「新しい趣味を見つけたい」
「災害・非常時に備えて無線免許が欲しい」
このように考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが「アマチュア無線技士」という資格です。携帯やスマホが主流となった現代でも、根強い人気を誇る資格となっています。
本記事では、アマチュア無線技士の合格を目指す上でおすすめの参考書をご紹介していきます。
アマチュア無線技士について
アマチュア無線技士は昔から趣味としての人気が高く、ピーク時には日本だけで136万局もあったほどです。
他の通信手段が発達した現代でも人気があるのは、アマチュア無線ならではの魅力があるからです。アマチュア無線では、知り合いと話していたとしてもその会話が公開されている状態にあるので、初対面の人とも会話をすることができます。
趣味以外では、災害時用の連絡方法としての需要があります。災害時で電話回線がパンクしてしまい連絡が取れなくなってしまった時に、アマチュア無線が緊急通信手段として役立ちます。
それでは、アマチュア無線技士の試験概要に関して以下にまとめていきます。
4級 | 3級 | 2級 | 1級 | |
試験方式 | 多肢選択式(CBT方式) | 多肢選択式(筆記方式) | ||
問題数 | [無線工学]12問 [法規]12問 | [無線工学]14問 [法規]16問 | [無線工学]25問 [法規]30問 | [無線工学]30問 [法規]30問 |
試験時間 | 60分 | 70分 | [無線工学]120分 [法規]150分 | [無線工学]150分 [法規]150分 |
受験料 | 5,100円 | 5,400円 | 7,800円 | 9,600円 |
合格基準 | [無線工学]
60点満点中40点以上 [法規]60点満点中40点以上 |
[無線工学]
70点満点中45点以上 [法規]80点満点中55点以上 |
[無線工学]
125点中87点以上 [法規]150点満点中105点以上 |
[無線工学]
150点満点中105点以上 [法規]150点満点中105点以上 |
アマチュア無線技士では1〜4級に分かれて試験が実施されています。級による主な違いとしては、扱える無線設備の規模や電波の周波数が異なります。
級によって問題数は異なりますが、どの区分でも試験は「無線工学」と「法規」の2科目で行われます。
合格基準は、7割になるように点数が設定されており、無線工学と法規の両方で基準以上の得点が必要となります。
続いて、アマチュア無線技士の合格率を見てみましょう。
【合格率】
2020年 | 2019年 | 2018年 | |
4級 | 82.0% | 78.7% | 78.8% |
3級 | 81.3% | 80.2% | 78.8% |
2級 | 53.7% | 47.8% | 47.9% |
1級 | 28.0% | 35.3% | 42.3% |
合格率は、4級だと80%程度、1級でも30〜40%程度となっていますので、試験の難易度としては易しい〜普通程度です。
アマチュア無線技士の対策ポイント
アマチュア無線技士の試験は、前の項目で見たようにそこまで難易度の高い試験ではありません。
実際、3級の試験を学習期間3日で合格したという方も見られます。どの級を受験するにしても、年単位の長期の学習期間は必要ないと言えるでしょう。
公式サイトに最新の試験問題が掲載されているので、レベルを確かめてから学習期間を設定するのも良いと思います。
それでは、アマチュア無線技士の対策ポイントについて見ていきましょう。
アマチュア無線技士では、過去問を中心に学習を進めるのがおすすめです。
試験では、過去問の類似問題が出題されることが多く、過去問を使って演習を積むことが何よりの近道となります。
また、無線工学では計算問題の出題もあるので、苦手意識のある方は重点的に学んでおくと良いと思います。
アマチュア無線技士のおすすめ参考書
それでは、アマチュア無線技士試験の対策におすすめの参考書をご紹介します。
1.はじめての3級・4級アマチュア無線技士試験 テキスト&問題集
3級と4級の内容がセットになっているテキストです。連続での受験を考えている方、初学者で3級の受験を考えている方などにおすすめです。
2.第4級ハム国試 要点マスター(HAM国家試験)
2021年度までの試験問題を含むため、新問題にも対応しているところがポイントです。問題に対する解説もわかりやすく、重要なところは赤文字で記載されているなど、タイトル通り要点がまとめられた一冊となっています。
3.第四級アマチュア無線技士 試験問題集
過去に出題された問題が出題分野ごとに整理され、掲載されています。実際の過去問を使用しているため試験に直結した対策が可能で、表面に問題、裏面に解答・解説という構成も学習がしやすいです。
4.第四級アマチュア無線教科書:無線従者養成課程用教科書
講習会で使用されているテキストです。講習は初学者を対象としているため、テキストも初歩から解説されていて分かりやすくなっています。ただし、問題集などはついていないので、別途購入するか、ネット上で収集する必要があります。
5.第3級ハム国試 要点マスター (HAM国家試験)
4級でもご紹介した要点マスターの3級版です。こちらも、最新問題まで含まれているため直近の出題傾向を知ることができ、人気のテキストです。
6.第三級アマチュア無線技士試験問題集 (合格精選330題)
こちらも4級で挙げたテキストの3級版です。4級同様、表面に問題、裏面に解答・解説の構成となっていて学習しやすいのが特徴です。
7.第3級ハム 集中ゼミ
出題内容を分野ごとにまとめ、わかりやすく解説されています。各項目ごとに解説→問題演習の順になっているので、きちんと身についているかの確認として問題演習を利用することが可能です。
8.第二級アマチュア無線技士試験問題集 第2集 (合格精選420題)
4級、3級でもご紹介した合格精選シリーズの2級版です。問題が厳選されていることに加えて、勉強がしやすいレイアウトとなっていて、この問題集を反復演習することで合格できたという声も多数挙がっている、シリーズとして人気の問題集です。
9.第二級アマチュア無線技士国家試験 計算問題突破塾
本書は、計算問題に特化したテキストとなっています。問題を簡単でわかりやすく解説しているだけでなく、問題を解くヒント、使う公式、一般的な解き方、簡易な解き方が掲載されていて、計算問題に苦手意識のある方にこそおすすめの一冊です。
10.基礎からよくわかる無線工学-第1級・第2級アマチュア無線技士国家試験準拠
アマチュア無線技士の試験では、過去問の類似問題が出題されることが多いのでテキストや問題集も解き方の暗記を前提としたものがありますが、こちらは論理的に学ぶことができます。理解を深めたい方におすすめのテキストです。
11.第2級ハム 集中ゼミ
3級でもご紹介した集中ゼミシリーズです。2級ともなると「無線工学」に特化したテキストが多くなりますが、こちらはきちんと「法規」科目の方もおさえることができるのが良いポイントです。
12.第一級アマチュア無線技士試験問題集 第2集 (合格精選450題)
合格精選シリーズの1級版です。間違いやすい問題には詳しい解説と解放のポイントが掲載されているので理解が進みやすくなっています。
13.やさしく学ぶ 第一級アマチュア無線技士試験
難化傾向にある1級マチュア無線技士試験に対応して、解説を増量して改訂されているため、充実した内容となっています。
14.第一級アマチュア無線技士国家試験 計算問題突破塾
2級でもご紹介した、計算問題に特化したテキストの1級版です。2級よりさらに難しくなり躓く人も増える1級の計算問題ですが、本書を活用することで計算問題も得点源とすることができるのではないでしょうか。
15.第一級アマチュア無線技士試験 集中ゼミ
集中ゼミシリーズの1級版です。計算問題では、式の展開を省かずに全て書かれているため、途中でわからなくなったということが起こりにくくなっているところもポイントです。
アマチュア無線技士のおすすめ参考書のまとめ
ここでは、アマチュア無線技士のおすすめ参考書をご紹介しました。
アマチュア無線技士は、趣味として取得して友人の輪を広げたり、災害時には緊急連絡用に活用できたりと、実用性の高い資格です。
是非この機会にアマチュア無線技士の受験を検討してみてはいかがでしょうか。