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そもそもDIYアドバイザーとは
「DIY」という言葉は、家の修理や家具の製作している方でしたらよく耳にするかもしれません。「DIY」とは、「Do it yourself」(あなた自身でやる)という言葉の意味です。これは「日曜大工」などプロではないが、自分自身で身の回りのモノを修理、あるいは作り上げていくことを指します。
今回紹介する「DIYアドバイザー」という資格では、その「DIY」をする人々にアドバイスや相談などの補佐をしていくのに役立ちます。
家の修理を自分でできるようになりたい方、家具や小物作りに興味ある方もそうですし、それらを始めようとする初心者のお手伝いをしたいと考えている方にお勧めできる資格です。
DIYアドバイザーの試験概要
「DIYアドバイザー」は、一般社会法人日本DIY・ホームセンター協会が主催している民間資格です。試験概要は以下の通りです。
受験資格 | 試験が行われる年の4月1日に年齢満18歳以上になる方 学歴・性別国籍などは問わない |
試験の種類 | 一次試験(学科)と二次試験(実技) |
問題形式 | 一次試験: 試験時間60分・○×選択形式120問(CTB方式) |
二次試験: 指定した材料と道具を使って、グループで作業(対面) (ただし、1次試験通過しないと受験できない) |
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試験内容 | 一次試験: 住宅あるいは住宅設備機器に関する基礎知識・DIY商品と方法と関連法規の知識・その他のDIYに関する知識 |
二次試験: DIYに関する実技の能力・DIYerの相談内容を正しく理解し、これに基づいて的確に指導助言を行う能力 |
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会場 | 一次試験:全国のテストセンター
二次試験:東京・大阪 |
申込方法 | インターネット(ただし一人一回、重複した場合は最初の結果で判断) |
受験料 | 14,630円 |
学科で行う一次試験と実技で行う二次試験があります。毎年1回しか行われませんので、すぐに受験したい方は注意を。(この記事での今年の申し込み期間は2022年6月13日〜7月13日までだったので、受験できるのは来年です。)
一次試験はコロナ渦の影響により、1ヶ月間の中の1日でテストセンター会場のPCにて受験することができます。そしてその次の二次試験で受からなかった場合は、次の年から二年間、一次試験免除ができます。
二次試験では実技試験ですので、東京・大阪で対面実施となります。手工具やドライバドリルなど、DIYでは欠かせない道具を使いますので、合格するにはその練習時間が必要となります。
これらの試験対策としましては、各試験前に学科研修、実技研修がありますので、申し込むと良いでしょう。
そして通信教育「DIYアドバイザー試験対策」コースもありますので、自分に合った方法で合格していきましょう。
また参考書が、「学科・過去問題集」「実技・過去問題集」
「DIYアドバイザーハンドブック」「DIYアドバイザーハンドブック[技能編]」
「DIY商品の解説」「DIY映像(DVD)教材[道工具編]、[電動工具編]、[塗装・接着編]」
と豊富ですので、独学で学ぶことも可能です。(ただし初心者は、研修か通信教育の方が良いかもしれません。)
合格したらDIYアドバイザーになれる!というわけでなく、
14,300円の登録料を支払う必要があります。(ただし登録しなければ履歴書に書けないわけではありません。)
その後、郵送でDIYアドバイザー認定証交付が届き、晴れてDIYアドバイザーになれます!注意事項ですが、有効期間5年ですので更新必須です。
以上がDIYアドバイザーの概要説明です。
昨年2021年の試験結果では、一次試験の合格率は47.8%、二次試験の合格率が60.0%と一次試験の合格率が低いので念入りに対策しましょう。
また、二次試験合格後のDIYアドバイザー登録ですが、合格者ほとんどが登録しています。(登録しないとアドバイザーとしての仕事が難しいです。)
金額がかかってしまいますが、DIY関係のお仕事がしたい、家の修理の技術力をアップしたい方は是非検討してみてください。
DIYアドバイザー試験の履歴書への記入方法
DIYアドバイザーの試験の履歴書は
令和○年○月○日 DIYアドバイザー資格試験 合格
令和○年○月○日 DIYアドバイザー資格試験 登録
のように記入すれば十分でしょう。
ここで注意したいことは、取得した年月日を正確に記入することです。
どの資格を記載する際にも、当然のことですが、資格の名称は正確に記入しましょう。
DIYアドバイザー試験は就活に役立つのか。
これまでDIYアドバイザーについて説明してきましたが、この資格が果たして就職活動、あるいは就職先に役立つのかの解説をしていきたいと思います。
基本的にDIYアドバイザーの資格が活かせる仕事は、
ホームセンター・工具や材料の製造販売メーカー・工具専門店
があります。
また企業の方で経験を積んだら、個人でカルチャースクールの先生としてDIYアドバイザーしていく方法もあります。
まずはじめにホームセンターですが、先程出した仕事の中で一番求人数が多く、一番仕事に活かしやすいです。
というのも日本全国に展開されており、多くのDIY初心者のお客様が集まってきますので、DIY好きのあなたならこの仕事は向いているでしょう。
次に工具や材料の製造販売メーカーです。
先程のホームセンターと比べたら、まるっきり資格が活かせるというわけではないのですが(アドバイザーとしてではなく、営業や生産管理職などの仕事になる。)、資格勉強で培われた工具や住宅に関する知識が活かされますので、就活の幅を広める選択肢として良いでしょう。
次は工具専門店です。こちらもDIYアドバイザーのような仕事というよりかは、接客・レジの仕事がメインの場所が多いです。ただし工具の整理やお客様に勧めるときに、工具の知識や住宅の知識が活かされると考えます。
最後にカルチャースクールの先生ですが求人数が少なく、DIYの知識よりかは先生経験の有無の方が問われるようです。しかし、絶対にその資格がないとその仕事はできないということではないので、この仕事でやりたい熱意を伝える方が大切です。
また個人で開講する方法がありますが、工具費や作業台など、様々なものや場所の確保する必要があり、生徒がどれくらい来るのかによって仕事で賄えるかどうか変わってきますので、最初は副業として働くと良いでしょう。
ここまで解説してきましたが、DIYアドバイザーが直接活かせる仕事は、
ホームセンターとカルチャースクールであることがわかりました。
ただし、就活難易度的にはホームセンターの方がかなり容易です。
就活の幅を広めて、工具や材料の製造販売メーカーや、工具専門店の検討をすると良いでしょう。
就職先で役立つのは以上の内容でわかりましたが、就職活動でDIYアドバイザーも役に立つでしょうか?
答えは「役に立つが絶対必要ではない」です。その解説を以下にしていきます。
まず、2021年度のDIYアドバイザーの合格登録者の分布図を下に示します。
一般社団法人日本DIY・ホームセンター協会HP
この図からわかることは、主に小売業で働いている方で30歳未満の方が多いことがわかります。
そして業種別の円グラフに学生の欄が書かれていないことから、ホームセンターや工具専門店などの小売業に就職してから取得している方が主流であることもわかります。
ですので、「この資格がなきゃ就職で影響する」ということはないです。
ただし取る必要がないというわけでもなく、取得したらDIYに本当に興味があるんだなと面接官に思われますので、本当に興味のある方は就職するまで時間のある1、2年生の時に取得すると良いでしょう。(3、4年になるとゼミ活動や就職活動で忙しくなるので、取得するなら、早い方が良いです。)
DIYアドバイザー試験のまとめ
ここまで、DIYアドバイザーの概要、履歴書への記入方法、就活に役に立つのかについて解説してきました。
就職活動をしている、または準備をしている方の参考になれたら凄く嬉しいです。
以下にまとめておきます。
記入方法:
令和○年○月○日 DIYアドバイザー資格試験 合格
令和○年○月○日 DIYアドバイザー資格試験 登録
- DIYアドバイザーは家具や小物作りに興味ある方、それらを始めようとする初心者のお手伝いをしたいと考えている方にお勧め!
- 毎年1回、学科で行う一次試験(テストセンター)と実技で行う二次試験(東京・大阪で対面)がある。
- 各試験前の学科研修、実技研修or通信教育「DIYアドバイザー試験対策」コースで試験対策することがおすすめ!
- DIYアドバイザーになるには、合格後の登録が必須!(5年更新)
- DIYアドバイザーが直接活かせる仕事は、ホームセンターとカルチャースクール(ただし就職難易度はホームセンターの方が易しい)
- 就活の幅を広めて、工具や材料の製造販売メーカーや、工具専門店もあり!
- 多くの合格登録者は、小売業で働いている30歳未満
- 本当に興味のある方は就職するまで時間のある1、2年生の時に取得すると良い。(3、4年になるとゼミ活動や就職活動で忙しくなる。)
- 取得手当がついている求人が多いので、取得するのは就職後をおすすめ