「日本のお城が好き」

「ちょっと違った点から歴史について学んでみたい」

 

このような方におすすめなのが「日本城郭検定」という検定です。

本検定は、日本の財産であるお城についてもっと魅力を知ってもらおうという目的で実施されている検定試験です。

 

本記事では、日本城郭検定の合格を目指す上でおすすめの参考書をご紹介していきます。

 

日本城郭検定について

観光名所として人気の高い日本のお城ですが、それぞれに深い歴史があります。権力を誇示するため、戦に備えるためなど、建てられた時代や地域によって異なる特徴を持ち、違いを感じられる点も大きな魅力のひとつだと思います。

 

このように奥深い城の魅力を知ってもらおうと立ち上がったのが日本城郭検定です。累計延べ受験者数は27,000人になり、ロンドンブーツ1号・2号の淳さんも受験するなど、城好きから注目を集めています。

 

それでは、日本城郭検定の概要に関して以下にまとめていきます。

 

3級 2級 準1級 1級
受験資格 なし 準1級合格者
試験方式 四肢択一式(マークシート形式 or オンライン)
問題数 100問
試験時間 60分
受験料 4,700円 6,000円 6,800円 9,400円
合格基準 概ね70問以上正答
レベル お城が好き、歴史が好き、知識を得ることでもっとお城を楽しみたい方を対象とした初級レベル 全国のお城を訪ねて周る、歴史から各要素まで奥深く知識を探求したい方を対象とした中級レベル お城を巡る時は必ず攻める側、守る側の気持ちになってお城を探索するような“つわもの”たちを迎えうつ武者返級難関レベル 城全般に関して広範で奥深い知識を持つ専門家レベル
出題内容 城の総合知識

・分類

・歴史

・地域文化

・城造り

・文化財としての城

・城と災害・信仰

・城の鑑賞・文化

日本城郭協会が認定する日本100名城の個別城郭の知識を中心に、続日本100名城の個別城郭の知識も一部問う

城の総合知識

・分類

・歴史

・地域文化

・城造り

・文化財としての城

・城と災害・信仰

・城の鑑賞・文化

日本城郭協会が認定する日本100名城と続日本100名城の個別城郭の知識を問う

3級・2級の範囲と合わせて“今回のテーマ”より重点的に出題

100名城以外のお城からも一部出題

準1級〜3級範囲すべてと、城のうんちくや時事情報を含め、城に関するあらゆることを問う

 

日本城郭検定は、現在1〜3級の全4レベルで行われています。過去には4級も実施されていましたが、第17回試験をもって終了となったようです。

 

準1〜3級では受験資格は設けられていないので、どの級からでも自分の挑戦したいレベルでの受験が可能です。1級は、準1級合格後の挑戦となります。

 

試験は、会場受験とオンライン受験のどちらかを選択できます。どちらを選んでも試験方式は変わらず、四肢択一式の問題が100問出題、試験時間は60分間です。100問中概ね70問以上の正答で合格となります。

 

受験料について、上記表には基本料金のみ記載してありますが、その他に中学生以下料金、団体割引が用意されています。該当する方は公式サイトにてご確認ください。

 

内容については、2・3級では城に関する一般的な知識の他、日本100名城、続日本100名城に認定されているお城の個別の知識が問われます。

 

準1級では、毎回異なる“今回のテーマ”が定められ、テーマに沿った内容が重点的に出題されます。第21回試験のテーマは「作事・戦国武将と城と城下町」です。

 

1級となると、範囲に囚われず幅広い知識が問われます。合格には膨大な知識が必要です。

 

続いて、日本城郭検定の合格率を見てみましょう。

 

【合格率】

3級 2級 準1級 1級
平均合格率 82.8% 73.6% 35.8% 4.9%

 

日本城郭検定では、各年の詳細な合格率は公表されていませんが、平均合格率が公式サイトに掲載されています。

 

2022年現在、平均合格率は3級 82.8%、2級 73.6%%、準1級 35.8%、1級 4.9%となっています。

 

日本城郭検定の対策ポイント

上記項目で挙げた合格率を見ると、2・3級は易しい、準1級は普通程度の難易度に位置するのに対して、1級では一気に合格率が下がり、合格が難しくなることがわかります。受験する級に応じて必要となる勉強時間も大きく異なると思いますので、注意して学習計画を立てましょう。

 

それでは、日本城郭検定の対策ポイントについて見ていきましょう。

 

日本城郭検定では、公式サイトに掲載されている級別の学習のポイントを参考に進めるのが一番良いと思いますので、こちらをご紹介していきます。

 

3級は、「『日本100名城公式ガイドブック』を参考に、日本100名城の知識を中心に学習してください」となっています。100名城に認定されている代表的な城を扱いながら、お城の総合的な知識を身につけていきましょう。

 

2級は、「『日本100名城公式ガイドブック』を参考に、『日本100名城』と『続日本100名城』の知識をまんべんなく学習してください」とあります。日本100名城に加えて続日本100名城と範囲が広がりますが、しっかりと頭に入れていきましょう。

 

準1級は、「『日本100名城』と『続日本100名城』の個別城郭の知識だけでなく、公式参考書の『よくわかる日本の城』『お城のすべて』も熟読し、お城に関する一歩進んだ知識を学んでください。また、今まで登城した城のパンフレットなどにも目をとおし、情報をまとめておくようにしてください。」となっています。また、準1級では決められたテーマに沿った出題がされるので、勉強スタートする前に忘れずに確認しておきましょう。

 

1級は、「準1級までの知識だけでなく、城に関する最新の発見やニュースについての資料も読んでおくようにしてください。」となっています。1級は対象テキストも用意されておらず、受験者には「勉強のしようがない」とも言われるほどなので、日頃からの知識収集を大切にしましょう。

 

日本城郭検定のおすすめ参考書

それでは、日本城郭検定の対策におすすめの参考書をご紹介します。

 

1.よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書

加藤理文 (著), 小和田哲男 (著)
出版社 ‏ : ‎ ワン・パブリッシング、出典;出版社HP

 

 

本書は、日本城郭検定の公式参考書です。

日本人なら知っている有名な城からあまり知られていない城まで分かりやすく丁寧に説明されています。歴史と構造編に分かれていて、写真や図も入っているのでイメージしやすくお城に興味を持ち出した初心者や受験者にも楽しく頭に入りやすいです。

 

2.公式 日本城郭検定過去問題集 ―2級・3級・4級編

公益財団法人 日本城郭協会 (著)
出版社 ‏ : ‎ ワン・パブリッシング、出典;出版社HP

 

本書は、日本城郭協会監修の日本城郭検定公式問題集です。

初心者にも分かりやすい解説と構成です。公式参考書と併用で学習することで過去の問題の傾向がわかり、新しい問題にも対応できる力がつきます。

 

3.日本城郭検定公式問題集 日本100名城編

日本城郭協会 (著)
出版社 ‏ : ‎ 学研プラス、出典;出版社HP

 

本書は、日本城郭協会監修による、日本城郭検定3、2級のための公式問題集です。

本の末巻に3・2級のための模擬問題が掲載されているので問題の傾向がわかります。城の成り立ちや構造など詳しく載っていて分かりやすいです。写真も少し載っているのでイメージもしやすく検定受験をしない方も十分楽しめる内容になっています。

 

4.知識ゼロからの日本の城入門

小和田 哲男 (著)
出版社 ‏ : ‎ 幻冬舎、出典;出版社HP

 

本書は、日本城郭検定4級のためのテキストです。

基礎的な内容でお城の名前など重要なところにはふりがながふってあるので小学生でも読めます。

イラストや写真が多く視覚的にも覚えやすく親しみが持てます。検定受験者やお城好き方にも是非お薦めです。

 

5.日本100名城公式ガイドブック (歴史群像シリーズ)

日本城郭協会 (著)
出版社 ‏ : ‎ ワン・パブリッシング、出典;出版社HP

 

本書は日本城郭協会による「日本城郭検定」の公式テキストです。

検定を受験する方もお城好きな方もそのお城の歴史や見るポイントの説明など内容も分かりやすいです。

別冊のスタンプ帳も実際に行った時にスタンプが押せ、日付も記入できるので記念にもなり楽しめます。

 

日本城郭検定のおすすめ参考書のまとめ

ここでは、日本城郭検定のおすすめ参考書をご紹介しました。

 

日本城郭検定は、日本の文化遺産であるお城について学びを深めることで、日本の魅力の再発見にもつながるような検定です。

 

是非この機会に日本城廓検定の受験を検討してみてはいかがでしょうか。