初めてTOEFL受験: 1週間でできるTOEFLのスコア上げ勉強法

 

ある日、カレンダーを見てみたら、ちょうど1週間後に「TOEFL」。そういえば、2〜3か月前に申し込みをしたというような記憶だけあり、その後は頭から抜け落ちていました。初めてTOEFLを申し込んでそのままになっていました。しかしながら残り1週間で何を勉強すればスコアを延ばせるのでしょうか。

神部 孝 (著)
出版社: 旺文社; 4訂版 (2014/2/21)、出典:出版社HP

 

形式を知る

まずは、形式をしっかりと確認しましょう。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングがあると、漠然に思っているだけ受けてはいけません。どのようなな試験でも、どこにどのようなな問題があって、どんな難易度なのか、所要時間はどのくらいなのかを知るのは重要です。

TOEFL iBTの問題構成と配点、各セクションの試験時間は以下の通りになります。

 

 

セクション 内容 時間 配点
READING アカデミックな長文読解問題(1パッセージ約700語)から

自然科学、社会科学、芸術など幅広い分野の教養科目を題材に出題

問題数:3または4パッセージ 設問数:各10問

54-72分 30点
LISTENING 講義と会話の2種類で構成

・幅広い分野の教養科目を題材とした講義(3-5分)

・教授と学生、大学職員と学生、学生同士などの会話(約3分)

【講義】問題数:3または4題 設問数:各6問

【会話】問題数:2または3題 設問数:各5問

41-57分 30点
休憩 10分
SPEAKING 【Independent task】 1問

身近なトピックについて意見を述べる

準備15秒 解答45秒

【Integrated tasks】 3問

読んだり聞いたりした内容を要約して話す

(1)Read+Listen→Speak 2問

準備30秒 解答60秒

(2)Listen→Speak 1問

準備20秒 解答60秒

17分 30点
WRITING 【Integrated task】 1問 20分

読んで聞いた内容を要約してエッセイ形式で書く

(150~225 words)

【Independent task】 1問 30分

設問に対する自分の意見を書く

(300 words以上)

50分 30点

参考文献:https://www.toefl-ibt.jp/test_takers/toefl_ibt/content.html

 

試験時間を見て、かなり多いと思います。ですから、体調管理も重要なファクターとなりえます。前日は睡眠時間を多くとるなど、この試験時間を念頭に置いた過ごし方を意識してください。

 

これを頭に入れておくことと等しく重要なのが、実際に解いてみることです。そして、この3時間の長丁場を経験してみてください。

 

意外といけると思うこともあれば、きついと思う方もいらっしゃると思います。頭で理解していても、実際やるとなったら勝手が違うというのは、よくある話です。実際に解いて採点をして、自分がどこが得意でそこが苦手なのかを把握することが重要です。1週間では、その課題を克服しきることは難しいかもしれないですが、スコアを一点でも多く取れるように精一杯努力することが肝要です。

 

 

単語を覚える

大学入試やほかの英語試験を経験した人なら、長文に知らない単語が出てきてそれが設問に直結するときの恐怖をご理解いただけるでしょう。

単語が真価を発揮するのは、リーディングにおいてだけではないのです。

すべてのセクションの基礎は単語力となりあす。

「知らない単語を聞いても、意味が分かるわけない」と私の高校の先生がおっしゃっていましたが、まさにその通りで、単語力はリスニングにもライティングにも大きく作用してきます。

したがって、英語の試験を受けるにあたって、たとえ1週間前であっても単語を覚えるのは必須なのです。

 

単語集を持っていないのであれば、まず1つ購入しましょうここでのポイントは、”TOEFL用”の単語集を買うことです。

TOEFLなどの英語試験では、大学入試の英語の試験のものとは異なる単語の意味を問われることがあります。必ず、”TOEFL用”の単語集を買いましょう。

 

 

 

神部 孝 (著)
出版社: 旺文社; 4訂版 (2014/2/21)、出典:出版社HP

リスニングを聞いてみる

 

すべてのセクションの中で、TOEFL固有の難しさがあるのがリスニングです。これを一朝一夕に習得することは、困難です。まさにリスニングとは積み重ねあってのものですが、1週間前でもやらないよりましだと考えます。リスニングに必要なのは、英語を聞くことに対する「慣れ」です。

 

音源を何度も聞いて、聞いて、聞きて1週間過ごしてみましょう。聞いたら、発音してみるものよいと思います。「話せないものは、聞けない」と筆者の高校の先生がおっしゃっていたので、何度も音読してみましょう。

 

シャドーイングと呼ばれる手法を取ると、より効果的にリスニング力を高められるとされています。シャドーイングとは聞こえてきた音声のすぐあとを追って同じ音声を発するというものです。

 

リスニング力は時間をかけて磨かれていくものなので、1週間でどうこうできる類のものではないですが、今後の英語学習も見据えて試してみましょう。

 

スピーキングは止めないをこころがけ

TOEFL iBTのスピーキングで、もっとも避けるべき事態は”沈黙”です。制限時間を十分に残して、言葉を発せず終えてしまう。別に誰かと話しているわけではないのに、どこか気まずさを感じるのはご理解いただけると思います。

「なんでもいいから喋る」とは言ったものの、日本語で話してはなりません。もちろん英語で、そして設問に関することを時間いっぱい喋りましょう。

そして、できれば、ネイティブみたいに発音すると良いでしょう。リスニングのトレーニングのなかで行う音読も、スピーキングを意識して音源に忠実に行うとより効率的に習得できるのではないでしょうか。

ここは1週間で出来ることはほとんどないと思うので、ほかのセクションに注力するのが最良かもしれません。

 

ライティングはテンプレートで

 

テンプレートで勝負!と聞いて、何を言ってるんだと思った読者も少なくないと思うが、ライティングはテンプレートで勝負するのです。

ライティングで重要となるのは、”評価される英文”を書くことです。

どんなに素晴らしい文章を書いていても、TOEFL iBTの採点基準を十分満たしていないものには、残念ながら低いスコアが付きます。そして、ライティングの試験は時間が足りません!時間切れというのは、何においても悲しいものです。

 

これらのリスクを回避するために、テンプレートを用い、”評価される英文”を”さっさと”書きましょう。

これはあくまで、TOEFLでスコアを稼ぐための策です。英語試験以外で英作文を書くときは、その都度、どのような構成で書くかを考える必要があります。

 

TOEFL iBT のライティングは、前述しましたが、下記の通りです。

 

1  Independent task:与えられたトピックについて、受験者の考えを述べるもの

2  Integrated task :資料を読んだ後、それに関する講義を聞いて、その内容を要約するもの

 

このうち、テンプレートを使うのは1のIntegratedの方です。Independentの方は、テンプレートがなくても、”流れ”を十分理解することで十分書くことができると思います。

最初に、Independentの”流れ”について、解説します。下記の”流れ”を参考にしてください。

①トピックに賛成か反対の立場を示す。

②あなたがなぜ①のように考えるのかを2,3個の段落に分けて記述する。

③結論を述べる;①を別の言葉で言い換える

 

これを守って書けば、ある程度のレベルまでは戦えるでしょう。ここで思い出してほしいのは、あなたには試験まで’’7日”しかないということ。先ほども書いた通り、たった7日ではリスニング力はほとんど伸びません。つまり、2 Integated でそこそこスコアを稼ぐのは困難であるということです。

よって、ここの1 Independentでライティングのスコアを稼ぐ必要があるということです。上記の”流れ”で書けるように、限られた時間ではありますが懸命に努力してください。

神部 孝 (著)
出版社: 旺文社; 4訂版 (2014/2/21)、出典:出版社HP