明として誤りです。

 

 




問15災害医療における「トリアージ」について、正しいものを選びなさい。

⑴トリアージとは、災害時要配慮者(高齢者・障害者・乳幼児など)を一律に最優先で治療するための仕組みである。

⑵トリアージとは、救助を先に求めた人や、先に搬送された人から順番に治療することを原則とするものである。

⑶トリアージとは、限られた医療資源の中で一人でも多く救命するため、負傷者の重症度・緊急度に応じて治療優先度を決め、迅速に選別することである。

 

 

 

 

 

 

【答え】⑶

【解説】トリアージは、災害時など医療資源が不足する状況で、できるだけ多くの命を救うために治療の優先順位を決める仕組みです。先着順や属性だけで決めるものではなく、重症度・緊急度などを踏まえて判断するため、⑶が正しいです。



問16火災保険および地震保険に関する記述として、正しいものを選びなさい。

⑴地震を原因とする火災(延焼拡大を含む)による損害を補償対象にするには、火災保険に加えて地震保険への加入が必要となる。

⑵火災保険に加入していれば、地震による倒壊は補償されないが、地震を原因とする火災による損害は自動的に補償される。

⑶地震保険は、火災保険と切り離して単独で契約することができる。

 

 

 

 

 

 

【答え】⑴

【解説】地震・噴火・津波を原因とする損害(地震火災を含む)は、通常の火災保険だけでは補償されず、地震保険の契約が必要です。地震保険は火災保険に付帯して契約する仕組みであり、⑵・⑶は誤りです。

 

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問17「内水氾濫」に関する記述として、正しいものを選びなさい。

⑴河川の堤防が決壊して川の水が市街地へ流れ込む現象を、内水氾濫という。

⑵ハザードマップが作成・公表されていれば、想定外の浸水は起こらないため、それだけで十分に安全である。

⑶都市部などで排水能力を超える雨が降り、下水道や側溝などから水があふれて浸水する現象を内水氾濫という。

 

 

 

 

【答え】⑶

【解説】内水氾濫は、雨水の排水処理が追いつかず、下水道・側溝・排水路などから水があふれて発生する浸水を指します。⑴は主に外水氾濫(河川氾濫)の説明であり、⑵はハザードマップの役割を過信していて不適切です。

 



 

問18「土石流」に関する記述として、正しいものを選びなさい。

⑴岩石・土砂・流木などが豪雨等による水と混ざり合い、一体となって渓流や斜面を一気に流れ下る現象をいう。

⑵地震などをきっかけに、斜面の土塊が比較的まとまった形でゆっくり滑り出す現象をいう。

⑶火山噴火で噴出した高温の溶岩が、火山斜面を流れ下る現象をいう。

 

 

 

 

 

【答え】⑴

【解説】土石流は、土砂・岩石・流木などが水と一体となって急速に流れ下る現象です。⑵は地すべりに近い説明、⑶は溶岩流の説明であり、いずれも土石流の定義とは異なります。

 

 

 

問19「火砕流」に関する記述として、正しいものを選びなさい。

⑴噴出した溶岩そのものが高温のまま火山斜面を流下する現象をいう。

⑵高温の火山灰・軽石・岩片・ガスなどが混ざった流れが、火山斜面を高速で流れ下る現象をいう。

⑶火山灰や噴石が降雨・融雪水と混ざって流れ下る現象(泥流)をいう。

 

 

 

 

 

【答え】⑵

【解説】火砕流は、高温の火山灰・火山ガス・岩片などが一体となって高速で流下する非常に危険な現象です。⑴は溶岩流、⑶は火山泥流(ラハール)に関する説明であり、火砕流とは異なります。

 

 

問20台風による高潮に関する記述として、正しいものを選びなさい。

⑴高潮は、主として気圧変化と強風の影響で発生し、特に低気圧化と強風が重なると発生しやすくなる。

⑵高潮は、台風中心付近の高気圧と強風により海面が押し下げられて発生する現象である。

⑶高潮は、台風中心付近の低い気圧と強風によって発生し、気圧低下による海面上昇と吹き寄せの影響で起こりやすくなる。

 

 

 

 

【答え】⑶

【解説】高潮は、台風などに伴う「気圧の低下」と「強風(吹き寄せ)」が主な要因で発生します。台風中心付近は低圧で、海面が上がりやすくなり、さらに強風で海水が沿岸に吹き寄せられることで潮位が上昇します。⑵は気圧の説明が逆で誤りです。※⑴は表現がやや一般的ですが、高潮の仕組みを問う設問としては⑶がより正確です。

 

 

問21津波と避難に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴津波注意報・警報を確認したら、まず落ち着いて家財の整理や戸締りを済ませてから避難を開始する。

(2)強い揺れを感じた場合や津波注意報・警報が発表された場合は、何よりも避難を優先し、高台へ向かう。高台がない地域では、鉄筋コンクリート造の建物などのより高い階へ避難する。

⑶揺れの後は、津波の到達状況を自分の目で確認してから避難したほうが安全である。

 

【答え】⑵

【解説】津波避難では「まず逃げる」が最優先です。家財の持ち出しや戸締り、海の様子の確認を優先すると避難が遅れ、非常に危険です。高台への避難を基本とし、高台がない場合は津波避難ビル等の高い場所へ避難するため、⑵が正しいです。



 

問22「活断層」に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴日本国内の活断層は、調査が進んでいるため、すべて位置と規模が完全に把握されている。

⑵活断層による地震の発生間隔(再来間隔)は一様ではなく、比較的短いものから非常に長いものまで幅がある。

⑶現在の科学技術により、活断層が次にいつ動くかを日時レベルで正確に予測できる。

 

【答え】⑵

【解説】活断層の再来間隔は断層ごとに異なり、一定ではありません。すべての活断層が把握されているわけでもなく(⑴誤り)、発生時期を日時レベルで正確に予測することもできません(⑶誤り)。したがって⑵が正しいです。

 

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問23「海溝型地震」に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴海溝型地震は、必ず海洋プレート内部だけで発生し、プレート境界では発生しない。

⑵阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震は海溝型地震で、主な被害は津波であった。

⑶海洋プレートが陸側プレートの下へ沈み込み、境界付近にひずみが蓄積して、陸側プレートが跳ね上がることで発生するタイプの地震がある。

 

【答え】⑶

【解説】海溝型地震は、海洋プレートの沈み込みに伴ってプレート境界などで発生する地震で、ひずみの蓄積と解放が大きな要因です。⑴は「必ずプレート内部」としており誤り、⑵の兵庫県南部地震は活断層による内陸地殻内地震で海溝型地震ではありません。よって⑶が正しいです。

 

 

問24「首都直下地震」に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴首都直下地震は、首都圏の直下で発生しうるプレート境界・プレート内・活断層などを震源とするM7クラスの地震群を想定した概念である。

(2)首都直下地震とは、関東地方の活断層だけを震源とするM5〜6程度の地震を指す。

⑶首都直下地震とは、相模トラフ沿いで繰り返し発生するM8〜9クラスの海溝型巨大地震のみを指す。

 

【答え】⑴

【解説】「首都直下地震」は、首都圏直下で想定される複数タイプのM7クラス地震を含む考え方で、震源は活断層に限られません。⑵は規模・対象が限定的すぎ、⑶は関東地震タイプなどの巨大地震(相模トラフ沿い)に限定しており、首都直下地震の説明としては不適切です。



 

問25南海トラフで発生する地震について、正しいものを選びなさい。

⑴南海トラフ地震に伴って想定される被害は局地的であり、主に一部沿岸地域に限られるため、広域的な影響は小さい。

⑵南海トラフで発生する地震の想定震源域は東海〜九州沖の広い範囲に及び、強い揺れ・津波・交通や物流の混乱など、広域的な影響が想定される。

⑶南海トラフ地震の想定震源域は四国沖のみで、東海地方や九州地方への影響は基本的に想定しない。

 

【答え】⑵

【解説】南海トラフ地震は、東海から九州沖にかけての広い領域で発生が想定され、広範囲で強い揺れや津波、社会・経済活動への大きな影響が懸念されます。⑴・⑶はいずれも想定範囲や影響を過小評価しており不適切です。

 

 

 

 

問26「長周期地震動」について、正しいものを選びなさい。

⑴長周期地震動とは、周期の短い細かな揺れが中心であり、主として低層の木造住宅に大きな影響を与える現象である。

(2)長周期地震動とは、震源のごく近くでのみ発生する強い揺れであり、遠方の都市部にはほとんど影響しない。

⑶長周期地震動とは、ゆっくり大きく揺れる周期の長い地震動であり、特に高層ビルや長大構造物への影響が懸念される。

 

【答え】⑶

【解説】長周期地震動は、周期の長いゆったりとした揺れで、高層ビル・超高層マンション・長大橋などが大きく揺れやすいことが特徴です。⑴は短周期地震動のような説明になっており不適切、⑵も遠方の大都市圏で影響が問題になる点と合いません。

 

 

問27「罹災証明」に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴罹災証明とは、市町村が被害の状況を調査し、その確認結果に基づいて住家などの被害程度を証明するものである。

(2)罹災証明とは、被災者に対して復旧資金を直接支給する制度そのものをいう。

(3)罹災証明とは、建物の応急危険度を判定し、立ち入りの可否を示して二次災害を防止する制度である。

 

【答え】⑴

【解説】罹災証明書は、市町村が住家等の被害状況を調査し、被害程度を証明するものです。各種支援制度の申請時に必要となることがありますが、⑵のように「現金を支給する制度そのもの」ではありません。⑶は「被災建築物応急危険度判定」などの説明に近く、罹災証明の説明としては誤りです。

 

 

問28「タイムライン」に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴タイムラインとは、避難所生活を円滑にするための生活時間表であり、主に避難所運営の改善を目的とするものである。

(2)タイムラインとは、災害の進行を見越して、時間軸に沿って関係者があらかじめ取るべき行動を整理したもので、特に水害時に有効性が期待される。

⑶タイムラインとは、発災後72時間の救助活動だけに限定して使う行動計画であり、事前の避難行動には用いない。

 

【答え】⑵

【解説】タイムラインは、災害発生前から時間経過に応じて「いつ・誰が・何をするか」を整理する防災行動計画です。特に台風・豪雨・洪水など、ある程度予測可能な水害で有効とされています。⑴は避難所の時間割の説明であり、⑶は用途を発災後72時間に限定していて誤りです。


 

防災士試験対策委員会 (著)
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問29「地区防災計画」に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴地区防災計画とは、地域の住民や事業者などが主体となって、自発的に作成する地域の防災活動に関する計画である。

⑵地区防災計画とは、都道府県や市町村の防災担当部局が、防災基本計画に基づいて行政計画として作成するものである。

⑶地区防災計画とは、国が全国一律の地域活動の実施内容を定めて作成する計画である。

 

【答え】⑴

【解説】地区防災計画は、地域コミュニティ(一定地区の居住者・事業者など)が主体となって作成する計画です。行政が作る法定の地域防災計画とは性格が異なります。したがって⑴が正しく、⑵・⑶は行政計画や国の計画と混同しているため誤りです。

 

 

問30「事業継続計画(BCP)」に関する記述で、正しいものを選びなさい。

⑴事業継続計画(BCP)は、作成して終わりではなく、訓練や状況変化を踏まえて定期的に点検・見直しを行うことが重要である。

(2)事業継続の取り組みは、現場担当者だけで完結させるべきであり、経営者は基本方針の策定や意思決定に関与しない。

⑶事業継続の取り組みは、企業の利益確保には役立つが、取引先・雇用・地域社会への影響低減にはほとんど寄与しない。

 

【答え】⑴

【解説】BCPは、作成後も訓練・演習や組織変更、設備更新、取引先の変化などを踏まえて継続的に見直すことが重要です。⑵は経営層の関与を否定しており不適切、⑶もBCPが地域経済やサプライチェーンの安定に寄与する面を無視しているため誤りです。

参照:公式テキスト(書籍/PDF/無料等)



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