皆さんは、法人税法能力検定という試験をご存じでしょうか。法人税法能力検定は、全国経理教育協会が実施している、法人税に関する知識や計算・税務処理能力を問う検定試験です。自身が身につけている経理や財務の知識・技術をはかることができる試験でもあるので、取得したいと思っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、そんな法人税法能力検定の取得偏差値(取得の難しさ)について紹介していきます。
法人税法能力検定という資格
ここでは、法人税法能力検定がどのような資格なのか簡単に紹介します。
法人税法能力検定は、公益財団法人の全国経理教育協会が主催している資格試験であり、1級/2級/3級という3つに区分されています。そして、冒頭でも述べたように、こちらの試験では法人税に関する知識や計算・税務処理能力などが問われます。もう少し具体的に言うと、企業で行う税務処理の知識や、法人企業における税務署への書類作成ができる知識など、法人税関係の知識や計算・税務処理能力が問われる検定試験、ということです。この試験を受験することで、会計実務や経理部の財務で生かせる知識を多く身に着けることが出来ます。また、税理士試験の選択科目である法人税分野の学習を行う際、円滑に進めることが出来ます。
試験はどんな内容?
次に、法人税法能力検定の試験概要について詳しく紹介していきます。
この試験に、受験資格は特に定められておらず、年齢・性別・学歴等に関係なく誰でも受験することができます。先ほども述べた通り、資格区分は1級/2級/3級の3つに分かれております。試験方法は筆記試験形式で、文章問題/仕訳問題/計算問題の3つのパターンから出題されます。
そして、以下が試験概要の詳細です。
出題範囲 |
①法人税法のしくみ
②益金の額と損害の額 ③法人の会計処理 ④青色申告制度 ⑤法令等 ⑥基本原則 ⑦総則 ⑧同族会社 ⑨微税方式 など |
試験点数 | 1科目100点満点 |
合格基準 | 全科目得点70点以上 |
試験時間 | 1級:90分/2級:60分/3級:60分 |
試験会場 | 協会が指定した全国各地の専門学校 |
試験日 | 10月下旬頃、2月上旬頃(年2回) |
受験料 | 1級:3,500円/2級:2,700円/3級:2,300円(各税込) |
法人税法能力検定の偏差値はどのくらい?
では本題の法人税法能力検定の難易度や資格取得偏差値について紹介していきます。
まず難易度ですが、これは級によって変わります。100点満点中70点が合格ラインで、近年の合格率は3級だと90%前後、2級だと70%前後、1級だと60~80%となっています。以下の表は、2020年2月実施試験の合格率を各級ごとに表にしたものです。参考までにご覧ください。
実施日時 | 3級 | 2級 | 1級 |
2020年2月 | 89.2% | 65.2% | 80.1% |
このことからも、合格率は比較的高く、そこまで難しい試験ではないように思えます。では、偏差値に換算するとどのくらいなのでしょうか。法人税法能力検定の取得の難しさを偏差値にすると、3級だと偏差値38程度、2級だと偏差値42程度、1級だと偏差値45程度となります。偏差値の平均が50であることを考えると、いずれの級も平均以下の偏差値になりますので、法人税法能力検定はかなり挑戦しやすい資格なのではないでしょうか。
法人税法能力検定の取得偏差値のまとめ
以上、法人税法能力検定の取得偏差値について紹介しました。
受験資格は特になく、偏差値的にも挑戦しやすい難易度の試験ですので、興味がある人は是非この機会に受けてみてはいかがでしょうか。