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そもそも中小企業診断士とは
中小企業診断士とは、企業の経営問題に関して多角的な視点から分析し、適切なアドバイスを行う、経営コンサルタントとしての唯一の国家資格です。
TACが主催する2022年「人気資格ランキング」では、行政書士や建築士を抑えて、7位にランクインしていますので、今最もアツい資格のひとつと言えるのではないでしょうか。
業務には高い専門知識が必要となる上、公的機関や金融機関とのパイプ役などの多岐にわたる業務をこなす能力が求められます。
しかし、中小企業診断士は医師や弁護士のような独占資格ではないので、同資格がなくとも業務にあたることができます。
独占業務がないとはいえ、中小企業診断士は合格率4%代の難関資格です。
試験勉強で培った論理的思考や論述能力、経営に関する広範な知識を武器に、ビジネスマンとしての能力向上が期待できるでしょう。
中小企業診断士試験の試験概要
先ほども述べたように、中小企業診断士は合格率が4%~8%と難関試験であります。試験に合格することは全く簡単ではありません。
中小企業診断士は年に一回開催されます。
試験には一次試験と二次試験、実務補習・実務従事の大きく3段階あります。
この3段階全てに合格しないことには、中小企業診断士になることはできません。
受験資格はありません。
より詳しい内容は、同試験を主催する一般社団法人 中小企業診断協会が発行する試験案内を必ず確認してください。
中小企業診断士の履歴書への記入方法
令和○年○月○日 中小企業診断士資格 取得
以上のように書くと良いでしょう。
ここで注意したいことは、取得した年月日を正確に記入することです。
どの資格を記載する際にも、当然のことですが、資格の名称は正確に記入しましょう。
ここで注意すべきこと二つ目は、中小企業診断士資格には有効期限があるということです。
5年ごとに資格の更新が必要で、資格更新に伴い、30日以上の経営診断業務や5日以上の理論更新研修を行わなければなりません。
中小企業診断士は就活に役立つのか、中小企業診断士が評価される業界
結論から言うと、中小企業診断士資格が採用の決定打になることはない!です。
一般に中小企業診断士資格がコンサルティングへの就職に役立つと言われていますが、中小企業診断士資格の有無よりも、あなたの学歴や経験、年齢の方が重視されます。
コンサルティング会社においても、中小企業診断士資格を持っている人は少数派のようですし、なんならコンサルティングは無資格でもできます。
さらにコンサルティングは、経験がモノを言う世界です。つまり、若造には仕事は回ってきません。
その傾向は中途採用でも新卒採用でも同じです。
新卒でコンサルティング企業に入りたいと考えるなら、中小企業診断士資格は効果が特に薄いです。普通にやめておきましょう。
新卒でコンサル業界に就職を希望するのならば、MBAや公認会計士の資格を取ると有利になるかもしれません。
好評を得るのが良い業界を、強いて挙げるとするならば、自治体や公共団体の中小企業支援部門でしょうか。
日本の99%の企業は中小企業であり、公的機関を通じた経営コンサルティングの需要は安定して高いです。
しかし、ここでも自治体や公共団体の中小企業診断士資格が採用の決定だとなることはないでしょう。
理由は先ほども述べたとおり、コンサルティングは無資格でもできる上に経験がモノを言うからです。
独立や副職での中小企業診断士の活かし方
この項の最後に、中小企業診断士資格の活かし方を2つ紹介します。
1つ目は、副業です。
つまり企業コンサル、資格教室の講師などです。詳しい方法はここでは解説しませんが、うまく軌道に乗せることができれば、副業で独立も夢ではありません。
2つ目は、自身のスキルアップです。
試験勉強で培った論理的思考法や論述能力、経営に関する広範な知識を武器に、ビジネスマンとしての能力向上が期待できるでしょう。
言うなれば、中小企業診断士資格は就活や転職の場において活躍する資格ではなく、主にビジネスマンとしてのスキルアップや社内での評価を上げるために利用する資格であることを押さえておくと、中小企業診断士資格に過度の期待をせずに済みます。
まとめ
ここまで、中小企業診断士とは何なのか、中小企業診断士資格の履歴書への記入方法、就職に役立つのか、中小企業診断士資格の活かし方、について解説してきました。
- 記入方法:令和○年○月○日 中小企業診断士資格 取得
- 中小企業診断士資格が採用の決定打になることはない
- 中小企業診断士資格を活かすなら、副業をしろ、試験勉強を経験しスキルアップを目指そう